テレワーク時の監視

テレワーク時に監視は必要? 抑えておくべきポイントを紹介!

テレワークでの勤務中は、オフィス勤務の時のように従業員の姿を直接見ることができないため、管理職やチームリーダー、人事担当者の方などは「従業員の働きぶり」を把握できるのか? という疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

働きぶりを把握するために、監視ツールの導入を検討しているものの、過度な監視にならないかという懸念を持っている場合もあると思います。

今回の記事ではテレワーク時に監視をするメリット・デメリットや、注意しておきたいポイントや役立つツールを紹介していきます。

1. テレワークで業務を監視するメリット

監視、というとよくない印象も抱くかも知れませんが、従業員や部下の姿が見えないテレワークでは、適度な監視を行うことによるメリットがいくつか存在します。

①従業員のさぼりのチェックだけでなく信頼感につながる

テレワークではオフィス勤務よりも「さぼり」が発生しやすい環境です。オフィスで同僚や上司の近くで仕事をしていた際の緊張感が薄まり、ルーズな勤務態度になりがちです。また、いくつかの調査によると、従業員側は実際にはさぼっていなくても周りや上司に「さぼっていると思われるのではないか」という不安を持っており、上司は「部下がさぼっているのではないか」という疑念をかかえてしまう傾向にあるとのことです。

このようなテレワークならではの課題に対して、適度な監視を行うことで、想像ではなく実際に働いている状況を把握できる/把握してもらえるため、さぼりの防止やお互いの信頼感の醸成につながります。

参考:温かく明快なコミュニケーションで、誰も孤立させないテレワークを
https://www.recruit-ms.co.jp/issue/inquiry_report/0000000846/
参考:20代の2人に1人が「テレワーク時、サボっていると思われるストレス」を実感 - 調査結果:テレワークとサボりの関係性
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000210.000025423.html

②長時労働の発見・防止

テレワークでは、在宅勤務をとることが多いため、仕事とプライベートの区別がつきにくく、オンとオフの切り替えがしにくいです。そのため、業務がなかなか進まず、生産性が落ちて結果的に長時間労働になる場合があります。

テレワーク中に業務の記録を残すなど、適度な監視をすることで、従業員が働きすぎていないかの確認や、長時間労働をしている場合の改善に役立ちます。

月末など業務内容をまとめて振り返るタイミングでも、実際の稼働内容やログが残っていれば、労働時間に対して適切な労働量や作業効率になっているかの見直しができ、印象ではなく根拠をもとに仕事量の調整が可能です。

③適度な緊張感で生産性の向上

オフィス勤務時には「人から見られている状況」のため、適度な緊張感やオンとオフの切り替えを行うことができますが、前述のとおりテレワークでは少し難しくなります。

テレワーク時に適度な監視を行えば、オフィス勤務に似た良い緊張感をもった環境を作ることが可能で、生産性の向上が見込めたり、新しいアイディアが生まれたりするなどポジティブな雰囲気づくりにつながります。

2. テレワークで監視をするデメリット

テレワークでは適度な監視をすることによるメリットがありますが、過度な監視は禁物です。また、監視データから読み取れることを信じすぎて物事を判断していくのも危険です。監視のしすぎによるデメリットを紹介します。

①従業員が息苦しさを感じてしまう

オフィス勤務時には、常に上司の目があり監視され続けていると思われがちですが、実際のところ上司が部下全員の勤務態度やPCの画面を逐一チェックしているようなことはありません。自分の手が空いたタイミングや、業務上必要なコミュニケーションをとる際に自然と監視をするような場合が多いのではないでしょうか。

一方、テレワーク中に実際に働いている姿がほとんど見えないかからといって、オフィス勤務よりも過度に監視を強めていくのは従業員のストレスになります。

ストレスを感じる過度な監視の例は以下です。

  • PCのシステムで離席時間が表示されるようになっていて、ゆっくりトイレに行くのも気が引ける
  • チャットや電話での業務確認・報告が異常に多い
  • PCのカメラをつけたままずっと仕事をさせられる
  • マウスやキーボードが動いているかのログを細かく残し、それによりさぼっていないか判断される

