2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

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業務効率化のヒント(第5回)

OCRで伝票入力を自動化!メリット・活用事例をご紹介

伝票入力は作業の手間がかかりミスも起こりやすいので、できるだけ効率化させたいと考えている人は、少なくないのではないでしょうか? そこでお勧めしたいのが、手軽にテキストデータ化をしてくれる「OCR」。

本記事では、このOCRでできることを紹介。また、OCRによって、どれくらい業務を効率化できるのかについても、以下で詳しく解説していきます。

OCRとは?

まず、OCRがどんなものであるかについて、お話しします。
OCRは、画像データの中の文字を、テキストデータとして認識する技術。従来、画像データの文字は手作業で打ち込む必要がありましたが、このOCRを活用することで、入力の手間・コストを大幅に削減できるわけです。

OCRで文字を認識するプロセスは、以下のとおりです。

  1. 手書きの書類や印刷された文字を画像として読み込む
  2. 画像から文字部分を読み取る
  3. 文字部分を1行ずつ分ける
  4. さらに1文字ずつに分ける
  5. 1文字1文字の特徴と合致する文字を探す
  6. 前後の文字と単語情報から適切な文字を決定する

OCRでテキストデータ化すると、コピー&ペーストや検索などが可能となり、文書管理の労力・コストを大幅に削減できます。

手書きの帳票・文書を電子化することのメリットについては、以下の記事でも解説しています。もっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

伝票処理でOCRを活用するメリット

冒頭でも述べたように、伝票管理の作業は工数がかかり、ミスも起こりやすいもの。そんな手間がかかる作業における、OCR活用のメリットを紹介していきます。

人件費を削減できる

OCRを導入することで、従来、手作業で伝票処理をしていた業務を自動化できます。入力に必要であった人的リソースおよび、その人件費を別の領域に充てられるので、コストパフォーマンスは高いと言えます。

入力ミスを削減できる

文字入力といった単純作業を人がし続けると、疲労などにより、誤入力・見落としなどのケアレスミスにつながるリスクがあります。そこでOCRを活用すれば、作業時間に関わらずミスが少ない状態で、テキストデータ化を行ってくれます。

保管スペースを削減できる

紙媒体で伝票を管理するには保管スペースが必要であり、さらに年数が経過するとより広範囲の保管スペースが必要となってくるため、オフィス環境を圧迫するケースもあり得ます。
そんな時、OCRでデータ化をすれば、段ボール1箱あたりの書類であっても数MBほどのデータ保存で済むため、非常に便利です。また、書類の保管スペースも不要となるので、場所の有効活用にもつながります。

過去データの管理・検索を、手軽にできる

何らかの情報を紙媒体や画像として保存している場合、そこから過去のデータを探し出すというのは、かなりの労力を要する作業です。そこで、OCRを活用して情報を文字データ化しておけば、パソコン上で必要な情報を手軽に検索可能。さらに、情報管理もしやすくなります。

過去データの編集・活用がスムーズにできる

情報が紙媒体や画像のままだと、その情報から書類・グラフなどを作成しようとしても、ベースとなるデータを改めて手入力するという非効率な作業が発生してしまいます。
こんな時は、OCRでテキストデータ化しておくと、表計算ソフトなどを利用して簡単にデータを編集・作成することができます。

伝票処理でOCRを活用するデメリット

ここまでは、伝票処理の業務効率化実現といったOCR活用のメリットについて解説してきましたが、一方で、OCRにはいくつかデメリットもあるのです。長く業務に活用するツールだからこそ、デメリットについてもしっかりと理解した上で、導入を検討しましょう。

定型でない伝票に対応できない場合がある

もともとOCRは、決められたレイアウトの伝票に書かれた文字を認識することが目的でした。そのため、レイアウトが変わってしまうと、正確に文字を把握できなくなる場合があるのです。
その一例を挙げると、明細欄の行数が増減した場合、文字を認識するべき位置がずれてしまいデータ化に失敗してしまうケースがあります。
そうした場合は、認識する箇所の再設定を行う必要があります。

文字認識精度が低い場合がある

一部の伝票しか対応できないOCRの場合、傾きをうまく補正できないため、文字認識精度が下がる場合があります。特にFAXで受信した伝票は、文字がすれたり縮小したりすることで、文字認識の精度が下がります。
しかし、最近では過去の補正内容をAIが学習し、認識精度を向上させる「AI-OCR」という技術も出ているため、認識精度を求める場合は、「AI-OCR」を検討してください。

OCRを伝票処理に活用した事例紹介

OCR活用のメリット・デメリットについて一通りお話ししてきましたが、実際の活用イメージがつきやすいように、伝票処理にOCRを活用した事例を以下で紹介します。

税理士法人における転記業務の効率化事例

税理士法人Aでは転記作業が多いため、紙媒体で大量の情報を扱っています。そのため、保管スペース・コスト共に必要であり、さらに紛失リスクもあることから、頭を悩ませてきました。また、紙での情報検索・分析は必要な労力が大きいため、これらの課題を併せて解決できる方法を模索していました。
そんな中、転記業務にOCRを活用することで、ペーパーレス化による保管場所の削減および、データ検索が有効であるとの判断から、導入に踏み切ることになったのです。

具体的には、税務書類作成に必要な通帳のデータを、紙媒体での保存からOCRを用いたデータ保存へと移行。これにより、転記作業を正確に行うことができて、通帳1冊あたりの処理時間を今までの5分の1以下に短縮でき、作業に携わる人員も減らすことができました。さらに、業務効率化の成功によって、付加価値のあるサービスを提供できる体制を確立することもできたのです。

その他の業界における効率化実績

OCRは、業種・業界問わず、伝票に関わる業務の効率化実現に貢献可能なシステムです。また、同じ作業を繰り返しできるRPAツールとの相性も良く、これと組み合わせることで、さらなる成果が期待できます。

下記のように、複数業界で実際にOCR導入を勧めた結果、平均稼働時間を約6割削減できました。

項目 A社 B社 C社
業種 メーカー 不動産 サービス
帳票内容 申込書(葉書) 申込書(FAX帳票) 現金通帳
主な読取項目 氏名・住所・電話番号 氏名・住所・電話番号 氏名・日時・金額
稼働削減率 46.67% 55.32% 83.08%
3社の1枚あたり削減率の単純平均 61.69%

まとめ

紙の伝票管理に際しては、余計なコスト・スペースが必要であるだけでなく、情報をグラフや表に活用することが難しいなど不便なことが多々あります。しかし、OCRを活用すれば、伝票に関するもろもろの工数が削減できるのでお勧めです。まずは、デモ体験で試してみるのも良いかと思います。

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