テレワークのメリット

【まとめて紹介】テレワークにおけるメリット・デメリットとは?

2020年の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言以降、テレワークを導入の検討をする企業は増加傾向にあります。テレワークを導入することで、企業・従業員それぞれにいくつものメリットがあるだけでなく、社会に対してもメリットがあります。

一方、オフィス勤務と比べた時のデメリットも存在しますので、今回の記事ではメリットだけでなくデメリットも交えて紹介します。

1. テレワークのメリット

国土交通省が2021年3月に発表した調査データによると「約 64%の人がテレワークに総合的に満足しており、今後も実施したい人は約82%であった」とのことです。コロナ渦になった1年間でテレワークを実施した人の満足度は比較的高く、テレワークのどのようなポイントにメリットがあるのか「企業側」「従業員側」「社会側」のそれぞれの視点で紹介していきます。

参考・参照:「テレワーク」実施者の割合が昨年度から倍増!~令和2年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001391075.pdf

①企業側

(1)多様な人材の雇用、活用

テレワークではオフィスに出勤する機会が減ることで場所の制約がなくなります。場合によってはフレキシブルな勤務時間の実現によって、通常のフルタイムでの出勤がしにくい人材の雇用や活躍のチャンスが増えます。

たとえば、育児や介護などの理由で、オフィス出勤時間が決まっていると時短勤務をせざるを得ない人や、地方や海外に在住していてオフィスに来ることが困難な人などが挙げられるでしょう。

時短勤務の人も出社がなければフルタイム勤務が可能であったり、通勤時間が長い人は完全テレワークではなくもと週の出勤回数が減少することで生活と仕事の両立がしやすくなったりします。通常のオフィス勤務をしている人材のライフステージの変化にも柔軟に対応ができ、離職防止にもなります。

(2)コスト削減

テレワーク導入によって企業のコスト削減になる項目として、「交通費」「出張費用」などの人材の移動に関する費用や、「オフィス賃料」「設備代」などの固定費、「電子化による印刷代」などの雑費があります。

もちろんテレワークの導入費用として別途コストはかかりますが、長期的に見た場合に削減できるケースも多く、テレワーク用の福利厚生や手当などにあてることで従業員の満足度向上なども見込めます。

(3)緊急時における事業継続性の向上

2020年におきた新型コロナウイルスのパンデミックでは、突然の事態により事業が止まってしまうリスクを多くの企業が感じました。このような予期せぬ災害時にもテレワークで業務遂行ができる体制があれば、緊急時における事業停止のリスクを最小限に抑えられ、また早期回復も見込めます。

(4)営業効率の向上

オフィスに訪問して商談を行う従来の営業スタイルでは、商談の時間よりも移動時間が長いようなことも多いですが、テレワークで多く使われるWeb会議・商談ツールを利用してオンライン商談化することで、移動時間を減らし営業効率の向上が期待できます。

商談に使える時間が増えることで、商談可能件数が増えるだけでなく、既存顧客とも気軽にコミュニケーションが取りやすくなり、関係性がより深まりやすいというメリットも生まれます。

(5)企業イメージ上昇

政府がテレワークの導入を推進していることもあり、withコロナにおいてはテレワークを導入している企業に良いイメージを持つ人は多いです。テレワークを導入していることを内外に伝えることで、幅広い人材を受け入れられる可能性が広がります。

働き方改革として従業員への配慮があるという企業メッセージの発信にも繋がり、働きやすい企業であるというアピールができます。

(6)企業のデジタル化の促進

テレワークではペーパーレスな環境が重視されます。これまで慣習的に非効率と思いながらも行っていたオフィス業務の改善が見込めるでしょう。

オフィスで捺印を行っていた業務を電子契約の導入でオンライン完結させることが可能になり、紙で保管していた資料はオンラインストレージに移行すればどこからでも簡単に閲覧できます。

テレワークを実施する過程で経営者や従業員がこのようなデジタル化に一定の成果を感じることで、今まで進んでいなかった企業の変革を行うきっかけになるでしょう。

②従業員側

(1)QOLの向上

テレワークでオフィスに出勤する機会が減少することで、従業員は通勤時間を減らせます。満員電車でのストレスや通勤時間の長さは多くの社会人のストレスの原因であり、その減少が見込めます。余暇時間の増加によりプライベートを有効に使えることで、ワークライフバランスの充実に繋がり、QOL(Quality of Life)の向上が見込めます。

(2)生産性の向上

オフィス勤務では、他のメンバーと密にコミュニケーションを取りやすい一方で、個人で集中して取り組む作業などは中断されやすい傾向にあります。テレワークでは不意に直接話しかけられるタイミングはほぼないため、オフィス勤務に比べると比較的一つの業務に集中しやすい環境です。

テレワーク導入後の業務形態によっては、自分の時間の都合に合わせて仕事ができる場合もあります。家事や家族との時間などプライベートと両立しつつ、スキマ時間の活用もできるので、オフィス勤務よりも生産性が向上することも見込めます。

