2017.07.03 (Mon)

ビジネス英語講座(第49回)

日本の夏の行事を紹介する英語フレーズ

posted by ラッド 順子

 国々に季節ごとの行事があります。伝統的な行事を知ることは、その国の人々への理解を深め、文化の違いに留意したコミュニケーションを図る上でとても大切です。

 ビジネスシーンでも、海外から来日したお客さまが日本の行事に興味を示すことがあります。もし日本の文化や行事について聞かれたら、どのように答えればいいのでしょうか。ここでは、日本の夏の行事を紹介するための英語表現を紹介します。

七夕を紹介する英語表現

 七夕祭りの煌びやかな飾りに海外からのお客さまが興味を示したら、七夕の伝説や行事について説明しましょう。

自分:Tanabata, also known as the Star Festival, is held on the 7th July. According to Chinese legend, Orihime and Hikoboshi were lovers and were separated by the Milky way, are allowed to cross it to meet once a year on the night. Orihime is Vega star, Hikoboshi is Altair star.

(星祭りとして知られる七夕は、七月七日に開催されます。中国の伝説によると、恋人同士の織姫と彦星は、天の川の両岸に別々に住んでいますが、年に1回この夜にのみ、川を横切って会うことが許されています。織姫はヴェガ星、彦星はアルタイル星のことです。)

 “According to〇〇” は、「〇〇によると」という意味になります。ビジネスシーンでは上司やチームに調査結果を報告する時に便利な表現です。

相手:What was written on paper strips?

(細長い紙には、何が書いてありますか。)

 

自分:Children write wishes on strips of paper, called Tanzaku, and hang them on bamboo branches. Not only at school, but also shopping arcades are decorated with large and attractive ornaments.

(短冊と呼ばれる細長い紙に子供達は願い事を書きます。そして、竹の枝に吊るします。学校だけではなく、商店街でも大きくて人目を集める装飾が飾られます。)

 “Not only 〇〇 but also ●●”は、「〇〇だけではなく●●も」という意味になります。日常でもビジネスでも頻出する便利な表現です。

花火大会を紹介する英語表現

 花火は多くの国で、お祝いの日のイベントとして考えられています。日本でも江戸時代から花火が親しまれ、夏の欠かせない行事として愛されています。

 海外からのお客さまと夕食の会場へ向かう途中で、打ち上げられている花火が見えました。お客さまに花火大会を説明するときには、以下の会話例が参考になります。

自分:Fireworks displays are an essential part of the Japanese summer. The large displays are held in various parts of Japan. It dates back to the Edo period. Fireworks are hand-made by artisans. Watching an incredible variety of shapes, colors and patterns is a lot of fun.

(花火大会は、日本の夏には欠かせないものです。大きな花火大会が日本の各地で開催されます。この大会は、江戸時代に始まりました。花火は、職人の手作りです。さまざまな形、色、パターンの花火を見るのはとても楽しいですよ。)

 

相手:That sounds interesting.

(面白そうですね。)

 “fireworks displays”で「花火大会」、“artisans”で「職人」の意味になります。“Dates back to 〇〇” は、起源などが「〇〇に遡る」という意味になります。ビジネスシーンでは、会社の創設等を説明する時に役立ちます。

お盆を紹介する英語表現

 日本のお盆は西洋のクリスマスに匹敵するほどの大イベントですが、お盆を知っている外国人はそれほど多くありません。

 たとえば、ランチタイムに海外からのお客さまと夏期休暇の話をするような場面では「お盆」の説明が必要になることがあります。お盆の文化を説明するときに使える英語表現を紹介します。

相手:Do you have any plans for a summer holiday?

(夏期休暇の予定はありますか?)

 

自分:Yes, I am going to see my family on Obon, from 13th August to 15th.

(はい、8月13日から15日のお盆の時に家族に会います。)

 “ From 〇〇 to 〇〇” は、「〇〇から〇〇まで」という意味になります。会社の営業時間などを言う時に便利な表現です。

 ただ「お盆」と言うだけでは伝わらないため、お盆ではどのようなものであるかを伝える必要があります。

自分:Obon is an annual Buddhist event for ancestor worship. It is believe that during the Obon, the ancestors’ spirits return to this world to see their descendant. Families gather together and visit the graves of their ancestors.

(お盆は、仏教の先祖崇拝の儀式です。お盆の間、先祖の魂が子孫に会うためにこの世に帰ってくると信じられています。家族が集まり、先祖の墓参りをします。)

 “It is believed that 〇〇”は、「〇〇であることが通説となっている」という意味です。外国人に異国文化を説明する時に役立ちます。また“visit the graves of ○○”で「〇〇の」墓参りをするという意味になります。

相手:That’s nice. Do you wear some traditional clothing during the period?

(いいですね。お盆では伝統的な服を着ますか。)

 

自分:No, we wear everyday clothes. However, at Bon Dance, some people wear Yukata. Bon Dance, called Bon Odori is originally an event to calm the ancestors’ spirits, but these days it is enjoyed as one of the cultural events during summer season.

(いいえ、普段どおりの服装です。ただ、盆踊りのときは浴衣を着る人もいます。盆踊りはもともと先祖の霊をなだめるための行事でしたが、最近では夏の文化の1つとして楽しまれています。)

 日本の文化を説明するときには、今回紹介した表現を覚えておくと便利です。重要な英単語や英語表現をあらかじめ覚えておくと、日本の夏の行事や伝統文化を簡潔に説明することができます。

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ラッド 順子

ラッド 順子

イギリス在住のライター。ケント州の高校で日本教師に加え、翻訳・通訳も行う。イギリスの大学院を修了後、TESOL(英語が母国語ではない人向けの英語教授の資格)を取得し、英語の教授経験も豊富。英会話の他に、イギリス文化、食べ物、日本文化の面白い情報を発信中。イギリスサッカーと海外番組の「The X files」が大好き。
Twitter: @JunkoLadd

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