2019.09.30 (Mon)

働き手減少問題をICTで解決(第1回)

ICT管理者の負担低減の特効薬、アウトソーシング

posted by 株式会社Playce(プレイス)

 多くの企業が、ビジネスのデジタル化への取り組みが加速することで、企業内のICT環境は年々複雑化していく傾向にあります。そして、それらのICT環境に障害が発生した際の影響も拡大傾向にあるのです。障害が発生すると日々の事業が停止するだけでなく、取引先の信頼を喪失することにもつながりかねません。ICT環境の運用・保守といった管理業務は、企業にとって重要課題といえるでしょう。

 しかし現在は、ICT管理者の人材不足といわれています。そのため管理業務の人的リソースが必要と理解しているものの、専門スキルを持った人材の確保がままならず、1人で多くのシステム管理を請け負うケースや、他業務を主とする従業員がICT管理を兼任しているという企業が少なくありません。そこで本記事では、ICT管理業務を低減する手段の1つである「アウトソーシング」について紹介します。

年々深刻化するICT人材不足を解消するために

 「事業スケールに見合ったICT管理者を確保することができない」「人材不足からICT環境を定期的に見直す余裕がない」などと悩んでいる経営者は多いことでしょう。人材不足という現実は、推計や企業に対するアンケートから明らかになっています。

 経済産業省による「IT人材需給に関する調査(概要)(2019年4月発行)」によると、ICT人材不足の傾向は今後さらに深刻化していくと見られ、2030年には約16~79万人にも達するとの予想も報告されています。

 また日本情報システム・ユーザー協会が2019年に公開した「企業IT同行調査2019(2018年度調査)」で、企業のデジタル化における課題の1つとして「社内人材のリソース不足、スキル不足」を上げている企業が多くありました。企業に「インフラ関連の取り組みで困難な点」という質問をしたところ、「取り組みを進めるための社内人材の不足」(28.1%)や、「セキュリティ対策」(25.4%)と回答。「ICT人材が不足し、セキュリティ対策が不十分」という現実が浮き彫りとなりました。

 この調査では、慢性的な人材不足を背景に、限られた人材で対処するためのICT管理業務の負担低減、省力化への課題意識が企業で高まっていることも報告されています。それら課題へ対処するために、運用管理業務の標準化・効率化への取り組みや、アウトソーシング、自動化、統合管理ツールといったテクノロジーの活用を模索する動きが見られるとしています。

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ICT管理業務のアウトソーシング例

 日本情報システム・ユーザー協会の調査報告で、活用の動きがあるとされていた「アウトソーシング」とは、最新の専門知識を持ち合わせた外部の専門家に保守・管理を委託するサービスです。保守・管理に加えてICT環境整備も行ってくれるサービスも存在します。そしてICT環境整備が、さまざまなメリットにつながることもあります。

●情報セキュリティ対策強化
 情報セキュリティ対策を強化したICT環境の整備として、ネットワークの出入口に複数の情報セキュリティ機能を持つ装置を設置することがあります。ウイルス対策ソフトをインストールできない複合機なども含めてネットワーク全体を保護することが可能となり、ウイルスや不正アクセス、攻撃メール、スパイウェアなどを遮断します。

 またパソコン1台ずつに個別でインストールしていたウイルス対策ソフトの更新をアウトソーシングすることが可能です。複数の拠点を持つ企業や、ICT機器の増設を重ねてICT環境が複雑化していた企業などは、専門家へアウトソーシングすることにより、情報セキュリティ対策の強化が期待できるでしょう。

●ICT問合せ窓口の設置
 ICT管理者の負担の1つに、各部署からのトラブル・疑問などに対する相談窓口の業務があります。これらに追われてICT環境の整備はおろか、管理・運用も不十分になる可能性があります。この窓口業務も、アウトソーシングすることができるのです。相談窓口の業務は、応対だけでなく故障原因の特定や修理業者の手配などが付随します。これらをアウトソーシングすることで、社内の管理者は新しいビジネスに対応するICT環境整備などといった「本来の業務に集中する」ことが期待できます。サービス事業者によっては、24時間365日対応可能な出張保守サービスを設定しているところもあり、昼夜問わず緊急度の高い複雑なシステムが稼働している企業にとっては、管理者不在という不安解消にもつながるでしょう。

●データの外部バックアップ
 不慮のトラブルや災害などで、社内のパソコンや外付けハードディスク、サーバーにあるデータが消失。そのような事態を回避するために、堅牢で安全性の非常に高いオンラインストレージ上などの外部にデータを自動バックアップされるようなアウトソーシング環境を構築しましょう。部署や事業単位で個別にバックアップを取っていたものを、前述のような情報セキュリティ対策が施されたICT環境で自動化すれば、BCP(事業継続計画)対策にもなるでしょう。

アウトソース先の選定条件は?

 外部企業の専門家にICT管理・整備をアウトソーシングすることで、企業内のICT環境や、社内管理者の業務負担低減や業務効率化、BCP対策が期待できます。ただしICT環境は企業活動の根幹なので、アウトソース先は安全性・信頼性の高さで選びたいものです。また、オプションサービスが豊富で、自社の特性に合わせた対応が可能かどうかも選定のポイントになります。窓口業務に関しても、他社の回線や機器も一元的に保守対応してくれるかなど対象範囲も確認してから、依頼先を選定しましょう。

 ICT人材の不足は、特定の業種や企業規模に限ったことではなく、多くの企業が共通して抱える問題です。現在、社内にいるICT管理者の負荷低減なども含め、自社の成長につながるアウトソーシング体制を構築しましょう。

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