2017.11.30 (Thu)

社員のモチベーションを高めるヒント(第25回)

優秀な中途採用者を活用できる会社と腐らせる会社

posted by 大福 汁粉/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

 中途採用者に関して「期待外れだった」という声を、人事担当者や経営者から聞くことがあります。中途採用者は、仕事を一から覚える新卒採用と違って、即戦力という期待がかけられます。同時に会社側も、社会経験も積んできたビジネスパーソンに対して、新卒のような手取り足取りといったフォローを実施していることは少ないでしょう。

 しかし中途採用者こそ、会社側のフォローが大切だと唱えているのが、『辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!』の著者であり、経営する企業の業績を飛躍的に向上させ、2001年に経済産業大臣表彰を受賞した小山昇氏です。

 小山氏がフォローを重視する理由は、中途採用者は仕事で実力を発揮する前に、新しい職場環境に適合するという大きな課題があるからだとしています。その課題を克服する際には、本人の努力だけではなく、会社側のサポートが必要不可欠と述べています。

 本記事では小山氏が唱える、中途採用者を腐らせず、能力を発揮させるために管理職が取るべき行動を紹介します。

優秀な中途採用者を「腐らせる」会社

 会社での仕事の多くは、チームプレイです。中途採用者が前職で大きな実績を挙げられたのは個人の能力だけでなく、上司や同僚、部下のサポートといった周辺環境が整っていたからなのかもしれません。

 小山氏は、そのような前職での環境から離れている中途採用者が、新しい会社でも遺憾なく能力を発揮できるとは限らないとしています。そして、その能力を発揮させるには、管理職のサポートが必要だと説明しているのです。

 小山氏が経営する会社では、能力を発揮してもらうためのサポートとして、中途採用者の年齢・職歴に関わらず専属の先輩がインストラクターとして付き、入社から1カ月後、3カ月後、半年後に、それぞれ1週間にわたって指導をする制度があります。

中途採用者にこそ綿密なフォローを

 この指導を取り入れた背景は、会社だけでなく管理職も、中途採用者はビジネスパーソンとしての経験も積んでいるし、実績もあるので、アバウトな指導でも業績を上げてくれると過信してしまいがちだったからです。

 また中途採用者側も、新卒でもないのに職場の初歩的なルールについて質問するのは、評価を下げるという不安や、経験者というプライドから控えがちになってしまいます。

 そのような環境に置かれた中途採用者は、職場のチームプレイを活用できないまま孤軍奮闘して、いつかは疲れ果てて退職することになってしまいます。

 そんなときに制度化されたインストラクターならば、中途採用者も相談を持ちかける相手が明確になるので、プライドを傷つけることもなく不安が解消されると小山氏は説明しています。

 加えて、管理職もコミュニケーションをこまめにとって、中途採用者へ具体的に上げてほしい業績などを指示すると、行動すべきことも明確になるので目標が定めやすくなるのです。

 この制度を導入してから小山氏の会社では、中途採用者が腐ることはなくなり、チームプレイの中で活躍を見せるようになったそうです。

 小山氏が述べるように、優秀な中途採用者が入社後に実力を発揮するには、会社側の配慮が必要になります。「とりあえず優秀そうだから、入社させれば活躍してくれるに違いない」という会社の幻想は、中途採用者を腐らせてしまう要因です。そして管理職にとっては、新卒も中途採用も同じ部下であり、チームの戦力です。新しい環境に適合させるという視点を忘れずに、中途採用者にも細やかなフォローを行いましょう。

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大福 汁粉/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

塾講師、マーケ系情報コンサル等を経てフリーライターへ。企業のオウンドメディア、英語学習サイト、ニュースサイトを中心に執筆している。

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