(3)副業・複業などのチャレンジ

テレワークで従業員の仕事以外での可処分時間が増えることにより、副業・複業にチャレンジする機会へと繋がります。もちろん会社が副業を許可している場合に限った話ですが、副業をすることでスキルアップに繋がり、本業での活躍に還元されることも多いです。従業員の成長のチャンスが増えることは、会社への満足度の向上にも繋がります。

(4)健康管理

コロナ渦においての通勤やオフィスで人と人が近い状況で働くことに「コロナに感染するのではないか」という不安をもつ人も一定数います。テレワークを導入することで感染リスクを下げられ、従業員の健康管理に繋がります。

③社会側

(1)労働人口増加・雇用創出

日本では少子高齢社会により、若い世代を中心とした労働人口が減少していく中で、テレワークは雇用創出の機会になります。政府もテレワークを推進しており、テレワークの導入に関する相談窓口や助成金・補助金などを積極的に展開しています。

2020年に総務省が発表した資料によると、2065年までの日本の労働力人口・労働力率は今後右肩下がりとの予測で、2018年の就業者一人あたりの労働生産性は主要先進国の中で最下位とされています。

同資料によるとテレワークの実施と働き方見直しを積極的に行っている企業の6割以上は労働時間が減少し、テレワーク単体またはテレワークと組み合わせた取組を行った企業は13~18%程度の生産性が向上したとのことです。テレワークが浸透することで生産性が向上し、労働人口の減少への対策や雇用創出につながることが見込まれます。

参考・参照:テレワークの最新動向と総務省の政策展開
http://teleworkkakudai.jp/seminar/2020/pdf/iwate/01_soumu201127.pdf

(2)環境負担の軽減

オフィスでの電力消費に比べると在宅勤務のほうが消費電力は少なく、電力削減になります。

総務省がNTTコミュニケーションズ、NTTアドバンステクノロジ、NTTデータ経営研究所と協働で、2010年に行った試算によると、テレワーク推進によって、オフィス自体の電力消費を43%削減できるとされています。世界的に脱炭素を推進している現在、テレワークを行うことで間接的に環境負担の軽減に繋がります。

参考・参照:平成22年度 次世代のテレワーク環境に関する調査研究に係る請負
https://www.soumu.go.jp/main_content/000120568.pdf

(3)経済効果

前述した2020年の総務省の資料によると、テレワークの活用で生産性向上がなされることで4300億円のGDP押し上げにつながるとされています。女性や高齢者の雇用が増えることで、25兆円の経済効果があるという試算もあります。

テレワークを上手に活用することで、日本の社会全体への経済効果が期待できます。

参考・参照:テレワークの最新動向と総務省の政策展開
http://teleworkkakudai.jp/seminar/2020/pdf/iwate/01_soumu201127.pdf

(4)パンデミック抑制

新型コロナウイルスの感染防止として外出自粛が叫ばれている現在、テレワークは不要不急の外出の機会の削減に繋がります。

もちろん業界・業種・職種によってはテレワークが難しいこともありますが、オフィス勤務がメインとなる職種では、上手にテレワーク移行ができれば経済効率を下げることなくパンデミックの抑制に貢献できます。

2. テレワークの導入で働き方改革を実現した事例

大網白里市

千葉県にある大網白里市では、2016年校務基盤システムの入れ替えを開始し、ICT活用で教員が安全にテレワークを行えるようになりました。教員のストレスの減少や、働き方改革を進めることで、「よりよい教育」の実現につながっています。

従来までは、どうしても自宅で業務を行う際には、暗号化USBを使用していましたが、情報漏えいのリスクや、教員が「もし紛失してしまったら」「機密情報を誤送信してしまったら」というストレスを感じるなどの問題を抱えていました。

安全にテレワークを行える環境に移行したことで、こうした余計なストレスから解放され、教員は安心して業務を進めることができるようになりました。

3. テレワークのデメリット

テレワークのメリットについて紹介していきましたが、一方でいくつかのデメリットもあります。オフィス勤務では自然とできていたことがとくにデメリットになりやすいので、導入前に意識的に対策をしましょう。

①企業側

(1)テレワーク中の従業員の勤怠管理

テレワーク勤務ではオフィス勤務よりも従業員の勤怠管理が難しいとされています。2020年11月に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが出したデータによると、テレワークを導入・実施していない理由として「従業員の勤怠管理や在席・勤務状況の確認が難しいから」との回答が14.6%でした。

通常の勤怠管理で多いのはタイムカードやICTカードをオフィスで読み込んで打刻するなど、客観的な記録によって勤務時間が確認される仕組みです。

一方、テレワークでの勤怠管理は、勤怠管理システムを導入しない場合エクセルなどの電子ファイルの出勤簿などに自己申告で記入する、上長などへのメールでの報告などの自己申告によって成り立つものが多いです。そのため従業員側も管理者側も信憑性にやや疑問を感じざるを得ません。

