画像共有などのSNS(交流サイト)の活用が、消費や採用の面で企業と消費者の関係を大きく変えている。企業→インフルエンサー→消費者のサイクルがうまく回れば、企業にとって利点が大きい。消費の“主役”に向かうZ世代に詳しいC Channelの森川亮社長によれば「Z世代は大きなものがきらいなんじゃないですか」。だから、中小企業とこうした動画SNSはなじみが良いと指摘する。一方、Z世代が中心のTikTok(ティックトック)ではインフルエンサーを巡って問題が起こっている。この問題、森川氏はどう見ているのか──。筆者が聞いた。
「Z世代の方々が消費の中心に移りつつありますよね。で、この世代って、なんとなく大きなものが嫌いなんだなって感じますね。有名、とかも同じ文脈で、何かその裏に思惑があるんじゃないかって感じるらしいんですね」
1990年代半ば以降に生まれたZ世代。同世代の動向に詳しい、動画配信などのC Channel(Cチャンネル、東京・目黒)の森川亮社長はこう語る。はっきりとは言わなかったが大きなものとは大企業とか有名ブランドとかを指すようだ。大企業で働いて、有名ブランド品を身に着けて、それが憧れとは限らないのがこの世代だと解説する。
中小企業の社長が動画に登場、自社ブランディングへ
だから、「SNSの動画に、中小企業の社長が自ら出演して自社ブランディングにつなげるケースもありますね」と森川氏は言う。学生などを採用するにあたっては、よく知られている大企業の陰にいつも隠れがちな中小企業。動画の活用で、ファンをつかまえるのも一考だと森川氏は指摘する。
もう一方の購買について。最近で言うところのエシカル消費で、持続的社会につながる企業や商品は、Z世代などから関心を持たれやすいとも語る。それが少々、値段が高くとも。
Z世代、あるいは少し上の年代の消費について森川氏はこう分析する。「最近のある調査では、(画像共有アプリの)Instagram(インスタグラム)で検索をして、ここ半年間の投稿が100件以上ないと約7割の人が購入対象にしない、といった結果が出ています」
ナノインフルエンサーの出番である
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