オフィスソフト使いこなし(第18回)

ワードで作成した請求書に合計金額を自動で入れる

posted by Biz Drive編集部

 ビジネス文章を作成する場合などに、ワードはよく使われます。簡単な表作成なども、エクセルではなくワードで済ませる人も多いのでは。そこでよく問題となるのが、表計算です。エクセルならほぼ自動で計算してくれるのはご存じかと思いますが、ワードでも簡単な表計算ならできるのです。ここでは請求書を例に、表内に計算式を入れて自動計算させる方法を、ワード2013を使ってご紹介します。

テンプレートを使って請求書を作成する

 請求書は、テンプレートを使うと簡単に作成できます。[ファイル]メニュー→[新規]をクリックしたのち、左上の検索ウィンドウからキーワードを入力して、好みのデザインを選びましょう。

 テンプレートを使えば便利。

 レイアウトに合わせて、必要事項を入力します。サンプル文字は上書きし、行数は適宜挿入あるいは削除していきましょう。なお、半角数字で入力しないと計算できなくなるので注意してください。

 必要事項を入力する。

 テンプレートを使うメリットのひとつとして、簡単に入力できることが挙げられます。たとえば日付入力でも、カレンダーから選ぶだけですぐに入力できます。

 日付の入力はカレンダーをクリックするだけ。

計算式を入力する

 次に、合計金額を入力する計算式を入力しましょう。[ファイル]メニュー→[オプション]をクリックします。

 メニューを追加する。

 すると、Wordのオプションウィンドウが表示されるので、[リボンのユーザー設定]をクリックします。ドロップダウンメニューから[コマンドの選択:すべてのタブ]を選択し、下部のウィンドウ内にある[表ツール]→[データ]→[計算式]を選びます。さらに、右ウィンドウ内にある[挿入]→[表]を選択したら、[新しいグループ]ボタンをクリック。名称を「計算式」に変更し、[OK]ボタンをクリックすると、計算式アイコンが追加されます。

 挿入タブに計算式アイコンを表示。

まずは合計欄に合計金額を出してみましょう。合計のセルをクリックしてから[計算式]をクリックすると、計算式ウィンドウが表示されます。計算式には「数量×単価」を入力しますが、ここで注意が必要です。エクセルを使ったことのある人ならわかると思いますが、表の位置を示すのに“セル番地”を使います。縦の列は左からA、B、C…となり、横の列は上から1、2、3…となります。下図の場合では、給湯器本体の数量は「A2」、単価は「C2」となるわけです。そこで、計算式には「=a2*c2」と入力しましょう。なお、文頭の“=”は計算式であることを示す符号です。さらに、合計金額に“\”マークをつけるために、表示形式は「¥#,##0;(¥#,##0)」を選びます。

 計算式の入力。

 計算結果が表示された。

 合計欄は同じ計算式なので、コピーしたいところですが、正しい計算式になりません。エクセルなら正しく表示されるのですが、ワードではセルの指定が絶対値なので、どれも同じ結果になってしまうのです。そこで、修正したいセルで右クリックメニュー→[フィールドの編集]を選択しましょう。そして、計算式に正しいセル番地を入れて修正します。これを繰り返して、合計の欄を全て修正しましょう。

 [計算式]をクリックして個々に修正。

 全部修正したら、合計金額を出します。同じように結果を表示させたいセルをクリックしてから「計算式」をクリックします。計算式には「=sum(above)」と表示されていますが、合計欄に計算式が入っていると、正しい金額が出ないことがあるので、ここではセル範囲を入力します。合計欄はD列で、合計する範囲は2~6行目なので、「=sum(d2:d6)」となります。なお、消費税の欄は「小計*0.08」なので「=d7*0.08」、請求額の合計は「小計+消費税+手数料」なので「=d7+d8+d9」となります。

 合計にはsum関数を使う。

まとめ

 エクセルが使いこなせる人や、多くの数字を扱う場合は、当然エクセルの方が便利です。ただし、簡単な四則計算で十分な場合は、ワードでも十分に対応できます。セル番地の法則さえ覚えれば、難しい関数を覚える必要がなく、かえって合理的ともいえるでしょう。ぜひ挑戦してみてください。

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