2017.09.19 (Tue)

ビジネス英語講座(第54回)

日本の着物文化を表現する英語フレーズ

posted by ラッド 順子

 海外のお客さまとの打ち合わせや会食時に、日本の文化を説明する英語表現を覚えておくと会話が広がり、打ち解けあう良いきっかけとなるでしょう。本記事では、日本の着物文化を伝えるときに役立つ英語表現を紹介します。

 

着物の由来を説明する英語表現

 たとえば、日本の着物に興味を抱く海外のお客さまに着物の由来を紹介する場合には、次のように説明します。

自分:We wore separate upper and lower garments until the Nara period. But, in the Heian period, the current kimono style was first created because of the development of a new kimono-making technique called the straight-line cutting method.

(奈良時代までは、上下が分かれたものを着用していました。しかし平安時代に、直線裁断法と呼ばれる新しい着物製造技術の発達により、現在の着物のスタイルが作られました。)

 

相手:Were there any advantages?

(どんな利点があったのですか?)

 

自分:A Kimono is more comfortable and practical as well. Also, it is suitable for all weather. People can also fold them away easily for storage. These advantages helped it to gain popularity in Japan.

(着物は、着心地よく実用的で、どのような天候にも合います。また、簡単にたたんで収納できます。これらの利点が日本での着物の人気を促しました。)

 “These advantages help 〇〇 to ●●”は、「これらの利点が〇〇の●●を促す」といった意味になり、ビジネスでも使える表現です。たとえば、“These advantages helped us to grow our profits. ”は「これらの利点が我々の利益を促した」のように表現できます。

日本で着物が着用される行事を説明する

 着物姿で行われる行事といえば、成人式です。日本独特の成人式に興味を抱く外国人も多いでしょう。海外からのお客さまへ成人式を説明するときの会話例を紹介します。

自分:We celebrate adulthood when we have reached 20 years old on Coming of Age Day. Coming of Age ceremonies are held at local city offices across Japan, in which speeches and small gifts are handed out to the new adults. There, many women wear a kimono and some men wear a crested hakama.

(私たちは、20歳を迎えた人を成人の日に祝います。成人式は、各地域の役所で開催されます。成人式では、スピーチや小さな贈呈品が贈られます。その時に、多くの女性が着物を着ますし、紋付袴を着る男性もいます。)

 “〇〇 is held at ●●”は、「〇〇は●●で開催されます」という意味になります。ビジネスでもイベントや会議が開催するときに使うことができます。

 また海外では、正月に神社へお参りする女性の着物姿が、テレビのニュースなどで放映されていることがあります。

相手:That’s nice. How about New Year’s Eve?

(素敵ですね。大晦日はどうですか。)

 

自分:On New Year’s Eve or during the New Year period, we go to temples or shrines to pray for happiness in the new year. Especially, young women tend to wear kimono to celebrate the special event.

(大晦日や正月に、 新年の幸福を祈るために寺や神社に行きます。特に、若い女性は着物を着てこの特別な行事を祝う傾向があります。)

着物姿で観光できるスポットを紹介する英語表現

 海外でも、着物がファッショナブルなものとして注目されています。着物姿で名所を巡れば、訪日客にとって文化と観光を一石二鳥で体験できます。着物姿で観光できるスポットを教える表現を紹介します。

自分:Kyoto is the best place. Particularly, Hanamikoji Street is good, because you can enjoy a quaint old street and traditional arts, such as Noh, Koto, tea ceremony, and flower arrangement. Furthermore, Maiko-san performs traditional Kyoto dancing every evening.

(京都は絶好の場所です。特に花見小路通りはいいですよ。風情のある昔ながらの通りで、能、琴、茶道、華道といった伝統的な芸術を楽しむことができます。さらに毎晩、舞子さんが京舞を披露します。)

 

相手:That’s fantastic.

(素晴らしいです。)

 

自分: Kyoto is the center of Japanese tea ceremony. Such an experience is also another option. When you find a rickshaw in Kyoto, exploring the places of historical interest with it is exciting as well.

(京都は茶道の中心地です。だから、このような経験もオプションとなります。 それから人力車を見つけたら、それに乗って旧跡を探索するのも面白いですよ。)

 “Kyoto is the center of 〇〇” は、「京都は〇〇の中心地です」といった意味になります。「東京は金融の中心地です」を表現するには、”Tokyo is the center of finance.” となります。観光案内だけでなくビジネスでも使うことができる便利な表現です。

 着物文化を紹介するには、今回紹介した表現を使うとわかりやすく説明することができますので、試してみてください。

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ラッド 順子

ラッド 順子

イギリス在住のライター。ケント州の高校で日本教師に加え、翻訳・通訳も行う。イギリスの大学院を修了後、TESOL(英語が母国語ではない人向けの英語教授の資格)を取得し、英語の教授経験も豊富。英会話の他に、イギリス文化、食べ物、日本文化の面白い情報を発信中。イギリスサッカーと海外番組の「The X files」が大好き。
Twitter: @JunkoLadd

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