また集計作業を別途行う必要があるため、手間がかかり適切な勤怠管理がしにくいのではないかという課題もあります。

テレワークでは従来の勤怠管理の方法だけでなく、テレワークに即した勤怠管理システムの導入を検討しましょう。パソコンのログインログアウト時刻を記録する、Web上でのタイムスタンプや打刻を行う、などの客観的な記録を残すことができ、自動集計や他の労務システムとの連携など、業務効率があがる機能もあります。

参考・参照:テレワークの労務管理等に関する実態調査(速報版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000694957.pdf

(2)プロジェクトやタスクの管理

オフィスで定期的な会議の開催や、同じ空間にいることで小さなことでもカジュアルに確認できていたプロジェクトやタスクの進捗管理がテレワークの場合やや難易度が上がります。

従業員やプロジェクトメンバーが揃っていない中で円滑に仕事を進めるために、エクセルなどを使い進捗や課題を集めるためのシートを作成するといった「仕事のための仕事」に大幅な業務時間を費やしかねません。結果的に記録漏れなどでうまく機能せず個人ごとにチャットや電話をするなどの場面も多いのではないでしょうか。

対面でのコミュニケーションが前提ではない状況では、テレワークに特化したプロジェクト・タスク管理ツールの導入と、進捗管理や業務フローの整備が必要です。ツールを導入することでメンバーごとの進捗が一限管理でき、状況把握のための無駄な工数を減らせ、記入する側も最低限の記入で済みます。

同時に進捗やタスクの記入タイミングやルールを適切に定めれば、互いの進捗状況を確認するための時間を削減できます。

(3)セキュリティリスク

テレワークでは、自宅やコワーキングスペース、カフェなどのオフィス以外の場所で社員が業務を行うため、オフィス勤務よりもセキュリティリスクが高まります。何も対策していないと、使用しているパソコンなどのデバイスの紛失・盗難・画面を第三者に見られる、安全性の低いフリーWi-Fiの利用などによる情報漏えいといった危険性があります。

テレワーク導入時には、VPNやリモートデスクトップシステムを利用してオフィスのPCに安全なネットワークで遠隔でアクセスできる仕組みを導入することや、仕事をする場所のルールを定めるなどといった、セキュリティポリシーの策定をしっかりと行いましょう。

②従業員側

(1)コミュニケーション不足

オフィスで同じエリアや近くの席で業務を行うのと違い、テレワークでは互いに別々の場所にいるためコミュニケーションの頻度が下がります。Web会議ツールや社内チャットシステムである程度のコミュニケーションはできますが、チャットではなく対面で相手の表情や雰囲気から細かいニュアンスを読み取ることや、会議の時間をとらなくても気軽に確認することなどはできません。

在宅で他のメンバーと会う頻度が減り日常会話などがなくなることで、疎外感や孤独を感じやすくなり、チームワークの低下やメンタルの問題を抱えることもあります。

テレワーク時には意識的に従業員が意思疎通を取れるような場を設けて、コミュニケーション不足に陥らないように対策する必要があります。

(2)時間管理の難しさ

管理職がテレワーク時の勤怠管理に課題を感じるように、従業員側も時間管理に苦労することがあります。これまではオフィスでの決まったタイムスケジュールに従って自然とルーティーンができていたり、職場の雰囲気で自然と時間管理ができていたりしても、在宅勤務では基本的に自己管理が必要なため、ルーズになってしまう傾向があります。

(3)作業効率の低下の可能性

上記の時間管理の問題のように、テレワークではセルフマネジメントが必要です。オフィス環境で自然とオン・オフの切り替えができていても、自宅だと家族と同じ空間であるため業務に集中しきれない、緊張感がなく作業効率が落ちて長時間労働になるなどの問題が起きる可能性もあります。

また、オフィスでは仕事スペースとしてデスク・パソコン・椅子が整備されていますが、自宅では十分な作業スペースがない場合も多く、作業効率が落ちる原因になります。

(4)運動不足による不健康

テレワーク中には、通勤がなくなることや外出自粛などで運動不足に陥りがちです。仕事が忙しくオフィス勤務時には運動ができていないと感じていた人も、テレワークではさらに運動不足になります。

家の中ではオフィスほど立ち上がる機会も少なく、座り続けることで腰など体への負担の増加もあるでしょう。結果として体重増加や筋肉量の低下、生活習慣病のリスク上昇などの懸念が増します。意識的に運動をする取り組みが必要です。

4. まとめ

本記事では、テレワークのメリットを会社・従業員・社会それぞれの視点で紹介し、またデメリットについてもお伝えしました。

テレワークを実施するメリットはコロナ渦ではとくに大きく、デメリットもしっかりと理解して導入時に対策を行うことで、ある程度解消できます。

テレワークの導入の具体的なステップを知りたい方は、導入方法をわかりやすく解説したホワイトペーパーもご用意していますので、そちらも読んでみてください。

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