2016.02.01 (Mon)

朝礼ネタ帳(第28回)

世界の成人式について

 今年もまもなく「成人の日」がやってきます。日本では男性はスーツや紋付き袴、女性は振袖に身を包みそれぞれの自治体がおこなう成人式に出席してその門出を祝うのが一般的です。それでは日本以外の国はどうなのか?今回は世界の“成人式”についていくつかご紹介したいと思います。

世界一危険な成人式!?

 オーストラリアの東側、太平洋に浮かぶバヌアツ共和国にあるペンテコスト島に古くから伝わる成人の儀式「ナゴール」。これは木でつくられた高さ20~30メートルの高さのやぐらからヤムイモのツタを命綱として足にまきつけて飛び降りる、いわゆるバンジージャンプをおこなう儀式です。参加する島の男性の年齢は10~30歳前後で、日本のように年齢で成人か未成年かを区別しているわけではありません。ペンテコスト島ではこの儀式をやり遂げることで、はじめて周りから成人として認められるのです。またルールとして頭から地面につけば成功なのですが、飛び降りる勇気がない、飛び降りても頭から地面につかない場合は失敗とみなされ、もう1年間“未成年”として過ごさなければいけません。命綱となるものが植物のツタですから、日本でおこなわれているレジャー用のような安全性はなく、やり遂げるにはかなりの勇気が必要なことは言うまでもありません。

イギリスの成人年齢は18歳と21歳!?

 イギリスでは1969年に成人年齢が21歳から18歳に引き下げられ、成人にまつわる大切な日が2回あります。まず18歳の誕生日になると、選挙権が与えられ、アルコールやタバコもOKとなります。伝統的な成人年齢21歳の誕生日をむかえても18歳の誕生日と同様に盛大にお祝いされ、どちらかの誕生日に鍵のマークが入ったカードや鍵のネックレスチャームなどが両親から贈られるのが一般的です。これは「何時に帰ってきてもいい。どこで何をしていてもいい。後はあなた自身の人生よ」という、権利と自己責任の象徴といわれています。日本のように新成人が一同に集まっておこなう成人式のようなものはありませんが、18歳と21歳の誕生日は特別な日として両親をはじめ親戚や友人が盛大に祝ってくれるのが通例です。余談ですがイギリスでは花火の取り扱いが非常に厳しく、18歳以上でないと花火を買うことができないそうです。

成人式の昔々!?

 日本において、20歳を成人の年齢と決めたのは明治29年4月27日からであり、それまでは一律の年齢は定められていませんでした。ただし、奈良時代~江戸時代にかけて男子の成人を示すものとして「元服」という儀式がありました。これは「元」=首(頭)、「服」=着用を表すことばであり、元服とは“頭に冠をつける”という意味でした。日本古来から大切な4つの儀式を“冠婚葬祭”と呼びますが、この冠はそこに由来しているそうです。年齢については11歳~17歳の間におこなわれ、儀式は時代や身分によってさまざまでした。戦国時代には元服をすませることではじめて戦場にでることを認められたと言われています。

 いかがでしたか?日本では今年の6月より選挙権年齢が従来の20歳から18歳に引き下げられます。この機会に成人とは何か、いま一度その権利や責任などについて考えてみると有意義かもしれません。

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