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NTT東日本社員が語る、ビジネス成功のヒント(第8回)

テレワークでもコミュニケーションを円滑にする方法

posted by NTT東日本地方創生推進部 前井

 こんにちは。NTT東日本 地方創生推進部の前井です。私は業務のほとんどがテレワーク中心となった時期に異動を経験しました。異動の際に試行錯誤しチカラを入れたのが、テレワーク下でのコミュニケーションとチームビルディング。テレワーク下では、ちょっとした仕事の相談や、質問などが気軽におこなえず、それが結果として仕事のミスやトラブルの原因となってしまいます。(実際に私も異動当初は悩みました)

「私の異動当初の悩み」

・部内の人がほぼ在宅勤務だったので他担当のメンバーの顔を見たことがなく、名前と顔が一致しない(自担当のメンバーとリアルで顔を合わせたのも一か月後。ビジネスチャットツール上でもなかなか顔が見えなかった)
・部署のメンバーの顔と名前を覚えようと職場に出勤しても、少数の同じメンバーしか出社しておらず、なかなか顔と名前が一致しない
・ちょっとした質問(業務ルールや備品の在り処など)をしたくても、メールやチャット中心のため、すぐに回答が返ってくることがなく、業務を把握するのに時間がかかる(おそらく通常の1.5倍は時間がかかった)(最初はチャットで聞くことが遠慮してできなかった事が要因)

 それから試行錯誤をして、半年たった現在では「テレワークで業務を円滑に実施することができる」ようになり、私の業務生産性もチームの業務生産性も向上しました。

 今回は私がマネージャーとして試行錯誤してきた実体験や、そこから得られたノウハウなどを織り交ぜながらお話しをしていきたいと思います。

 さて、世間では昨年、新型コロナウイルスの影響によりテレワーク化が一気に進みましたが、テレワークを進めるうえでの課題も見えてきました。その課題のなかでも一番多いのは「コミュニケーション不足」です。

 そのため、この記事では「テレワークの中でいかにコミュニケーションを円滑に行うか?」をテーマにお話しします。

 管理者の方向けには「テレワークでのチームビルディングやマネジメント」、社員の方向けには「テレワークでのコミュニケーションを円滑にする方法」についてお伝えしていきます。

◇目次
1.テレワークの一番の課題はコミュニケーション不足
 1-1.なぜコミュニケーション不足が最大の課題とされているのか?
 1-2.コミュニケーション不足を放置した場合の影響
2.コミュニケーションを円滑にする対策(全体編)
 2-1.ツールの導入
 2-2.これだけは必要!チャットツール
 2-3.導入後の利用ルールの浸透が効果を高める
3.コミュニケーションを円滑にする対策(マネジメント編)
 3-1.朝礼の実施(毎日全員で顔を合わせる)
 3-2.日時を決めて全員でビデオ通話
 3-3.1on1ミーティングでメンバーをケア
4.コミュニケーションを円滑にする対策(個人編)
 4-1.個人でできる7つの小ワザ
 4-2.たまにはリアルで直接会ってコミュニケーション
5.まとめ

1.テレワークの一番の課題はコミュニケーション不足

1-1.なぜコミュニケーション不足が最大の課題とされているのか?

 テレワークの課題を調査した結果があります。課題の第一位は「同僚(上司や部下を含む)とのコミュニケーションに支障がある」でした。この調査は4月と10月に実施されていますが、テレワークの浸透度合いが高まった10月のほうが割合が高くなっています。(37.3%→48.0%)テレワークを半年以上継続してみて、改めて課題を実感していると言えそうですね。ということは「テレワークが浸透すればするほど、社員はコミュニケーション不足を課題と感じる」と言えそうです。

(出所:日経BP総研 イノベーションICTラボ)(調査時期:2021年4月、10月)

 ではコミュニケーションが不足すると、どんな影響があるのでしょうか?

1-2.コミュニケーション不足を放置した場合の影響

・ミスやトラブルが増える
テレワークによるコミュニケーションは、対面のコミュニケーションと比べると多くの場合、質・量の両面で不足があります。必要な確認や情報共有がうまくいかないなどの理由から、ミスやトラブルが増えることも少なくありません。例えば、資料作成などの制作業務や、マーケティング施策検討やサービス開発などの企画業務においてはコミュニケーションミスによって、大きなトラブルにつながり納期の遅れなどが生じます。修正や対応などの余計な業務に時間を割かれてしまうと、生産性への影響も大きくなってしまいます。

