2016.02.01 (Mon)
オフィスソフト使いこなし(第2回)
パワーポイントで「魅せる文書」を作ろう
普段、企画書や提案書などの社内向け文書は、どんなアプリケーションを使って作成していますか?ワードのようなワードプロセッサソフト?それもいいでしょう。でも、もっと目立つ文書を作成するならパワーポイントを使うという方法もあります。
パワーポイントの機能を使えば、訴求力のある文書を作成できるのです。単に「見せるだけの文書」から、ひと味違う「魅せる文書」の作り方を紹介しましょう。
1.魅せる文書を作る3つののポイント
実際にパワーポイントを使って作業を開始する前に、いくつかのポイントを抑えておきましょう。
①結論を明確に
文書作成全般に言えることですが、「何をしたいのか」「どうしたいのか」という結論、あるいは目標、ゴールをきちんと明確にしておきましょう。全体の流れを考える時にも役立ちます。
②全体の流れを考える
パワーポイントは、1枚のスライドがひとつのページになります。スライドショーを作成する場合とは異なり、類似した内容はできるだけ1枚のスライドで説明できるよう、コンパクトにまとめた方が見る人の印象に残ります。また、長々と枚数を使うよりも、端的に短く伝えることを心がけましょう。
③要素を絞り込む
1枚のスライドに加える要素は、できるだけ5つ以下に絞り込みましょう。ひとつのページに5つ以上の要素があると、雑然とした印象を与えてしまいます。縮小印刷する場合にも可読性を失わないための予防策でもあります。どうしても細かい数値などが必要な場合には、別表などで説明するようにしましょう。
2.内容に沿ったテーマを選択する
スライドの外観がプレゼンテーションの内容にふさわしく、かつ美しいことも魅せる文書の重要なポイントです。スライドの外観は、「スライドマスタ」から自分で作成することもできますが、デザインに凝りすぎて肝心の内容が疎かになっては本末転倒です。パワーポイントには、あらかじめ美しいテーマが多数用意されていますので、この中から内容にふさわしいテーマを選択すれば、簡単に美しい外観のプレゼンテーションが作ることができます。たとえば、提案の内容が「経費削減」であれば、派手なテーマは避けて落ち着いた印象のテーマを、新規事業のプレゼンテーションであれば、見栄えのするテーマを選択しても良いでしょう。
テーマギャラリーからテーマを選択する
【テーマ】
プレゼンテーションの外観を設定するパターンをテーマと呼びます。テーマの色、テーマのフォント、テーマの効果によって、ひとつのテーマが構成されています。テーマは内容によって自由に選択できるほか、ユーザーの必要に応じて変更することもできます。パワーポイントだけでなく、ワードやエクセルにも同じテーマを適用することも可能です。
POINT
内容にあったテーマが見つからない時には、現在のテーマをカスタマイズしたり、色やフォント、効果を組み合わせて新しいテーマを作りましょう。
3.スライドにオブジェクトを配置する
前述した3つのポイントに従って、スライドを作成しましょう。スライドごとにサブタイトルを入力し、オブジェクトを配置します。
【オブジェクト】
図やテキストボックス、グラフなどを、オブジェクトと呼びます。オブジェクトは、ドラッグ&ドロップ操作で移動させたり、拡大縮小が可能です。
例えば、上下に並んだいくつかのテキストボックスを左揃えにする場合、テキストボックスの位置を一つ一つ動かして位置を揃えるのは面倒ですが、[配置]コマンドを使えば、簡単に見栄えを良くすることができます。また、複数の線や基本図形を組み合わせて作った図などは、必要に応じてグループ化しておくと後の作業が便利です。
【グループ化】
複数の図形をひとつの図形としてまとめる機能が[グループ化]です。グループ化しておけば、ひとつの図形として認識されるので、移動やコピーが簡単になるだけでなく、図形のサイズを変更する場合も便利です。
グラフもオブジェクトとして挿入できます。グラフの色やフォントは、テーマに合わせたものが自動的に選択されますが、変更も可能です。
4.目的に合わせて印刷する
企画書や提案書をパワーポイントで作成する場合、プレゼンテーションのような派手な演出やアニメーション効果を付けることは逆効果です。作成した企画書は、必ずしもパソコン上で閲覧されるとは限らないからです。したがって、オブジェクトが重なって見えなくなったりおかしな位置に配置されるといったことがないよう、印刷された時のことを考えて作成する必要があります。
また、黒い背景に白い文字といったプレゼンテーションの際に見やすい配色も、印刷すると見づらくなる場合がありますので、印刷する際は、白い背景に黒い文字にすることも心がけたほうが良いでしょう。
スライドをそのまま印刷してもよいのですが、利用する場面に応じて、より使いやすい形で印刷することも、ポイントの一つといえるでしょう。パワーポイントには、多彩な印刷機能があり、1ページに複数のスライドを印刷したり、ノートと一緒に印刷することもできます。企画書などを印刷する際には、ノートに細かいデータや注釈を入力しスライドとともに印刷するといった使い方も可能です。また、[配付資料マスター]を編集することで、配付資料に適した印刷を行うこともできます。
5.さいごに
ここまでにご紹介したポイントに気をつけながら実際に作ってみれば、簡単に訴求力のある文書が作成できるはずです。「文書ならワードで」と社内ルールで決まっている場合でも、パワーポイントや他のアプリケーションで文書を作成する方法を知っておけば、組み合わせたり取り込んだり変換したりすることで、効率よく見栄えの良い文書が作成できるようになります。
連載記事一覧
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- 第2回 パワーポイントで「魅せる文書」を作ろう 2016.02.01 (Mon)
- 第3回 テンプレートを活用しよう(ワード編) 2016.02.01 (Mon)
- 第4回 エクセルの作業効率をあげよう 2016.02.01 (Mon)
- 第5回 パワーポイントのアウトライン機能を活用しよう 2016.02.01 (Mon)
- 第6回 エクセルのグラフを活用しよう 2016.02.01 (Mon)
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