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医療のデジタル化、接客のオンライン化…テレワークが困難なエッセンシャルワーカーを支える方法はある?

エッセンシャルワーカーを支えるオンライン化

ライフラインを支える仕事を担う、エッセンシャルワーカー。人や物に対して直接的な関わりが必要とされる業務であるため、テレワークへの切り替えは困難とされています。
しかし、エッセンシャルワーカー自身が現場から離れられないとしても、テレワークの一端である「業務のデジタル化」で、勤務状況を改善できるかもしれません。

ここでは、オンラインを利用した診療や接客など、デジタル化できるエッセンシャルワーカーの業務について考えていきたいと思います。

遅れてすみません!
病院に寄ったら受付が進まなくて、すごく待たされてしまって…。
忙しそうに行き来しているスタッフはいっぱいいたんですけど、受付に人が回せないシステムなんでしょうね。

どこも人手不足で大変なのかもしれません。
最近は、少ない人員で回すために、デジタル化も進んでいるみたいですよ。
電子カルテとか、バックオフィス業務のクラウド化とか…。

たしかに、私たちも、紙ベースの仕事は管理をするだけでも手間がかかりますものね。
デジタル化で待ち時間が減るなら嬉しいです。早くそんな時代が来てほしい!

エッセンシャルワーカーの業務はデジタル化できる?

エッセンシャルワーカーとは、社会にとって必要不可欠(=エッセンシャル)な仕事に就く人のこと。医療・福祉の従事者をはじめ、スーパーなどの小売業で働く店員、物流を担う郵便配達員やトラック運転手など、ライフラインに関わる職種の人々で、生活必須職従事者ともよばれます。それぞれの仕事について、デジタル化が可能な要素はあるのでしょうか?

【医療・介護】カルテのデジタル化で業務の効率化が可能に

公益社団法人日本看護協会が2020年9月に発表した「看護職員の新型コロナウイルス感染症対応に関する実態調査」では、34.2%の病院が「看護職員の不足感があった」と回答。医療現場の人手不足が明らかになりました。また、介護の現場でも、以前から人手不足が課題とされています。

参考:「看護職員の新型コロナウイルス感染症対応に関する実態調査」

慢性的な人手不足の解消のためには、人材確保はもちろんのこと、デジタル化による業務の自動化や作業効率化で、業務量を見直すことも重要です。
そこで取り入れたいのが、医療カルテや介護記録の電子化です。どこでも同じ情報を閲覧できる、更新しやすいといった点以外にも、複数のメリットが生まれます。

医療・介護の質の向上

  • 紙に比べて判読性が高く、指示の伝達ミスや投薬ミスが起こりにくい。
  • 医療カルテの情報一元化で他部門の診察状況や検査結果がオンラインで参照できるようになり、効率的に診断や治療が行えるようになる。
  • 病院のスタッフ間、外部の医療機関、介護従事者など、組織の垣根を超えた情報共有がしやすくなる。

患者・利用者向けサービスの向上

  • 受付や診察がスムーズになり、外来診療の待ち時間短縮につながる。
  • 検査結果や薬剤処方のデータが各部門に直接送信されることで、連携がスムーズに。患者の待ち時間も短縮。
  • 介護サービスの利用者に関する情報が一カ所に集約されることで、ヘルパー同士の情報連携がスムーズに。

人手不足解消・コスト削減の効果も

  • 紙カルテの管理や搬送業務のための人材が不要になり、不足部門へ人材を回すことができる。
  • 訪問介護の場合、事業所へ立ち寄らなくても介護記録を確認できるようになるため、直行直帰が可能に。短時間でも働きやすく、ヘルパー不足が解消しやすくなる。
  • 関係各所への情報提供書類の作成・発行に必要な時間・コストが削減できる。
  • カルテの転記ミスによる再作成や、読み間違えによる請求漏れなど、業務ミスによる損失を削減できる。

医療業務を効率化!「ニューノーマル時代のオンライン診療の推進」

【小売・物流】オンライン接客/商談で新たな道が開ける?

