お悩み解決コラム(第20回)

作業環境のクラウドサービス化が多様なワークスタイルへと導く

多様化するワークスタイル

(2021.11.17更新)
 かつてのビジネスパーソンのICT環境は、オフィスのデスクなどに設置された社内LANやインターネットへ有線接続されたパソコンなどの端末でした。その後、一般家庭へのインターネット回線の普及や、外出先でのインターネット接続方法にデジタル公衆電話、USB接続などによる携帯電話回線機能付きのデータ通信端末、公衆無線LANなどが登場します。これにより、オフィスに出向くことなく、外出先や自宅などのように場所が限定されないモバイルワーク環境が整備されました。そして場所・時間にもとらわれないモバイルワーク環境によって、オフィス内のフリーアドレス、サテライトオフィス、在宅勤務などさまざまなワークスタイルが生み出されています。

ワークスタイルのモバイル化を支えるクラウドサービス

 ワークスタイルの多様化とともに、ICT環境に新たなニーズが生まれています。その1つが“データの共有”です。端末が社内LANで繋がれたオフィス内では、部署内で共有したい顧客情報や見積もり資料などのデジタルデータの保存に、ネットワークストレージを用いるなどしてデータの共有を行っていました。

 しかし社内LANにあるネットワークストレージを、モバイルワークのためにインターネット回線などに接続した際、関係者以外の接続を制限する情報セキュリティ対策を行わないと、不正アクセスによる情報漏えいの危険性が考えられます。

 ネットワークストレージに変わるデータ共有のソリューションとして、インターネット上のフォルダ(ディスクスペース)を貸し出すオンラインストレージサービスの導入が進みました。アクセスできる端末を制限する、パスワード認証などの情報セキュリティ対策が講じられているサービスもあり、モバイルワークにおけるデータ共有のソリューションの1つとして浸透しています。

 しかし、いつでも、どこでも必要なデータにアクセスできるようになる一方で、そのデータを処理する端末にはまた別の制約がありました。端末にそのデータを処理するためのアプリケーションソフトウェアがインストールされていないと、作業ができません。この事例としてよく挙げられるのは、Microsoft® Officeでしょう。手元にある端末で、オンラインストレージ上のWordやExcel®などのMicrosoft® Officeのファイルにアクセスしても、その端末にMicrosoft® Officeがインストールされていなければファイルを開けません。データ共有する関係者の端末にMicrosoft® Officeをインストールするとなれば、運用コストの増加という新たな問題が生じます。

アプリケーションソフトウェアもクラウドサービス化へ

 データ共有では、端末に必要なアプリケーションソフトウェアがインストールされていないと、オンラインストレージサービスのアクセシビリティを活かせないケースがあるのです。このソリューションとしては、アプリケーションソフトウェアそのものを、クラウドサービス化してしまうというものがあります。たとえばMicrosoft® Officeは、ビジネス用途で絶大なシェアを持ち、アプリケーションソフトウェアのパッケージ形態の象徴的な存在でしたが、モバイルワークなどによる新たなニーズから名称をOffice 365に変更し、形態もクラウドベースのサブスクリプションサービスへと移行しています。

 このサービスを利用することによって、インターネットに接続されてさえいれば、端末に一般的にインストールされているブラウザを介してOffice 365にアクセスし、WordやExcel®といったMicrosoft® Officeのファイルを操作できるようになりました。つまり、Microsoft® Officeがインストールされていないパソコンでも、閲覧・編集などのファイル操作が可能となったのです。またスマートフォンやタブレット端末でも、Office365のスマートフォン・タブレット端末用のアプリをインストールすれば、一部の機能制限はありますが、閲覧や編集などの操作が可能です。

 NTT東日本では、Microsoft®と連携し、「フレッツ・あずけ~る」に格納されたWord、Excel®、PowerPoint®の文書(ファイル)を、前述のようなブラウザ上で編集できる「MS Office Online on あずけ~る」のサービスを提供しています

「MS Office Online on あずけ~る」が実現するビジネススタイル

 「MS Office Online on あずけ~る」は、オンラインストレージサービスである「フレッツ・あずけ~る」のオプションサービスとして提供されています。「MS Office Online on あずけ~る」は、オンラインストレージサービスとして、データのバージョン管理やバックアップの機能を備えたサービスです。また法人向けのオンラインストレージサービスの「フレッツ・あずけ~るPROプラン」であれば、強固なセキュリティ機能も備えています。たとえば「フレッツ・あずけ~る」にデータを格納しておけば、端末の破損や水没などといった不測の事態でも、データ消失などの被害を抑えられます。またMicrosoft® Officeアプリケーションのインストールやアップデートなどといった運用コストは不要となり、常に最新のバージョンが利用できます。そしてマルチデバイス対応によってインターネット接続環境があれば“いつでも、どこでも”をご利用いただけます。

 「MS Office Online on あずけ~る」は、1ライセンスにつき385円/月(税込)と手頃に設定された利用料にも注目です。また、月額制なので組織の体制や規模の変化への対応も容易です。「MS Office Online on あずけ~る」はオプションサービスとして提供されるので、その利用には「フレッツ光」(「フレッツ・あずけ~るPROプラン」と利用する場合はフレッツ光などによるインターネット接続環境)およびプロバイダ、「フレッツ・あずけ~る」または「フレッツ・あずけ~るPRO」の契約が前提となりますが、リーズナブルな利用料金は費用面でメリットの1つといえるでしょう。

 「MS Office Online on あずけ~る」はさまざまな組織に柔軟に対応し、サテライトオフィスや在宅勤務、社外メンバーを含むプロジェクトチーム、コワーキングスペースなど、これからの時代に展開されるであろうモバイルワークの多様化をサポートするツールとなることでしょう。

・「MS Office Online on あずけ~る」のご利用には「フレッツ・あずけ~る」の契約に加え、「フレッツ 光ネクスト」または「フレッツ 光ライト」または「Bフレッツ」(いずれもインターネット接続サービス)およびプロバイダのご契約が必要です(別途初期費用、月額利用料がかかります)。

・フレッツ・あずけ~るPROプランのご利用には、フレッツ光などのインターネット接続サービス及びプロバイダ契約が必要です。

・「MS Office Online on あずけ~る」のご利用について、タブレットによる編集はiPad2以降のiPadおよび一部のandroid端末(Nexus7のみNTT東日本で動作確認済み(2020年3月現在))のみとなります。スマートフォンは閲覧のみとなります。ご利用可能な端末・OS等についてはこちら(https://business.ntt-east.co.jp/service/azukeru_ms/offer.html)をご覧ください。

・Microsoft、Excel、PowerPointは米国Microsoft Corporationの、米国及びその他の国における登録商標または商標です。

※フレッツ・あずけ~るPROプランのご利用には、メールアドレスおよび、専用ツールのインストールが必要です(対応OSは、フレッツ光公式ウェブサイト[フレッツ・あずけ~るPROプラン](https://business.ntt-east.co.jp/service/azukerupro/offer.html)をご確認ください)。

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