もちろん業務上必要な範囲の適度な監視は効果がありますが、過度な監視はむしろ逆効果になり従業員満足度の低下やストレスの増加につながるおそれがあります。

②過度な監視による生産性の低下

従業員が監視を意識するあまり、業務上のミスが増加したり、報告業務が多くなり業務時間の圧迫につながったりするかもしれません。監視する側もチェックのための時間が増えることで、部署やチーム全体の生産性が低下することもあります。

そもそも、テレワークでは労働時間や勤務態度といったものから判断する定性評価よりも、業務のアウトプットやプロセスの進捗度合いなどで判断する成果主義が適しています。そのため、労働状況の監視をすることに多くのコストを割くよりも、成果が出るような仕組みや評価の枠組みをつくることも重要です。

③ハラスメントやプライバシー問題

テレワーク時に従業員の管理をしっかり行いたいという理由で、監視を行う側の権限が不必要に大きくなる、あるいはさぼっているのではないかという疑念が特定の従業員に対して強まることがあります。その結果、過度な監視による個人のプライバシー問題や、パワーハラスメントを引き起こすこともあります。

従業員が監視へのストレスで疲弊する状況が続くと、「監視をされている=信用されていない」という不信感からメンタル面での問題に発展するケースも想定されます。テレワークではただでさえ人との関わりが少なくなり孤独を感じやすい環境であり、その状況での過度な監視によるストレスが合わさると休職や離職になるケースもあるので注意が必要です。

3. テレワークで業務を監視する際に押さえておくべきポイント

テレワークでの適度な監視はメリットがありますが、過度な監視はマイナス面が目立つので注意が必要と紹介しました。では、実際に監視をするときにはどのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。

①監視することは双方にとってメリットがあると認識する

前述したように、監視することは企業と従業員、上司と部下の双方にとって多くのメリットがあります。全く監視されることがない環境で「さぼっているのではないか」という不安がある場合は、むしろ適度な監視をすることで従業員を余計な不安から解放できるでしょう。

企業側は長時間労働を課していないかなどのコンプライアンスの問題を防ぐことができ、従業員のメンタル不調やモチベーション低下などのハラスメントリスク、内部情報を不当に保存・流出させるなどのセキュリティリスクの低減につながります。

②何のために監視をするのかを明確にする

テレワーク時に監視をする際は、事前に従業員に監視をする目的を伝えましょう。なんのための監視なのか、どのような効果を見込んでいるのかが伝わっていない状態だと、従業員が不快に感じることが考えられます。そもそも、監視をしていることを伝えないケースもあり、「もしかして監視されているのでは」という疑念や「監視をすることで何を判断されているのか」が理解されていない状態では、むしろ業務効率やモチベーションに悪い影響を与えるかもしれません。

また、テレワーク中の監視について管理職が部下から質問されるケースも想定されます。従業員の安全を守ることや生産性向上を狙っているなど、監視を行う目的や意義について、少なくとも現場の管理職にはしっかり伝えておき、質問等があった場合に答えられるような状態にしておきましょう。

③過剰な監視にならないようにする

繰り返しになりますが、過度な監視にならないように注意が必要です。過度な監視はプライバシー侵害などの問題に発展する可能性があります。監視する従業員(管理職や情報システム担当)にも、過剰監視のリスクを事前の研修などでしっかりと伝えておくことが重要です。

④監視ツールはあくまでツールに過ぎないと認識する

監視ツールはあくまでツールに過ぎないため、記録されているログやデータだけを根拠にさぼりが発生していると決めつけるのは禁物です。

さぼりなどの疑いがある場合は、ツール以外の要素もあわせて多角的に判断する必要があります。対象の従業員とヒアリングを行い、理由を聞いてみるなどの対応を行いましょう。

テレワークは顔が見えないからこそ、互いの信頼関係が重要です。コミュニケーション頻度を増やす、目標や期日などゴールイメージのすり合わせを丁寧に行うなどの工夫が前提となります。監視ツールを使う際には監視ありきではなく、「あらかじめすり合わせたルールや目標」を「互いに確認しあう」ための補助の役割であると認識しておきましょう。

