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テレワークで始める新ワークスタイル 場所や時間にとらわれない新時代の働き方を考える

離職して地方移住をするのは最終手段。テレワークで「仕事を続けながら介護する」という選択肢

テレワーク活用例【仕事と介護】

テレワークの普及により、「勤務先は変えずに地方に移住する」人が増えています。それなら、Uターン介護とよばれる「家族の介護のために地方にある実家に暮らす」形を選んでも、これまで通り仕事が続けられるでしょうか。

実はUターン介護では、距離の問題を解消できる一方、介護から離れる時間がなくなり「負担感が増す」と懸念する声も上がっているのです。介護はしなければならないが、キャリアも諦めたくない…そんな悩みを抱えた時に何ができるか、考えてみたいと思います。

義母が先週から手術のため入院しているので、テレワーク中の夫が実家に帰省して手続きや手術の立ち会い、義父の精神的なサポートをしたりしているんですけど。
両親の面倒を見ながら仕事をするのが予想以上に大変らしく…。
義母の入院が長引いたら、夫まで倒れるんじゃないかと、心配になってきてしまって。

アキコさんも、お子さんの面倒を一人でされているということですよね。
出勤しないとできない作業以外はテレワークを活用して、極力体力を温存してください。
ご主人は大変でしょうが、「遠隔介護」という方法もあるので頑張りすぎないように伝えてくださいね。

遠隔介護って、離れた場所から介護するっていうことですか?
そんな方法があるなんて、思ってもみませんでした。夫にも伝えなくては。

実は相性が良くない? テレワークと介護の関係

働く場所を選べることから、「仕事と介護の両立に有効」として期待が寄せられるテレワーク。しかし、活用方法によっては要介護者の依存心を強め、「仕事に集中できず、精神的にも肉体的にも疲弊してしまう」ことも。意識すべきは“ちょうどいい距離感”です。

テレワークなら「介護のための実家暮らし」ができる?

テレワークを活用して「どんな場所にいても、いつも通りに仕事ができる」なら、実家で介護をしながら仕事もできる…、そんな風に考える人は少なくありません。
しかし、実行に移す前に、みておきたいデータがあります。

総務省が実施した『平成29年就業構造基本調査』をもとに大和総研が行ったデータ分析で、「介護をしている正規は、介護頻度が週3日以上になると継続就業希望者割合が低下し、就業休止希望が増える」という結果が出ているのです。

また、介護離職をした場合、再就職率は全体の3割にとどまり、年齢が上がるほど困難になるというデータも。
キャリアを諦めないためにも、「介護離職せずにすむような環境を準備すること」「安易に同居を選ばず、一定の距離を保ちながら介護にかかわること」を検討してみてください。

実家に帰らなくてもテレワークで「遠距離介護」ができる

では、ほどよい距離感で介護を行うためには、どんなふうにテレワークを活用するとよいのでしょうか。

介護者と要介護者が別居していることが前提になりますが、

  • 職場に事情を話し、テレワークで完結できる業務体制を整える
  • 介護休暇などを利用し、かかりつけ医や自治体、介護サービスの連携態勢を整える
  • 介護保険制度を利用し、日常的な介護はプロに依頼する
  • 介護者は基本的には自宅からテレワーク勤務とし、浮いた通勤時間でケアマネージャーや理学療法士と相談をする、要介護者に電話をかけて対話をする、などの対応を行う
  • 要介護者の住む地方での対応が必要な時のみ、介護者が実家や病院へ訪問し対応

など、離れた場所からリモートで介護を行う「遠距離介護」も、ひとつの方法といえます。

要介護者にかかりつけ医がいない場合などは、「地域包括支援センター」が頼りになります。高齢者とその関係者が医療・保健・福祉・介護などで困った時に支援をしてくれる窓口で、必要に応じて適切なサービスにつないでくれるので、知識がなくても安心です。

テレワーク導入をお考えの方に!「テレワーク導入ガイドブック」

テレワークで仕事を続けながら地方へUターン介護する選択肢も

遠距離介護を考えていても、地方にある実家へ介護者がUターンせざるを得ない状況になることもあるでしょう。しかし、前述した通り、介護離職者の再就職は年齢を重ねるごとに厳しくなります。そこで活用したいのが、テレワークで都市部の仕事を続けるという働き方です。

地方で仕事を続ける場合、どんな働き方になる?

テレワークを活用すれば、地方にあるサテライトオフィスなどで都市部の仕事をすることが可能です。一般的なテレワークとの違いは、オフィスに通勤できないような遠方への移住が前提とされている点で、地方自治体が個人を誘致する方法としても注目されています。

地方でテレワークをする方法は大きくわけて2通りあります。

一つは、現在の勤務先に導入を掛け合ってみること。
もう一つは、Uターン介護やワーケーションの受け入れ実績がある企業に転職する方法です。
地方でリモートワークや在宅勤務が可能な正社員の求人を行うケースも増えているので、求人サイトでの検索で見つけられることもあります。

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Uターン介護をする場合の注意点

両親の在宅介護をするために実家へUターンすることになった場合、留意しておきたいポイントがあります。

親子が一緒に過ごす時間が持てることはメリットではありますが、介護が目的の場合、良いことばかりではありません。要介護者と同居をして自宅でテレワークをする場合、これまで利用できていた介護保険サービスが使えなくなってしまうことがあるのです。

独居や高齢者のみの家庭では、介護保険で生活援助サービス(家事援助)が利用できますが、子世帯が同居した場合は利用条件から外れてしまいます。要介護者が就業のために日中不在にするなどの理由で利用できるケースもあるようですが、介護者が在宅している場合は対象外とされてしまう可能性もあるので注意が必要です。

また、「特別養護老人ホーム」への入所を希望している場合も、入所の必要性の高さや緊急性の高さで優先順位が決まるため、家族が身近にいる場合は不利になってしまいます。

介護離職ではなく「プロの手を借りた両立」を

今回は、テレワークを利用した介護についてお伝えしました。
介護サービスの制限は一例ですが、親孝行のためと考えた行動が、本人のためにならないケースも多いことを知っておきましょう。

いつ終わるかわからない介護は、精神的な負担に加え、経済的な負担もあります。仕事をやめてしまうと逃げ場がなくなる上に収入も断たれ、介護者にも要介護者にもプラスにならない状況が生まれやすくなります。

ストレスいっぱいの子どもに介護されるよりは、介護のプロに任せる方が親のためになることもある。そんな風に考えることも大切です。Uターン介護を検討する場合は、介護が終わった後の自分の人生まで見据えて、ライフプランを立てるようにしてみてください。

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