オフィスソフト使いこなし(第15回)

エクセルで日付の書式を「ユーザー定義」で条件に応じて変更する方法

エクセルにはセルの書式設定がたくさん登録されていますが、「使いたい書式がない」と思ったことはありませんか?そのような時にお勧めしたいのが書式を自由に設定できる「ユーザー定義」です。
今回は特に表示形式が多様になる日付のユーザー定義の設定方法を紹介します。
※Windows環境・Excel2010に対応した方法です。
 エクセルのバージョン等により手順や表示が異なる場合がございます。

意外と簡単に設定できるユーザー定義

セルの書式設定は基本的な機能ですが、そのユーザー定義を使いこなしている方は少ないように見受けられます。
まずはユーザー定義の基本的な設定方法を確認しましょう。具体的にはこのような手順でユーザー定義の設定、登録を行います。

1.「セル」のタブから「書式」を選択→「セルの書式設定」をクリック

もしくは、右クリックで表示されるメニューから「セルの書式設定」を選択

2.表示形式タブ内の「分類(C)」のリスト最下部にある「ユーザー定義」をクリック

3.右側の「種類(T)」の定義リストからニーズに近いものを選ぶ

4.定義リストの上部のテキストエリアに表示された設定を目的に応じて変更

5.右下の「OK」をクリック(セルに書式が適用され、設定は定義リストに追加されます)

デフォルトの状態ですでにいくつものユーザー定義が登録されていますので、これらを基に自分の必要なユーザー定義を作り上げるのが基本的な使い方です。 不必要なユーザー定義を作ってしまった場合は、そのユーザー定義を選んでから右下の「削除」をクリックすれば削除されます。まずは気軽に作ってみましょう。

日付のユーザー設定の書式記号を理解しよう

西暦や元号、曜日の言語など要素が多い日付の設定ですが、ユーザー定義で使える書式記号を駆使することで柔軟に書式を作ることができます。 日付のユーザー定義で使える書式記号をまとめましたので、確認してみましょう。

1.日付

例えば「yyyy”年”m”月”d”日”」と設定すれば、「2015年3月1日」と表示されます。

2.和暦
西暦だけでなく和暦の表示も可能です

例えば「ggge”年”mm”月”dd”日”」と設定すれば、「平成27年03月01日」と表示されます。

3.曜日

「m/d/yy – dddd」と設定すれば、例えば「3/1/15 – Sunday」と表示されます。

4.その他の文字
「””」で囲まれた文字はそのまま表示されます。対して、「/」や「:」「-」などの半角の記号は「””」で囲むことなくそのまま表示されます。
「”営業日”:yyyy”年”m”月”d”日”」と設定すれば、例えば「営業日:2015年3月1日」と表示されます。

5.文字色
利用場面は少なそうですが、文字色もユーザー定義で設定が可能です。文字色の指定をユーザー定義の先頭に書けば表示に反映されます(例:[緑]m”月”d”日”)。
なお、ここで設定できるのは「[黒]、[青]、[水]、[緑]、[紫]、[赤]、[白]、[黄]」の8色のみです。
文字色は「セルの書式設定」の「フォント」タブで設定する方が細かく設定できますが、この方法ではユーザー定義のみで書式を設定できるメリットがあります。

いかがでしょうか。
何もない状態からユーザー定義を新たに作成するのは大変ですが、すでに登録されているユーザー定義を改変して作成することはそれほどハードルの高いものではありません。
「セルの書式設定」に登録のない書式や「セルの書式設定」内の複数のタブを移動しなければできない面倒な書式設定も、ユーザー定義を使うことで簡単に設定の再利用が可能になります。

この方法は日付以外のユーザー定義にも応用できるので、興味のある方は時刻や通貨などでも試してみてください。

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