2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

クラウド型VDIでセキュアなテレワーク環境を整備
働きやすさと事業拡大の推進がコロナ禍でも効果を発揮!

従業員の9割以上が障がいを持っており、特例子会社の認可を受けている株式会社アウトソーシングビジネスサービス。多様な働き方に対応するため、2018年に在宅勤務を導入しましたが、情報セキュリティ上、在宅勤務では一部の業務しかできないのが課題でした。2019年には社内で東京オリンピック期間中の交通混雑緩和のためのテレワークの検討も始まり、自宅でも会社と同じように仕事ができるセキュアなテレワーク環境整備が急務に。そうした背景からNTT東日本の「クラウド導入・運用サービス」を採用し、Microsoft Azure上で提供される仮想デスクトップ基盤「Windows Virtual Desktop(WVD)」を利用して、クラウド型VDI(仮想デスクトップ)環境を構築。折からの新型コロナウイルス流行ではBCP(事業継続計画)対策としても効果を発揮し、ウィズコロナ・アフターコロナ時代のニューノーマルな働き方の実現をサポートしました。導入の経緯や今後の取り組みについて、株式会社アウトソーシングビジネスサービスの眞鍋社長と本木係長にうかがいました。

※Windows Virtual Desktop (WVD)はMicrosoft社が提供するクラウドで実行される包括的なデスクトップおよびアプリ仮想化サービスです。

株式会社アウトソーシングビジネスサービス

  • 株式会社アウトソーシングビジネスサービス株式会社アウトソーシングビジネスサービス

(左から順に)株式会社アウトソーシングビジネスサービス 総務課 係長 本木 康一氏 株式会社アウトソーシングビジネスサービス 代表取締役社長 眞鍋 謹志氏

ソリューション導入効果

  • 自宅からでも会社と同様の仕事が行えるようになり、多様な働き方に対応できた
  • 情報漏えいが起きない環境を構築でき、場所を選ばずセキュアな情報を扱う業務が可能になった
  • BCP(事業継続計画)対策ができ、感染症流行時にも業務を滞りなく遂行できた

NTT東日本選定のポイント

  • 当社の課題や既存環境の状況を的確に把握し、最適な提案をしてくれたこと
  • クラウドの導入から運用まで、一貫して任せられること
  • リリース直後のWindows Virtual Desktop(WVD)に関する技術力に信頼がおけたこと

在宅勤務でも能力が発揮できる
セキュアなネットワーク環境構築が急務に

――会社の事業内容や特徴を教えてください。

眞鍋社長:アウトソーシンググループは、海外を含めた積極的なM&Aで急成長を遂げ、世界約30カ国で人材派遣を行っています。その中で2015年に設立された当社は、グループ企業のシェアードサービス部門として、経理や人事など幅広い業務を請け負っています。従業員の9割以上が障がいを持ち、特例子会社に認定されていますが、単に法定雇用率を達成するためだけではなく、会社の戦力としてきちんと働ける場を提供することで、従業員の社会的な自立を促すことに力を注いでいます。

障がいの特性によって毎日出社することが難しい人もいるため、2018年に在宅勤務を導入しました。グループ全社でMicrosoft Teamsを含むMicrosoft 365 (旧Office 365)を利用しており、これを在宅勤務でも活用しています。しかし従来のVPN接続では情報漏えいのリスクから、社外で使うパソコンにセキュアな業務データを保存するような業務はできませんでした。そのため、機密情報や個人情報を扱う経理や人事といった業務はできず、入力文書のチェックなど簡単な業務に限られていました。

また近ごろは障がいだけでなく、育児などさまざまな理由で在宅勤務を希望する人も増えてきたことから、できるだけ会社と同じ環境で働けるネットワーク環境を構築できないかと検討を始めました。在宅勤務でもセキュアな情報を扱う業務ができれば、より一人ひとりの得手不得手や適性に合った業務を依頼でき、働く場所にとらわれず社員が活躍できるようになります。会社としても、セキュアな情報を扱う業務をより積極的に請け負えます。実際、給与計算のようなセキュアな情報を扱う業務をアウトソーシングしたいという依頼は増えています。

