2016.02.01 (Mon)

朝礼ネタ帳(第17回)

データだけではないバックアップの重要性

突然のパソコントラブル!データのバックアップは多くの情報を扱う企業活動において、危機管理の重要課題ですが、そもそも、バックアップには予備や 後方支援という意味があります。例えば、スポーツの野球においては、野手の失策に備えて他の選手がその後方をカバーします。今回は、人的、組織的バック アップなど、さまざまな角度から企業や職場におけるバックアップの重要性について考えてみましょう。

人的バックアップ体制の必要性

時にアクシデントはパソコンだけに限りません。それが人だった場合はどうでしょう。普段はあまり考えたくないことかもしれませんが、例えば、あなたが不意 の事故や病気などの理由で長期的に会社に出勤できなくなった場合を想像してみてください。あなたにしかできない、わからない業務があったとしたら、その業 務がストップするばかりでなく、他の業務にも支障をきたしかねません。ある特定の個人に依存する業務の属人化は、専門性を高める反面、リスクも含んでいる のです。一般業務はマニュアルなどで標準化できるかもしれませんが、専門性が高まるほど不測の事態に備え、その業務の情報や知識を共有し、例えば、「二人 担当制」にするなど人的バックアップ体制が必要となってくるのです。

バックアップ部門は「縁の下の力持ち」

業務の円滑化をはかり、職場環境を整える役割をするのが総務や経理などいわゆる管理部門の仕事です。管理部門は「縁の下の力持ち」と言われることがありま す。まさに、社員の皆さんが日々働きやすいように会社全体をバックアップする部署と言えるでしょう。企業のコンプライアンス(法令順守)が重要になってい ますが、会社の不祥事は経営悪化をまねきかねません。社内規定の整備や企業倫理の徹底をはかり、企業が社会的責任を果たしていく面からも、組織において バックアップ部門の役割は、ますます重要性を増していると言っていいのではないでしょうか。

「想定外」を言い訳にしないために

さて、皆さんは「BCP」という言葉をご存じでしょうか。「BCP」とは、Business Continuity Planの略で、「事業継続計画」のことです。先に例をあげた人的バックアップ体制やバックアップ部門の役割も「BCP」の重要な要素ですが、その一部に 過ぎません。事業継続計画とは、企業が地震や台風などの自然災害、事故や火災、テロ、感染症の流行などの緊急事態に遭遇した場合に、事業資産の被害を最小 限にとどめ、主要事業の継続、早期復旧を行うために、事前にその方法や手段を策定しておく計画のことで、その重要性は昨今ますます注目を集めています。つ まり、「想定外」を言い訳にしないために、緊急事態に備えて人員確保、事務所や工場など設備の保全、資金調達やデータ管理など、「ヒト」「モノ」「カネ」 「情報」のあらゆる経営資源に対し、その代替策やバックアップ体制を包括的に整えておくことが、企業に求められる重要課題となってきているのです。

「備えあれば憂いなし」とよく言われます。まずは、皆さんの身の回りからバックアップについて改めて見直してみてはいかがでしょうか。

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