2017.11.16 (Thu)

ビジネス英語講座(第58回)

日本の冬の行事を紹介する英語表現

posted by ラッド 順子

 各国の伝統的な行事を知ることは、その国の理解を深めることにつながります。他国の文化を知ることだけでなく、自国の文化を説明できるフレーズを覚えておくと便利です。

 ビジネスシーンも、海外から来日した顧客が日本の行事に興味を示すことがあります。もし日本の文化や行事について聞かれたら、どのように答えればいいのでしょうか。ここでは、日本の冬の行事を紹介するための英語表現や、「〇〇で有名である」「〇〇が豊富」「〇〇には理由がある」といったビジネスシーンでも役立つ表現も合わせて紹介します。

「冬至」について説明する英語表現

 12月になれば「冬至」も近づいてきます。栄養豊かな野菜を食べて、柚子湯で体も心もホカホカになれる日本の冬至について説明するには、次の表現が便利です。

相手:When is the winter solstice in Japan?

(日本の冬至はいつですか?)

 

自分:The winter solstice, called Touji, falls around December 21st or 22nd. Touji represents the advent of winter. We have customs for the day, eating pumpkin and taking a yuzu bath. Yuzu is a yellow and tangy citrus fruit. A yuzu bath warms the body up and soothes dry skin caused by the cold of winter.

(冬至は、12月21日か22日の頃です。冬至は、冬の到来を象徴します。私たちは冬至にカボチャを食べたり、柚子湯に入ったりする習慣があります。柚子とは黄色の酸っぱい柑橘系の果物です。柚子湯は体を温め、冬の寒さで乾燥した肌を癒します。)

 

相手:Nice. Pumpkin sounds like Halloween. Why do you eat pumpkin?

(いいですね。カボチャはハロウィーンのようですね。どうしてカボチャを食べるのですか?)

 

自分:The winter season has fewer vegetables but many pumpkins are harvested. A Japanese pumpkin is rich in nutrients that ward off illness. The dish made from boiled pumpkins and Azuki beans is often eaten on the day.

(冬季は野菜の収穫が少ないのですが、カボチャはたくさん採れます。日本のカボチャは、栄養が豊富で病気を防ぎます。当日は、茹でたカボチャと小豆という豆料理をよく食べます。)

 “rich in 〇〇”は、「〇〇が豊富です」といった意味になります。“low in 〇〇”を使うと「〇〇が少ない」という反対の意味になります。カロリーが少ない、犯罪が少ないなど、さまざまな場面で使うことができます。

日本の大晦日を説明する英語表現

 外国と異なる大晦日の過ごし方は、海外からの顧客にとって興味い深いものに違いありません。ここではその会話例を紹介します。

相手:Do you go to parties on New Year’s eve?

(大晦日には宴会に行きますか?)

 

自分:Some people do it but I would rather stay at home with my family, watch TV and go to the local temple. Just before a new year, I hear the bell ringing 108 times that represents the number of a person’s earthly desires or evil passions. When you hear one ring, one desire is gone.

(宴会に行く人もいますが、私は家族とテレビを見たり、地元のお寺にお参りに行ったりする方がむしろ好きです。年が明ける前に、1人の人間の俗悪な欲や煩悩の数である108の回数を打つ鐘の音を聞きます。鐘の音を1回聞くと、欲が1つ消えるのです。)

 

相手:You will be purified by the bells, won’t you?

(鐘の音によって清められるのですね。)

 “would rather 〇〇”は、「むしろ〇〇したい」といった意味で使われます。比較を表すには、“than”をつけて、“I would rather stay at home than go to parties”と表現することができます。

相手:Why do you eat soba on New Year’s eve?

(大晦日に、ソバを食べるのはどうしてですか?)

 

自分:The soba is called Toshikoshi-soba, year-crossing noodle. There are several reasons why soba is eaten on the day. One is that soba symbolize longevity. The other is that soba cuts out hardships of the year because it is soft to bite off.

(そのソバは、年越しソバと呼ばれています。その日にソバ食べる理由はいくつかあります。1つは、ソバが長寿を象徴するからです。もう1つは、ソバは柔らかく、噛み切ることができるので、ソバはその年の困難をたち切るからです。)

 “There are reasons why 〇〇” は、「〇〇には理由がある」といった意味になります。理由が複数ある場合によく使われる表現です。プレゼンでもよく聞くフレーズの1つです。

 今回紹介した英語表現を覚えておけば、伝統行事の由来や慣習と合わせてビジネスシーンでもさまざまなことを説明することができますので、相手とのコミュニケーションを深めるためにもトライしてみてください。

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ラッド 順子

ラッド 順子

イギリス在住のライター。ケント州の高校で日本教師に加え、翻訳・通訳も行う。イギリスの大学院を修了後、TESOL(英語が母国語ではない人向けの英語教授の資格)を取得し、英語の教授経験も豊富。英会話の他に、イギリス文化、食べ物、日本文化の面白い情報を発信中。イギリスサッカーと海外番組の「The X files」が大好き。
Twitter: @JunkoLadd

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