株式会社アウトソーシングビジネスサービス
代表取締役社長
眞鍋 謹志氏

導入後、新型コロナウイルスが流行
全社在宅体制でも業務が滞らず継続

――導入の経緯を教えてください。

眞鍋社長:今回のネットワーク環境の構築にあたっては、すでに社内で使用していたMicrosoft 365と連携できるものにしたいと考えていました。いろいろなシステムをバラバラに入れると、わかりづらく使いづらいものになってしまうので、既存システムを活かしたかったのですが、相談しても自社製品ばかり売ろうとするところも多く、当社の希望とマッチしませんでした。

そんなときにNTT東日本から、クラウド型VDI(仮想デスクトップ)で提供するDaaS(Desktop as a Service)として、リリースされたばかりのMicrosoft純正サービス「Windows Virtual Desktop(WVD)」の提案がありました。クラウド型VDI環境であれば会社のパソコン環境をいつもと同じ利用感で使えるうえ、画面転送のみでデータ自体の転送が行われないので、セキュアな環境が実現できます。しかもWVDならすでに使っているMicrosoft 365との親和性も高い。NTT東日本の提案は、当社の状況と要望を的確に把握したものだったので、すぐに導入を決めました。

Microsoftの製品はどんどん機能が加わって、知らないうちにバージョンアップしていることも多く、管理が大変です。とくに今回のWVDはリリースされたばかりでMicrosoft社にも事例がまだ少ない。新しいサービスは不具合なども起きやすいので、リリース直後の段階では提案を躊躇する会社も多いのですが、NTT東日本は始めから力強く「対応できます」と宣言してくれたので、不安なく任せることができました。技術力は経験によって培われていくということをよく理解しているのだろうと思います。実際の構築作業もトラブルなく進み、NTT東日本の高い技術力を実感しています。当社は海外にもグループ会社があるので、グローバルスタンダードであるMicrosoft製品を選んでいるのですが、NTT東日本の企業ブランドや確固たる基盤にも同様の安心感があります。

株式会社アウトソーシングビジネスサービス
総務課 係長
本木 康一氏

テレワーク環境の導入時期は2020年3月半ば。新型コロナウイルスの影響で、当社もすぐに全社在宅勤務体制へ移行し、早速WVDを一部の業務で使い始めました。それまで社内の専用ルームでしかできなかったマイナンバーの入力・集計業務が在宅で可能になるなど、本社に出社しなくても多くの業務を滞らせることなく継続でき、すぐに導入のメリットを感じることができました。

本木係長:ほかにも経理や人事、株式事務などセキュアな情報を扱うさまざま業務がWVDの導入によって自宅からできるようになりました。私自身もほぼ100%の業務が在宅勤務で可能になっています。会社と同じデスクトップ画面を見ながら業務ができるので、操作の違和感もありません。

実は今回のWVD導入と並行して、グループ会社の係長クラスで、より幅広い従業員を対象にしたテレワークの検討を進めていました。東京オリンピック開催時の交通混雑緩和をめざしたものでしたが、実際は東京オリンピックより前に新型コロナウイルス流行が到来。東京オリンピックであれば影響はおもに都内だったのですが、全国的に在宅を余儀なくされました。想定よりインパクトは大きかったものの、トライアルを重ねていたことやWVDが導入されたことで、全従業員が一斉にテレワークへ移行するのも比較的スムーズでした。

Microsoft Teamsを利用した社員同士の打ち合わせの様子。

システム構成図

システム構成図

※本ページ掲載のシステム図における転写、転用、複製などの二次利用することを固く禁じます。

テレワーク環境の整備で
BCP(事業継続計画)対策や雇用拡大を促進

――WVDを活用した在宅勤務の導入で、業務にどのような変化がありましたか。

本木係長:アウトソーシンググループは人材派遣会社なのでどうしても個人情報を扱う業務が多く、情報漏えいのリスクには細心の注意が求められます。WVDであれば、画面転送のみでデータ自体は転送されないので、ダウンロードした情報を誤って流してしまう心配もなく、機密情報を扱う業務に対しての心理的負担が軽減されました。自宅のパソコンも使えるので、会社のパソコンを持ち帰る手間や盗難・紛失のリスクがなくなったのもよかったです。