スーパーや薬局、衣料品など生活必需品を販売する小売店や、荷物を運搬する運送業・郵便業などの物流サービスでは、現場に出向かなければ成立しない仕事を担う従業員が多いものの、テレワークへの切り替えが可能な事務作業を担当する従業員も存在します。

また、最近はオンラインで対面接客を行う「対面Web接客」という取り組みも登場しています。「同じ空間にいないと接客や商談はできない」というのも、思い込みかもしれません。
これまでに実施されたサービス業のテレワーク導入例を参考までにご紹介します。

小売店の店長業務にテレワークを導入

  • 週1~2回の頻度でテレワークを実施。販売計画、店舗従業員の半期評価などの事務作業を在宅勤務とすることで、日頃後回しにしている業務に集中する時間を確保。
  • これまで本社で行っていた店長会議や研修はオンラインで実施。移動時間をなくすことで、店舗業務や従業員のフォローにあてる時間が増やせる。
  • 店長不在時も回る店になるようトレーニングを重ねることで、結果的に他の従業員の成長にもつながる。

業務の仕組みをオンライン化する

  • タイムカードをデジタル化。アプリによる勤怠管理で、営業先・配達先からの直行直帰が可能に。従業員満足度の向上に加え、移動コストの削減にもつながる。
  • これまで実店舗で行っていた接客や商談を、ビデオ通話などを利用した「オンライン接客/商談」に切り替え。
  • ECサイトとライブコマースの掛け合わせという新しい販売スタイルを構築。対面接客なしで販売促進を行う。
  • AIカメラやセルフレジといった最新技術の導入で、一部のサービスを無人化。出勤する従業員の数が少なくて済むため、人件費の削減につながる。

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デジタル化における課題とは?

ひとことで「エッセンシャルワーカー」とまとめても、業種により仕事内容が異なるため、デジタル化が求められる内容も違っています。しかし、どんな業種にも共通する課題が2つあります。それは「IT機器を使いこなせる人が少ない」こと、そして「セキュリティ対策が追いつかない」ことです。どんな対策をすればこれらの課題をクリアできるでしょうか?

新しい環境・ツールへの慣れが必要

たとえば、小売業の場合、書類作成や会議などがある店長業務ではテレワークができるものの、実店舗の接客担当者には機会がほぼありません。店長が在宅勤務を検討する際は、他の従業員の感情に配慮する必要があります。
導入前に、他の従業員にとってのメリットや、店長不在時の明確な対応ルールなどを説明する機会を設け、理解を深めておかなくてはなりません。

また、ネットワーク環境や端末・ソフトなどを新しく導入してテレワークを実施する場合には、不慣れな環境で業務にあたることに不安を感じたり、操作方法がわからずに業務効率が低下したりといった問題も起こりがちです。
eラーニングなどの研修を行い、本格導入前に不安を解消しておくとよいでしょう。

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情報セキュリティ対策も忘れずに

医療や介護、保育、公共機関など、個人情報を扱う機会が多い点もエッセンシャルワーカーの業務の特徴といえます。テレワークでは、職場外から従業員が業務に関わる情報を利用することも考えられるため、しっかりとした情報セキュリティ対策が必要です。

代表的なものとして、以下の対策が挙げられます。

不正アクセス対策

  • ファイアウォール、IPS(侵入防止システム)、IDS(侵入検知システム)の導入

データ盗聴、改ざん防止

  • VPN(仮想私設網)など、安全性の高い通信インフラの導入

情報漏えい対策

  • ウイルス対策ソフトの導入
  • シンクライアント端末(保存機能などを持たないノートパソコンなどの端末)、端末操作制御ソフトの導入

これに加え、情報セキュリティポリシーの策定や、セキュリティ意識向上のための研修なども実施しておくことが重要です。

デジタル化がエッセンシャルワーカーの仕事を変える

今では絵本の読み聞かせやダンスなどを行う「オンライン保育」や、運輸業で進む「コンテンツの内製化」など、さまざまな取り組みがすでに始まっています。
デジタル化・オンライン化が進めば、画面越しの対応で人との接触機会を減らしたり、大変な手作業が短時間ですむようになったりと、一般的なテレワークとは違う形で負担が軽減されるはずです。

エッセンシャルワーカーであっても、固定概念に縛られる必要はありません。新しい技術を取り入れながら、より快適な仕事環境を模索していきましょう。

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