テレワークで始める新ワークスタイル 場所や時間にとらわれない新時代の働き方を考える

テレワークが離職率低下の切り札に?介護・福祉業界にみるテレワークの可能性

介護・福祉業界のテレワーク化

慢性的な人材不足が課題となっている介護・福祉業界。人材の確保と定着のために、働きやすい労働環境への改善が求められていますが、対面型の業務が多く、これまでテレワーク化が難しい業種と考えられていました。
出典:「厚生労働省|第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html)

しかし、コロナ禍をきっかけに、リモート会議システムなどを利用するなど、オンラインを利用した業務への切り替えも行われています。
今回は介護・福祉業界において導入可能なテレワークの業務や、離職防止対策としてのテレワークの可能性について考えてみたいと思います。

知り合いのケアマネさん、リモートシステム導入してテレワーク中なんですって。介護の仕事って現場じゃないとできないと思ってたんですけど、意外ですよね。

人材不足で大変な業界だから、テレワークで効率化されるといいですね。
なんでも約20年後には、57万人の介護職員が不足するらしいですよ。
われわれ世代はどうなるか…。

ええっ!20年後ってあっという間じゃないですか。
今のうちに人材確保しておかないと…!

介護・福祉職のテレワーク化はどう進める?

2024年3月に国土交通省が発表した調査結果によると、医療・福祉分野のテレワーク実施率は12.1%と、1割くらいしか実施していないことがわかりました。
書類や記録類を紙ベースで運用したり、文書のやり取りに郵送やFAXを使ったりしている事業所がまだまだ多いことも、介護・福祉業界のテレワーク実施率の低さの一因といえます。
導入を進めるには、どうすればよいのでしょうか。

出典:「国土交通省|令和5年度 テレワーク人口実態調査 -調査結果(概要)-」(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001733057.pdf)

間接業務をオンラインにシフトする

身体介護のように、利用者に接して身の回りのサポートをする直接業務は、当然テレワーク化できません。しかし介護・福祉職には、必ずしも現場に行く必要のない間接業務も存在します。訪問介護事業所を例にとると、次のようなものが挙げられます。

  • サービス担当者会議
  • 介護計画書の作成・評価
  • 介護記録や報告書の作成・確認
  • 職員会議
  • 職員の管理、マネジメント業務
  • レセプト業務

このほか、医療事務におけるカルテ登録やレセプト業務、管理栄養士の献立作成なども間接業務にあたります。こうした業務をオンライン化することによって、場所を問わず仕事ができるようになり、テレワークを導入しやすくなります。
また、情報の共有・更新が容易になり、職員同士や他職間との連携がスムーズに行えるメリットもあります。

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スモールスタートでOK、できることから始めてみる

最初から事業所全体でテレワークを進めるのではなく、まず一部の業務や職員に対象を限定して始めてみましょう。
作業するのも自宅と決めつける必要はないため、外出機会が頻繁にあり、一方で書類作成に多くの時間を取られるケアマネージャーの仕事はテレワーク向きと言えるかもしれません。

  • 従来、利用者の自宅を訪問して行っていたサービス担当者会議を、リモート会議システムを利用してオンライン上で実施する
  • 介護計画書をパソコンで作成する
  • ケアマネ資格の更新などに必要な法定研修をオンライン(eラーニング)で受講

このように、一定期間、試験的にテレワークを実施し、情報セキュリティの安全性などを検証してから、導入するシステムやツール、運用ルールなどを決めていくとよいでしょう。

テレワークは介護・福祉職の離職を防ぐ?

人手不足によって一人あたりの負担が増えてしまい、新たな離職者を生むという悪循環に陥らないようにするには、労働環境の改善が不可欠です。介護・福祉職員が働きやすいと感じる環境づくりにテレワークがどのように役立つか、考えてみましょう。

効率的な働き方が可能になり、仕事の満足度が向上

これまで膨大な時間を取られていた書類作成や記録など、多くのルーティン業務をオンライン上で行えるようになれば、業務効率が上がり、本来の専門的な業務に専念できるようになります。
書類作成のためだけに事業所に戻る必要がなく、通勤や移動にかかる時間も軽減されるため、ゆとりが生まれて仕事の満足度が上がり、職員の定着にもつながるでしょう。

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感染症へのリスクを抑え、安心して働ける環境を創出

重症化リスクの高い感染症も多い高齢者との接点が多いことから、リスクを最小限に抑える感染対策を求められる介護・福祉職員。テレワークで非接触型のコミュニケーションに切り替えれば不安なく業務にあたることができ、同時に利用者や関係者の命を守ることにもつながります。

コロナ禍を機に、感染防止対策としてリモート会議システムを導入した施設や事業所が増えています。介護・福祉の世界も変わり始めているのです。

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テレワークの柔軟な働き方が離職率低下につながる

今回は、介護・福祉業界にテレワークを導入するメリットについて紹介しました。

オンラインツールを利用して情報共有やコミュニケーションを図ることができるテレワークは、実は介護・福祉職にとって、積極的に活用すべき業務の形なのかもしれません。
導入することで、さまざまな業種、職種との連携がスムーズになる可能性もあります。

テレワークのような柔軟な働き方を導入し、業務を効率化すれば、職員が本来の能力を発揮しやすくなり、深刻化する人手不足の解決の糸口も見えてくるはずです。職員が誇りをもって働ける環境をつくっていきましょう。

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