・従業員のモチベーションの低下やメンタルヘルスに影響する
テレワークのコミュニケーション不足は従業員のメンタルヘルスにも影響します。同じ空間で一緒に仕事をしている人がいないため、孤独感に悩む人もいますよね。気軽に相談できる人が近くにいないことで、仕事の悩みやグチなどを同僚に話せず、ストレスが溜まってしまうからです。

 また、文字でのやりとりが多くなり張り合いが感じられないという人もいるようです。業務外の雑談も、同僚との関係構築に繋がり、仕事のモチベーションを高める効果がありますが、こうした機会が減ってしまうこともモチベーションに影響しています。

 情報共有の機会が減ったことで、会社や部署の仕事の全体像が見えにくくなり目標を見失い、仕事のやりがいがなくなってしまうということもあるでしょう。

 こうしたことによるモチベーションの低下やメンタルヘルスの悪化から離職者が増える懸念もあります。では、テレワークにおけるコミュニケーションを円滑にするためには、どうすればいいのでしょうか?

2.コミュニケーションを円滑にする対策(全体編)

2-1.ツールの導入

 テレワークでのコミュニケーションを円滑にするためにはツールの導入が効果的です。対面で行っていたビジネスコミュニケーションに近い状態で業務を進めるために、以下のシステムの準備をおすすめします。

・ビジネスチャット(コミュニケーションツール)
・Web会議システム
・グループウェア
・ファイル共有システム

 ビジネスチャットは、メールと比べ定型的なやり取りをする必要もなく、複数名でやり取りが必要な場合にも、ストレスなくコミュニケーションを取ることが可能です。また、細かなニュアンスの資料を用いた説明なども、Web会議システムを利用することで、対面で会議をするかのように伝えることができます。チームビルディングに欠かせない、複数名で連携して進める業務もグループウェアを活用することで、タスク漏れの防止や進捗把握もしやすくなるでしょう。必要なデータの共有はファイル共有システムがあれば簡単におこなえます。

2-2.これだけは必要!ビジネスチャットツール(コミュニケーションツール)

 テレワークでのコミュニケーションを高めるツールはさまざまですが、「ビジネスチャットツール」は必要不可欠なものです。テレワーク下では情報のやり取りにタイムラグが生じやすく、このタイムラグがコミュニケーション不足につながる要因となっています。このタイムラグを解消してくれるのがビジネスチャットツールです。最近のビジネスチャットツールはWeb会議機能やグループウェア機能を持っているものも多いです。ファイル共有システムは既に整備している企業も多いので、ビジネスチャットツールを追加すれば、テレワークを実施する環境が全て整う可能性があります。

2-3.導入後の利用ルールの浸透が効果を高める

 ビジネスチャットツールを導入したら、利用ルールを決めましょう。例えば、「相手に即座にレスポンスを要求しない」などです。テレワークではオフィスにいるときと違って、相手が忙しいかどうか判別しにくく、もし忙しいときにすぐにレスを求められると、業務に集中して取り組むのが難しくなります。また、「連絡は業務時間内限定にする」などオンオフの区別をきちんとつけられるようにルールを作ることも大切です。本来のツール導入の目的と期待する効果を考慮して利用ルールを作成しましょう。

【ルール例】

・業務時間外(特に深夜や早朝、土日祝日など)は極力メッセージを送信しない
・ビジネスチャットツールのステータス機能(会議中、取込み中、応答不可、退席中など)の活用を推奨する
・メッセージを送信する場合は相手のステータス表示に配慮しメッセージ内容を検討する(即座にレスポンスを要求しない)
・ビジネスチャットツールを利用したミーティングを実施する場合は冒頭に必ず映像をオンにして会話を行う(途中から映像をオフにすることは可)

etc

3.コミュニケーションを円滑にする対策(マネジメント編)

3-1.朝礼の実施(定期的に全員で顔を合わせる)

 テレワーク下では、メンバーの近況などがなかなかわかりません。相手の状況がわからないことで遠慮してしまいがちになり、コミュニケーション不足になってしまいます。そのため、朝礼や部署・チームでの会議などを定期的に行うのが良い方法です。私の場合は週の始めと終わりに実施しています。週の始めは「部内全体の動きの共有、庶務系事項の周知、今週のタスクの確認」と実施し、週の終わりは「今週の振り返り報告と報告事項へのアドバイス」を行っています。会議の冒頭は全員映像をオンにして参加メンバーの顔が見える状態でアイスブレイクを実施するのも有効です。定期的にコミュニケーションの機会をつくることで、個人の状況把握ができるだけでなく、テレワーク環境でのコミュニケーションにも慣れることができるなどのメリットがあります。

