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インターネット通販が拡大する一方、実店舗での売上が減少し、人々の購買スタイルが大きく変化しています。
NTT東日本では、データ収集から効果的なマーケティング施策の検討・実行までをトータルでサポートします。
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小売業で広がるICT活用(第25回)
近年、ビジネスシーンではデジタル化が進み、IoT(モノのインターネット)に代表されるように、さまざまな技術の導入も進んでいます。その中でも最近小売業界で注目を集めているのが「ビーコン」です。今後の技術の進歩次第で、ビーコンは店舗販売のマーケティング戦略に大きな影響を与える可能性があります。
ここでは、そもそもビーコンとはどのような技術なのか、そして想定されている活用方法、実際の店舗におけるビーコンの活用事例を紹介します。
ビーコンは、英単語のBeaconが由来の用語で、もともとは狼煙や灯台といった意味をもっていました。現在は位置情報を示したり、何らかの信号を送信する装置という意味で使われています。
現在、ICT業界や小売業界で「ビーコン」という言葉が使われるときは、多くの場合Bluetoothを用いた位置情報特定技術、そしてそれを活用した機器やサービスなどを示します。また、電波を発するBluetooth端末自体のことをビーコンと呼ぶ場合もあります。
ビーコンを活用することで、Bluetoothの電波が届く範囲内で精度の高い位置情報を把握できます。位置情報を得るだけではなく、電波圏内の機器のみにメッセージや広告を送信することも可能です。

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同じく位置情報を取得し、活用する技術にGPSがありますが、GPSとビーコンの性質には大きな違いがあり、それぞれ活用シーンの向き不向きがあります。
そのひとつが、GPSは人工衛星からの電波を利用するため、地下や屋内など電波が届きにくいエリアでは利用できない点です。ビーコンは端末間の通信さえ可能であれば、地下でも電波が届きにくくなることはありません。
GPSは地球規模で位置情報の送受信が出来る一方で、位置特定の精度はビーコンと比べると高くありません。しかし、ビーコンは数cm~数十cmという高精度な位置情報を取得できます。
ただし、ビーコンは近距離無線技術であるため、遠距離にある端末の位置情報を取得することはできません。端末にもよりますが、現在の技術では数十m~100m程度が限界というのが標準的です。
ビーコンにはさまざまな使い道が考えられますが、現在主流とされている活用法は、大まかに3つに分類できます。
小売業界など、ビジネスシーンで今注目が集まっているのはこの活用法です。商業施設や店舗に固定型のビーコンを設置し、来客のスマートフォンとBluetoothで送受信を行うことにより、店舗内の顧客の行動をより正確に把握できるようになります。
これらのデータの蓄積・活用を行うことで、企業はより精度の高いマーケティング戦略を立てられ、広告や販売促進に活かせます。位置情報に基づいて、リアルタイムで来客のスマートフォンに広告を送信するような施策も可能になります。
ビーコン自体は最近生まれたわけではなく、以前から存在していましたが、改めて注目を集めたのには理由があります。
第一に、技術の進歩により、ビーコンの利便性が向上したことが挙げられます。従来であれば、Bluetoothで通信するためにはある程度の電力が必要で、ビーコンはそれなりの大きさが必要でした。しかし、BLE(Bluetooh Low Energy、低電力Bluetooth)と呼ばれる通信規格の登場により、ボタン型の小さな電池で、長時間端末を稼動させることが可能になりました。
加えて2013年以降、Appleが開発したスマートフォン、iPhoneには「iBeacon」というプロトコルが標準搭載されたため、スマートフォンがビーコン端末として利用できることになったのも普及につながりました。その後Googleも「Eddystone」というプロトコルを発表しており、AndroidOSを搭載したスマートフォンで利用が可能となっています。
オンライン上のユーザーの動線や行動、購入履歴などをもとに分析し、マーケティング戦略を立てることは当たり前のように実施されています。同じような分析を実店舗でも行えるようにする、という方向に技術が進んだのは自然な流れだといえるでしょう。
ビーコンの店舗での活用法は、受動的に位置情報のデータを収集するだけではなく、ほかにもいくつか考えられます。
たとえばスマートフォンと連携することで、顧客に対してリアルタイムな位置情報に基づいた有益な情報や広告をスマートフォンアプリのプッシュ通知で配信したり、顧客限定のクーポンを配布したり、といった販促策の実施などが挙げられます。
また、ディスプレイに配信する内容を、顧客の位置や手に取った商品などに応じてリアルタイムに変更し、購買意欲向上を促すようなデジタルサイネージなども考えられます。
ナノ・ユニバースでは2014年から株式会社ACCESSが開発した、ビーコンを活用した位置連動型コンテンツ配信ソリューション「ABF(ACCESS Beacon Framework)」を自社のスマートフォンアプリに採用しています。
これにより、商品が購入されなくても、同社のスマートフォンアプリを使用している顧客の来店を検知することが可能になりました。顧客情報を実店舗での接客に活用できるだけではなく、「ナノ・ユニバースの系列店舗を10回訪れると、500円分のポイントを付与する」という、購入ではなく来店回数に対応したスタンプラリーやクーポン発行などが可能になりました。
また、実店舗で収集した顧客情報をオンラインショップでのレコメンド機能に活かすことで、オンラインショップの売上も増加しました。
小売業界での活用が始まっているビーコンとは一体どのような技術なのか、そしてこの技術を実際にどのようにビジネスに活用することが可能なのか、事例を交えて解説しました。
ビーコンを用いれば、実店舗を訪れた顧客の行動履歴などの情報の蓄積・分析が可能になります。マーケティングの観点から見てメリットが大きいため、今後オフライン・オンライン双方の販売チャネルを有する小売業界で、さらに普及することが予想されます。

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