前述の通り、適度な監視は双方にメリットを生みます。そのために監視ツールを有効活用することはテレワークを成功させるために重要な役割をもちますので、使う側のリテラシーや共通の意識を醸成していくことが大事です。

4. テレワークで使える監視ツール

テレワークで監視をするときに検討される代表的なツールをいくつか紹介します。

①勤怠管理システム

勤怠管理システムは、テレワークの導入時に入れるべき代表的なツールです。監視というよりも労働時間の管理という意味合いが強いですが、勤務開始・終了の報告をツール上の打刻機能で簡単に行うことができ、リアルタイムで誰が稼働しているのか把握できます。

勤怠データは集計業務も自動的に行えるので、テレワーク実施後の労働時間あたりの生産量の振り返りや、長時間労働になっている従業員がいないかの確認などにも役立ちます。テレワーク時に気をつけたい働き方改革関連法の違反防止にも有効です。

②在席・離席の確認ツール

座席確認ツールは、従業員の勤務時間中のステータスが一目手でわかるツールです。従業員が打刻ツールのように現在の状況を更新することで、管理画面ではステータスとして「在席」「離席」「休憩」「休暇」「取り込み中」「退社」などが表示され、座席表や名前とあわせて同時に一覧で確認できます。

電話が来たときの担当者の在席・離席状況の確認などの業務をスムーズにするだけでなく、あまりにも長い時間の離席や休憩のとりすぎなどの監視が可能です。前述した勤怠管理システムの機能に含まれていることもあります。

上記の機能に加えて、従業員のPCカメラから実際に在席しているかを確認できる機能があるものや、PCの動作状況(電源は入っているか、ログインしているか、マウスが動いているか)などが確認できるものもあります。

③アクセス監視システム

アクセス監視システムは、ネットワーク上でのWebサイト閲覧に関して、制限をかけたりログを残したりすることが可能なシステムです。業務に関係ないネットゲーム・ネットサーフィンなどが休憩時間ではない業務中にあまりにも多くないかの確認や、セキュリティが脆弱なサイトへのアクセスが多いかなどの監視に役立ちます。

④業務ソフトウェア利用時の監視

業務で必要とされるソフトウェアの起動や稼働状況を確認できるツールもあります。社内チャットツール、メールアプリ、エクセルやパワーポイントといった各種オフィスソフトなどが起動されていない、または起動されていても利用されている形跡がない場合はサボりになっている可能性があります。

もちろん、稼働状況の管理対象になっていないツールを利用して別の作業をしている場合もあるため、記録されたログやデータだけでの決めつけには注意が必要です。

⑤画面キャプチャログ

従業員のパソコン画面のキャプチャを自動的にログとして残すツールもあります。PCの電源が起動されている、またマウスやキーボードが定期的に動いているなどのPCの利用が確認できても、仕事に関する操作を行っているか不明な場合のチェックに役立ちます。

こちらも過度な監視はストレスやハラスメントにつながるので注意が必要です。

⑥キーログの監視

前述したPCの起動状況をマウスやキーボードの操作で確認するだけでなく、実際のキーボードの入力内容もログを残せるツールもあります。業務に関連することを入力しているか、ふさわしくない単語や文章を使っていないか、ネガティブな内容や機密情報をメールやSNSで外部に発信していないかなどの監視ができます。

仕事中に入力するテキスト内容のすべてをチェックするのも過度な監視にあたることがあるため、こちらも利用には注意が必要です。

5. まとめ

今回の記事ではテレワークの監視におけるメリット・デメリット、監視するときのポイントや代表的なITツールを紹介していきました。

テレワーク中の過度な監視は従業員のストレス増加、モチベーション低下、生産性の低下などのデメリットがあるので注意が必要ですが、適度な監視はお互いの信頼感の醸成や長時間労働の防止やセキュリティ上のリスクを低減できるなどのメリットがたくさんあります。

テレワークを検討中の企業も、実施後に従業員の労働状況に課題がある企業も、本記事を参考にしてみてください。

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