3-2.日時を決めて全員でビデオ通話

 朝礼以外でも日頃の悩みの相談や知見の共有などができる雑談会を設定しましょう。その際は、できるだけ映像をオンにしましょう。どうしても難しい場合は仕方ありませんが、顔が見えるだけでもコミュニケーションの質は向上するため、積極的に映像をオンにすることをおすすめします。

3-3.1on1ミーティングでメンバーをケア

 ビデオ会議による1on1(上司と部下での短時間の個別ミーティング)を定期的に行う企業も増えてきています。テレワーク下ですと、なかなか部下も相談するタイミングが計れません。そういった場合、短時間でも良いので1on1ミーティングで業務上の報連相やキャリア相談、雑談を行うと、部下のモチベーションアップや信頼関係構築につながります。また、着任当初に1on1ミーティングを実施することは非常に有効です。実際に私も着任当初に、オンラインでの1o1ミーティングを最低、一時間は実施しました。そのおかげで、テレワーク下でもメンバーとの関係をスムーズに構築できました。日頃、部下のコミュニケーションが不足しがちなテレワーク下では、1on1ミーティングは非常に有効です。管理者であればぜひ実施してみる事をおすすめします。

4.コミュニケーションを円滑にする対策(個人編)

4-1.個人でできる7つの小ワザ

 テレワークの中でコミュニケーションを円滑にする7つの小ワザを記載します。どれも些細なものですが、すぐに実践できるものです。ぜひ、おためしください。

1.チャットは「短く」「素早く」「頻繁」を心がける
顔が見えない中、返信やリアクションがないと相手はよけいに不安になります。「了解しました!」のような短い内容でも、すぐに返信することで相手は安心して仕事を進められます。

2.部下は分かりやすく、上司は素早くチャット
「1.」の内容と似ていますが、パッと見て意味のわかりやすいチャット投稿を心がけましょう。情報を整理し箇条書き等にすることで、理解しやすいチャットになります。

3.ビデオ会議は映像をオンに
どうしても相手の顔が見えないと打ち解けた雰囲気でコミュニケーションができません。映像をオンにするだけでもコミュニケーションの質の高まり度合いはかなり向上します。

4.ビデオ会議では相槌はうたない
ビジネスチャットツールの機能上、特に参加者が4人以上の会議では相槌をうつと他のメンバーに発言者の声が聞こえづらくなってしまいます。会議での会話はチャットを行っている感覚でおこないましょう。

5.会議の時は初めに雑談を入れる
雑談(アイスブレイク)はその後の議論の円滑化に非常に影響を及ぼします。

6.見えないからこそ、進捗状況の共有と予定表をこまめにチェック
面倒くさいかもしれませんが、顔が見えないからこそメンバーの状況の把握に気をつけましょう。トラブル発生防止や進捗遅延の防止につながります。

7.報告や質問はオープンチャットを利用する
オープンチャット(他のメンバーも見ることのできるチャット)を利用することで、報告のとりまとめ稼働の削減や多くの人からのアドバイスを得られるなどのメリットがあります。
オープンチャットを利用する場合はメンション機能(@ユーザー名やメールアドレスを冒頭に記載する事。メールの宛先作成のようなもの)を有効に活用しましょう。多くの人がみるオープンチャットの場合、誰宛にメッセージを送っているか?が重要な時もあります。

4-2.たまにはリアルで直接会ってコミュニケーション

 今まで、テレワーク下でコミュニケーションを円滑にする方法を書いてきましたが、やはりリアルに会ってコミュニケーションをとる事には適いません。とくにチームビルディングが必要な時期には週に1回はリアルに集合してコミュニケーションをとる機会を作りましょう。それが難しい場合でも、なるべくメンバーとコミュニケーションをとる機会を作るように心がけましょう。また、ブレーンストーミングなどを行う際はリアルなミーティングのほうが議論が活性化されますので、ぜひ試してみてください。逆に共有や進捗確認などが目的の場合、オンラインミーティングのほうが有効です。柔軟にスケジュール設定が可能だからです。つまり、リアルなミーティングとオンラインミーティングの使い分けを考えましょうという事です。効果的にリアルなコミュニケーションを活用しましょう。

5.まとめ

 テレワークの中で、コミュニケーションを円滑にする方法を記載してきましたが、いかがでしたか?テレワークを上手に活用すれば、業務の生産性・働き方の柔軟性が大幅に向上します。私も半年前までは試行錯誤していましたが、現在は一つのやり方を確立することができ、会社人生のなかで今が一番働きやすい状況になっています。メンバーに孤独や不安を感じさせないよう、ちょっとした工夫を加えるだけでも不足しがちなコミュニケーションを補うことができますので、これまでご紹介した内容をヒントにテレワークを充実していただけたら幸いです。

NTT東日本地方創生推進部 前井

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