テレワーク用ノートパソコン
テレワーク用ノートパソコンの選び方6選!おすすめ商品とセキュリティ対策も紹介
テレワーク用のパソコン選びでお悩みではないでしょうか。パソコンのカタログには「CPU」「メモリー」「ストレージ」「解像度」などの難しい説明が並んでいます。何がどう違うのか、分からなくて困ったという方もいらっしゃるでしょう。
「CPU」などの用語は、パソコンを構成するパーツの種類と性能を表すものです。パソコンの性能は、作業効率や生産性に影響します。テレワークを円滑に進めるには、業務内容に合ったパソコンを選ぶことが重要です。
また、テレワークでは情報セキュリティ対策も必要です。もし持ち歩いているうちに盗難や紛失にあったら、会社の重要なデータが流出します。
そこで今回の記事では、テレワーク用のパソコンの選び方と情報セキュリティ対策について詳しく解説します。パソコンの購入でお悩みの方はぜひ最後までお読みください。
1. テレワーク用のノートパソコンを選ぶポイント6選
パソコンのスペックで書いてある「CPU」や「ストレージ」などの言葉は何を表しているのでしょうか。ここでは、パソコンに関する用語の解説とテレワーク用に推奨されるスペックについても紹介します。
CPU・メモリー
CPUは、よく「パソコンの頭脳」と言われます。パソコンに入力されたデータはCPUに送られ、計算処理をした結果が出力されます。CPUはパソコンの中で最も重要な機能を持つパーツです。
メモリーは、CPUが計算を行う場所です。料理に例えて、CPUはシェフでメモリーは調理場の作業台と考えると理解しやすいかもしれません。メモリーのサイズが大きいほどアプリケーションは快適に動作します。作業スペースが広いほど、効率的に作業できるのと同じです。
また最近のCPUには「2コア」や「4コア」などと書いてあります。これは頭脳の数、料理ならシェフの人数と考えれば良いでしょう。コアが多いほど手分けして同時にたくさんの仕事をこなせます。ただし、簡単な仕事をするならコア数が多くてもかかる時間は変わりません。
CPUを見ると「Core i」「Celeron」「Ryzen」といった名称が書かれています。これらはCPUメーカーが製品に付けたブランド名です。このあとに続く数字が大きいほど、処理性能はアップします。Core i5はCore i3より、Ryzen 5はRyzen 3より高性能といった具合です。しかし、その分、価格も高くなります。
Webデザインや動画編集などクリエイティブな仕事ではCore i7以上がよく選ばれます。基本的にはCore i5以上がおすすめですが、一般事務であればCore i3でも十分に対応可能です。
メモリーは、多くの製品が4GBから8GBを搭載しています。インターネットサーフィンとメールの利用ぐらいなら4GBで足ります。しかし、複数のアプリケーションを同時に使う方やMicrosoft Excelなどを使う方なら8GBぐらい欲しいところです。さらに動画編集のような大きなデータを扱う作業では16GB以上あった方が良いでしょう。
なお、メモリーはだいたい増設可能ですが、空きスロットの制限があることも多いので、最初から作業にあった量にしておく方が良いでしょう。
ストレージ容量
ストレージは、アプリケーションやデータの保存場所です。メモリーのデータは電源をオフにすると全部消えてしまいます。ストレージはその前に作業の結果やデータをしまっておき、次に使うまで保存する役目を持っています。
料理に例えると冷蔵庫にあたります。調理場所が狭い(メモリーが小さい)場合は、材料を一時的に保管することにも使われます。その際、出し入れの仕事が発生して目的の仕事が遅れるので、メモリーは十分に積んでおくことをおすすめします。
以前はHDD(ハードディスクドライブ)しかなかったストレージですが、最近はSSD(ソリッドステートドライブ)が多くなっています。SSDはデータの読み書きがHDDよりも高速で、体感でもはっきりと速く感じられます。また、衝撃に強いメリットもあります。
しかし、容量あたりの価格が高いので、大容量のストレージが必要という方はHDDを選ばざるをえないかもしれません。最近のノートパソコンのSSDの容量は、だいたい256GBまたは512GBが主流です。
ストレージ容量は、一般的な職種であれば100GBでも仕事はできます。しかし、動画編集や画像を扱うクリエイティブ職の場合は500GB以上ないと、すぐいっぱいになってしまうかもしれません。
セキュリティ
会社外で仕事をするテレワークでは、万全な情報セキュリティ対策をとる必要があります。ただし、パソコンを選ぶ段階では、セキュリティ性にそれほど大きな差が出ることはありません。
パソコン本体にできる情報セキュリティ対策としては、SSD・HDDの暗号化やパスワード設定などがあり、ほとんどのパソコンで利用できます。
むしろ情報セキュリティ対策では、パソコンのスペックよりも従業員のセキュリティ意識の方が大きく影響します。パスワードの確実な設定、暗号化の遵守など使用にあたってのルールを徹底しましょう。
また、すべてのパソコンに必ずセキュリティソフトを導入し、不用意に社外のWi-Fiにつながないなど、ネットワーク利用のルールを決めておくことも大事です。社外の人が近くにいる環境で、のぞき見防止が必要になることもありますが、フィルムを貼ることで対応できます。
ディスプレイサイズ
ディスプレイはパソコン画面のことで、ノートパソコンでは基本的に13インチが目安となります。大きい方が見やすく作業効率が上がりますが、大きすぎるとカバンに入らなかったり、持ち出しにくくなったりします。
大きな画面で見たい場合は、外部モニターに出力するなどの方法があるので、利用の仕方や補助的に使える機器などの規定も決めておけば良いでしょう。
