2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

2017.03.02 (Thu)

朝礼ネタ帳(第79回)

NASAやGoogleも推奨、脳の疲れには「仮眠」が効く

posted by 松原 留実/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

 NASA(アメリカ航空宇宙局)をはじめ、Google、アップル、マイクロソフトなど、世界をリードする一流組織・企業が、こぞって仕事の合間に「仮眠」を取り入れることを推奨しはじめている。

 仮眠を取っただけで本当に脳の疲れは軽減されるのだろうか?仕事の質や生産性に影響はないのか?仮眠によって得られる効果と、その取り入れ方を紹介する。

なぜビジネスマンに仮眠が必要なのか?

 そもそも、仕事中に仮眠を取る必要があるのだろうか。その答えは、私たちの睡眠リズムと生活リズムに起因している。

 人間の身体には定期的な眠気をもたらす「睡眠リズム」が備わっている。このリズムによって、私たちは1日2回、約半日周期で眠気のピークを迎える。眠気のピークが訪れる時間帯は、午前2時~4時と午後2時~4時の間と言われている。つまり、多くのビジネスマンが、お昼過ぎに眠気のピークを迎えていることになる。

 午後2時~4時というと、多くのビジネスマンが忙しく動き回っている時間帯でもある。昼食を挟んで一旦リフレッシュし、午後に向けてエンジンをかけなおしたい。そんな思いに応える手段が「仮眠」なのである。

仮眠を取ることで、どんな好影響があるのか?

 仮眠の効果を知るために、まずはふたつの研究結果を紹介しよう。

 ひとつ目はNASAが行った仮眠に関する実験である。宇宙飛行士に昼間26分間の仮眠を取らせたところ、認知能力が34%、注意力が54%も向上したという。

 ふたつ目はアテネ大学医学部の教授が発表した研究結果だ。20歳~86歳の健康な男女2万人以上を約6年にわたって追跡調査した結果、週3回以上・約30分間の昼寝をしたグループは、昼寝をしていないグループと比べて死亡率が37%低かったという。

 この二つの研究結果から、仕事の合間に仮眠を取ると、理解力や判断力、注意力が高まり仕事の質が向上することが分かる。長期的な目で見れば、仮眠によって病気のリスクが軽減され、健康にも好影響をもたらすと言えそうだ。

 仮眠による好影響はこれだけではない。厚生労働省の資料「健康づくりのための睡眠指針2014」(※1)によれば、夜間に十分な睡眠が取れなかった場合にも、昼間の仮眠が有効としている。

 同調査によれば、睡眠で休養感が得られていない人は、主観的な健康度が低下しがちで、うつ病にかかるリスクも高いという。さらに、健康な人から意図的に睡眠時間を奪うと、不安や被害妄想が発生しやすくなり、体内のストレスホルモンの増加や、感情をコントロールする機能の低下を招くことも判明している。

 こうした慢性的な心身の不調を解消するには、夜間に良質な睡眠をとることが必要であるが、働き盛りのビジネスパーソンの場合、残業や会食などで夜間の睡眠時間が削られがちである。だが、昼間に仮眠を取ることで、その後の覚醒レベルを上げ、作業能率の改善を図ることに役立つ可能性があるという。

脳の疲れを軽減する、効果的な仮眠方法とは?

 これらの効果にいち早く着目したGoogleなどの企業は、職場に仮眠スペースや仮眠専用の寝具を用意するなどして、社員が気兼ねなく仮眠を取れる環境を整えている。とはいえ、すべてのビジネスパーソンが、こうした恵まれた環境で働いているわけではない。「毎日忙しくて、仮眠どころかゆっくりと昼食を取る暇すらない」という人も多いだろう。

 先に挙げた「健康づくりのための睡眠指針」によれば、仮眠にかける時間は、30分程度で十分としている。それ以上になると眠りが深くなってしまい、かえって目覚めが悪くなる恐れがあるという。

 さらに、たとえ短時間の仮眠だとしても、眠気の防止や作業能率の改善に有効であることが示されているという。つまり、無理して働くよりも、いっそ仮眠を取った方が、仕事の効率アップにつながるのだ。

 注意力や集中力の低下といった「脳の疲れのサイン」を無視し続ければ、仕事の質や生産性だけでなく、自身の精神状態や健康状態にも悪影響を及ぼしかねない。肩が凝ればストレッチをするように、脳の疲れにも適度な休息が必要となる。

 「決まった時間帯になると、一気に仕事の効率が悪くなる」「昼以降の会議は集中力が切れやすい」といった症状に心当たりがある人は、普段のビジネスシーンに仮眠を取り入れてみてはいかがだろうか。

(※1)健康づくりのための睡眠指針2014
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf

連載記事一覧

松原 留実/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

松原 留実/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

関西出身のフリーライター。広告代理店でのライターを経て独立。現在は求人コンテンツ制作を中心に、マーケティング、ビジネスジャンルを中心に取材・執筆を行っている。その他、履歴書・志望理由書作成のフォロー活動にも取り組んでいる。

メルマガ登録


NTT EAST DX SOLUTION


ミライeまち.com


「ビジネスの最適解」をお届けします 無料ダウンロード資料


イベント・セミナー情報

ページトップへ

ページ上部へ戻る