2018.02.02 (Fri)

最新の身だしなみ事情(第8回)

男性の爪の手入れはビジネス成功に結び付く!?

posted by 地蔵 重樹

 服装やヘアスタイルなど、身だしなみに気を付けていても、意外と忘れがちなのが爪の手入れです。特に女性が男性を評価する際、爪の状態は重要なポイントとなっています。

 爪切り、カミソリなどの刃物製品を製造・販売する貝印が、2013年6月に行った「『男性のネイルケア』についての意識調査」によると――20~40代女性の60%以上が、男性の爪が気になると回答しています。しかも「男性の爪が気になるのはどんな時ですか?」という質問に対し、20代の女性では「デートの時」、30代と40代の女性は「ビジネスシーン」が最も多い答えでした。

 つまり、男性の爪は、デートはもちろんビジネスでも、女性から評価の対象として注目されているということです。ビジネスもしくはプライベートどちらでも構いませんが、評価される瞬間のためにも、爪の手入れはおろそかにできません。

適度な爪の長さで清潔感を出す

 指先を見られたときに、爪が伸びていては清潔感が損なわれてしまいます。かといって深爪でも好印象を与えないでしょう。清潔感のある爪の長さを保つためには、数日置きに爪を切って整えるなどの手入れが必要となります。

 その爪切りには大きく分けて3つのタイプがあります。最も普及している爪切りといえば、グリップ型もしくはクリッパー型と呼ばれるタイプです。ほかにはニッパー型、ハサミ型などがあります。

 ニッパー型は、ネイリストや介護関係者などのプロユースに多く利用されています。欧米などでは、グリップ型より主流となっている国があるほどです。このタイプは、金属加工技術の高さで知られる新潟県燕三条市にある、諏訪田製作所製の「SUWADA つめ切り CLASSIC黒仕上げ(L)」が有名。匠(たくみ)を感じさせるデザインを施した製品です。

 3つ目のタイプは、巻き爪や柔らかい爪が切りやすいハサミ型です。グリーンベル製「Seki EDGE ステンレス製スリムニッパーつめきり」は、2013年度グッドデザイン賞を受賞した商品。機能面では刃の片側に特殊なギザ刃加工が施されているため、爪をしっかりと捉えてカットできます。そのため、薄い爪や細部のカットにも利用できる爪切りとして知られています。

爪先を滑らかにして整える

 爪切りでカットしただけでは、切り口が角張り、断面がギザギザです。こんな粗い切り口は、相手に雑な印象を与えてしまうだけでなく、2枚爪や割れの原因にもなります。そこで爪を切った後は、爪やすりで滑らかに仕上げましょう。爪やすりはネイルファイルとも呼ばれ、金属タイプ、ペーパータイプ、ガラスタイプなどがあります。

 金属タイプは丈夫で長持ちすることが長所で、目が粗いため手早く多めに削りたいときに便利です。ペーパータイプは、木やプラスチックのベース材に、紙やすりを貼ったもので、金属タイプより弾力があり、しなるため、削り過ぎを防ぎやすいのが特性です。

 ガラスタイプの爪やすりは、表面のきめ細かな突起で速く軽く滑らかに削ることができます。また、水洗いしても金属製のように酸化(サビなど)がないため、削りカスを洗い流せます。その分、清潔かつ長持ちするタイプといえます。ただし、ガラスであるため強い衝撃には弱いので、取り扱いに注意が必要となります。

意外に印象を左右する「甘皮」の処理も忘れずに

 ヤスリの次は、甘皮の手入れです。甘皮とは、キューティクルとも呼ばれる、爪の根元を覆っている薄い皮のこと。爪と皮膚の間に雑菌が入ることを防ぐ役目を持っています。この甘皮が成長すると角質化し、見た目の清潔感を損ないます。しかし、過剰に手入れしてしまうと爪の根元が炎症を起こすなどのトラブルが起きやすくなります。ささくれが目立つなどの状態でなければ、手入れをする必要はありません。また手入れをするとしても、月に1度程度で十分です。

 甘皮の手入れは、まずキューティクルリムーバーという甘皮や爪の角質を柔らかくする液体を、甘皮とその周りに塗ります。貝印の「KOBAKO キューティクルリムーバー」は、爪表面の角質や硬くなった甘皮を浮かせるものです。

 次にキューティクルプッシャーという道具で、甘皮を爪の根元に沿って押します。貝印の「KOBAKO キューティクルプッシャー」は先端の丸みと薄さが爪の表面にフィットしやすく設計されています。

 押し上げた甘皮が余った場合は、甘皮ニッパーあるいはキューティクルニッパーと呼ばれる専用ニッパーで切り取ります。AXiON(アクシオン)の「甘皮ニッパー」は、刃物で有名なドイツのゾーリンゲンで製造された耐久性と切れ味に優れた製品です。ハンドルの結合部分にはガタつきが少ないボックスジョイントと呼ばれる方式が採用されています。

爪の表面はさりげなくツヤを出す

 爪の形が整ったら、爪の表面を磨いて健康的なツヤを出します。爪の表面はネイルバッファーやシャイナーと呼ばれるツヤ出し剤で磨きます。

 小林製薬の「爪ピカッシュ」は、1枚のシートで両手の指の爪を全て磨き上げられる製品です。表面の超微粒子が爪表面の凹凸(デコボコ)を滑らかにし、ツヤ出し面に含まれたアボガドオイルによって爪にツヤを与えます。ツヤ出しのほかにも、ネイルオイルを使用して爪の潤いを維持するという手入れ方法があります。こちらは潤いによって、爪を自然で健康的な状態に保つものです。

爪をケアして清潔感と健康的な印象を

 こうした商品を使って自分でコツコツと爪のケアができる人もいれば、ネイルサロンでプロに手入れをしてもらっている人もいます。清潔感のある身だしなみを整えることで、周囲の人に好印象を与えるのが目的ですので、自力であろうが、プロの技であろうが、手段は自分に合うほうを選ぶようにしてください。日本では、海外のように、頻繁にハグや握手こそしませんが、身だしなみをチェックする目は鍛えられています。

 また、恋愛対象として女性が男性を見る際には、腕や手の指が興味の対象になっているケースも増えています。もともと雄々しい人が腕毛をそったり爪にツヤを出したりするのは、本来の魅力を失う可能性もありますが、細くてキレイな腕や手指を親から授かったのであれば、その長所を活かすというのも1つのテクニックといえるのではないでしょうか。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2018年1月10日)のものです

地蔵 重樹

地蔵 重樹

フリーライター。ニュースサイト、オウンドメディアなどのWebコンテンツや、書籍のライティングを行う。著書に『〈アウトライン記述法〉でA4一枚の文書がサクサクつくれる本』(日本実業出版社)などがある。

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