またディスプレイはサイズだけでなく、解像度の違いも作業効率に影響します。表示画面を実際に見て、自分に合っているかを確かめてから購入することをおすすめします。
持ち運びのしやすさ
テレワーク用のパソコンを選ぶ際は、持ち運びのしやすさも重要なポイントです。本体重量1kg以下のものが使いやすいでしょう。ただし、自宅での使用がメインの方は、あまり重さを気にする必要はありません。
テレワークとオフィスワークを組み合わせて行う「ハイブリッドワーク」を取り入れていくなら、軽さを重視しましょう。
また、持ち運びする場合は軽さだけでなく、バッテリー容量もポイントになります。ただし、使用状況が変わると駆動時間も変わります。必ずしも、カタログ通りにはならないので注意が必要です。
駆動時間が心配な場合、パソコンに充電できるモバイルバッテリーもありますので、あわせて使えば作業時間を延長できます。
カメラの有無
テレワークでは、Web会議の打ち合わせなどが頻繁に行われます。パソコンにWebカメラ・マイクが内蔵されていれば、それらもスムーズに対応できます。
ただし、スペックによって本体価格が高くなることもあります。別売のWebカメラを追加することで済ませるという選択肢もあります。
2. テレワーク用ノートパソコンのセキュリティ対策4選
テレワークを導入する際、セキュリティ面の不安を持つ方が多いのではないでしょうか。ここでは、テレワークに使用するパソコンの情報セキュリティ対策に有効な4つの方法について解説します。
ストレージの暗号化
情報漏えいの多くが、パソコンやUSBメモリーなどの「紛失・置き忘れ」によるものです。社外にパソコンを持ち出すテレワークでは、いっそうの注意が求められます。
パソコンの中に保存していた重要データや顧客情報などが、第三者の手に渡って悪用されるケースも少なくありません。パスワードが破られていなくとも、SSDやHDDを取り出せばデータは読み出されてしまいます。
こうした脅威に対しては、ストレージ内のデータをすべて暗号化しておき、所有者以外はアクセスできないようにしておく方法があります。Windows OSは標準で「BitLocker」という暗号化機能を備えており、有効にしておけば自動的に暗号化が行われます。
セキュリティソフトの導入
インターネットに接続するパソコンは常に、悪意を持ったソフトウェア(マルウェア)の攻撃にさらされています。OSのアップデートには、新しく見つかったマルウェアに対するセキュリティ対策が含まれているので、こまめにアップデートしましょう。
しかし、それだけでは十分とは言えません。情報セキュリティ対策を専門とする企業が出しているセキュリティソフトを入れておくことをおすすめします。
セキュリティソフトを選ぶ際のポイントは以下のようなものです。
- ウイルス検出力
- 接続可能台数
- 対応OS
- 動作の軽さ
- 付加機能
- 価格
- 導入後のサポート体制
セキュリティソフトを実際に使っている人に、感想を聞いてもよいでしょう。
多くのセキュリティソフト製品は無料のお試し期間が付いているので、しばらく使ってみて気に入ったものを選べばよいでしょう。複数デバイスへの対応や長期割引などもあるので、あわせて検討してみてください。
導入後も、設定ファイルはこまめにアップデートすることが必要です。最新の設定ファイルでないと、新しいマルウェアには対抗できません。
ネットワークのセキュリティを向上させる
パソコンが行うインターネット通信は公共のネットワークを通るので、そのままでは盗聴される可能性があります。ネットワークを流れるデータを捉えて、読み取るというハッキングの手法は古くからあります。
こうした攻撃から通信を守る技術として「VPN」(仮想専用ネットワーク)があります。VPNはインターネットのオープンな通信の中で、通信する相手との間に仮想的な専用線の“トンネル”をつくり、その中で暗号化したデータをやり取りします。
これによって、あたかも社内で行うような安全な通信にして、外部からのハッキングを防ぎます。実際の導入の手順は以下のとおりです。
- 会社内にVPNサーバーとなる機器を設置する(VPN対応ルーターなど)
- ユーザーのパソコンにVPNクライアントソフトをインストールする
- ユーザーは専用のIDとパスワードでVPNにアクセスする
- 暗号で通信する
VPN接続は、低コストで安全性を高め、安心して業務を行えるため、情報セキュリティ対策としておすすめの方法です。
厳格な運用ルール
デバイスやネットワーク環境にどんな対策をしたとしても、パスワードを破られてしまったら意味がありません。また、セキュリティソフトも完璧ではありません。どうしても検知できない攻撃があります。
そうした中での情報セキュリティ強化で大事なことは、一人ひとりのきちんとした対応です。「パスワードは推測されにくいものを設定する」「運用ルールは細部まで遵守する」などの行動がリスクを遠ざけます。
また、不要に知らないWi-Fiにつながないなど、テレワーク実施においてセキュリティポリシーの徹底も重要です。
3. テレワーク導入にはパソコン選びとセキュリティ対策が重要
テレワークで使用するパソコンは、基本スペックに加えて情報セキュリティ対策も重視する必要があります。まずは、従業員の作業に必要なスペックであることが大切です。CPUやメモリー・ストレージなど「業務内容に見合っているか」「必要な機能が備わっているか」など、予算とすり合わせてベストなノートパソコンを選びましょう。
また、テレワーク導入にあたって、情報セキュリティ対策の見落としがないかも十分に確認する必要があります。セキュリティソフトの導入やVPN接続利用などの対策を行い、テレワークを安全に行うことが重要です。もし、テレワークの情報セキュリティ対策にお困りであれば、NTT東日本にぜひご相談ください。