テレワーク中はMicrosoft Teamsを使った打ち合わせや相談が活発になり、コミュニケーションも十分とれています。Microsoft Teamsのほうが気軽に声をかけやすい雰囲気があり、対面より緊張感が薄れて話しやすい人もいるようです。新型コロナウイルスの流行で急遽始まった在宅勤務ですが、「出社しないと不安」という声は少なく、社内でも好評です。

個人的には通勤時間がなくなったので、体がラクになりました。私は足にハンディキャップがあり、車椅子を使っています。車通勤を許可してもらっていますが、気候の変化などで体調が悪くなり、通勤が大変な日もあります。在宅勤務によって、心身にゆとりが生まれました。

クラウド型VDI環境は、ログイン管理さえ徹底しておけば、誰でもインターネット接続環境があるところならどこからでもすぐ使えるので、業務マニュアルの整備も進めています。マニュアルがあれば業務の引き継ぎも容易になりますし、東京でやっていた業務を地方支社へ移行する、といったこともやりやすくなります。

在宅勤務により車での出勤がなくなり、通勤時間が削減され、心身の負担の軽減につながった。

眞鍋社長:最近は地震や台風などの大規模な自然災害も増えているので、BCP(事業継続計画)対策としても、クラウド型VDI環境が有効だと考えています。当社は全国に拠点があるので、もし一つのエリアが被災しても別のエリアで業務を遂行できます。現在は、今のスペックで何人まで使えるか、どの業務に適用するのがよいかなど細かな検証しているところですが、今年中には精査を終えてテレワークの運用方法を確立する予定です。

NTT東日本には構築から運用保守まで一貫して任せられる点も安心につながっています。将来的にはシステム運用に適性がある従業員に新たな活躍の場を提供するため、一部の運用業務は社内で担うことも検討したいと考えており、運用サポートのカスタマイズなどもご相談できればと思います。また今後はグループ全体でのVDI化も推進予定です。VDI環境なら十分なサーバーリソースを用意しておけば、それほど高スペックなパソコンは必要ないので、パソコン管理の手間や費用が軽減できるメリットもあります。

本取材はWeb会議ツールを使ってリモートで実施した。(上段左から)株式会社アウトソーシングビジネスサービス 代表取締役社長 眞鍋 謹志氏、総務課 係長 本木 康一氏、NTT東日本 東京西支店 ビジネスイノベーション部 草野 美紀、(下段左から)薬丸 克久、今岡 類、ライター古屋 江美子

今回の新型コロナウイルスとの戦いの中で良い影響もあったと思います。在宅勤務がもっと当たり前になれば、障がいのある人や就業が困難なひきこもりなどの事情を抱える人も、平等に活躍できるはずです。セキュアなアクセス環境によって場所を選ばずに仕事ができれば、会社としてもより多くの業務を請け負うチャンスが広がるため、より多くの従業員を雇用する必要が生まれますし、業務の多様化によってより幅広い人材が活躍できます。どんな人でも働ける仕組みを持った特例子会社として、今後もより働きやすい環境構築を進めていきたいと考えています。

※Microsoft、Microsoft Azure、Microsoft 365、Microsoft Teamsは米国Microsoft Corporationの、米国及びその他の国における登録商標または商標です。

*上記ソリューション導入時期は2020年3月です。

*文中に記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、全て2020年6月時点(インタビュー時点)のものです。

*上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

株式会社アウトソーシングビジネスサービス
企業名 株式会社アウトソーシングビジネスサービス
企業概要 国内外にネットワークを持つ総合人材サービス企業、アウトソーシンググループのシェアードサービス部門として事業を展開。2015年9月に設立し、従業員の9割以上を障がいを持つ社員が占める特例子会社ですが、ダイバーシティに精力的に取り組んでいます。一人ひとりの特性を理解し、アウトソーシングが持つオペレーションノウハウの支援によって、採用から会社の運営まで社員で実施。「企業は従業員自らの力で成長させていくもの」という理念を実践しています。

この事例記事のPDFダウンロードはこちら

PDFをダウンロードする

「クラウド関連」の導入事例資料をまとめてダウンロード

導入事例資料

「クラウド関連」に関する資料を
まとめてダウンロードできます。

資料ダウンロード別ウィンドウで開きます

関連事例

ページ上部へ戻る