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2023.05.29 (Mon)

人流データとは人の動きを可視化したデータ|取得方法や解析するメリット、活用事例を解説

posted by NTT東日本

1.人流データとは?基礎知識を解説



人流データはマーケティングなどさまざまな分野で活用され、私たちの生活の発展に向け役立てられています。ここでは、人流データの概要や活用例について詳しく見ていきましょう。

1-1.人流データとは人の動きを可視化したデータ

人流データとは、人の滞留や移動状況を示したデータを指します。滞在や移動という一時的な「点」のデータを蓄積し「線」として可視化することで、その人数の変化を数値や画像で把握できます。人流データの分析例は以下のとおりです。

  • ・時系列ごとでの人数の変化
  • ・指定エリアに滞在する人の時間数や密度
  • ・電車や徒歩など、移動手段の把握


人々の動きをデータとして把握できるため、マーケティングやまちづくりなど幅広く活用できます。

1-2.人流データの活用例

人の移動や滞在状況をデータとして可視化できる人流データは、さまざまな場面で活用されます。活用例を見ていきましょう。

マーケティング

商業施設

  • ・施設や乗り物の混雑状況を、顧客に向けて可視化する
  • ・滞在状況に合わせた施設内のレイアウト改善

小売店

  • ・キャンペーンなどの集客効果を測定する
  • ・ユーザーの行動範囲にもとづいた広告配信を行う
  • ・新規出店に適したエリアを選定する

まちづくり

交通機関

  • ・通行の実績情報を知ることで、走行できない道路を把握する
  • ・効率的で安全なバスルートを見つける
  • ・タクシーに乗車する人の需要を予測する

自治体

  • ・災害発生時の避難経路を選定する

不動産

  • ・施設や周囲の人の動きから行動範囲を知り、まちづくりに役立てる
  • ・滞在状況を把握し、オフィス内の照明や空調を調整する

上記のように、人流データの活用は、経済や交通の発展につなげられるため、日々開発が進められています。人流データを活かした地域や商業施設の活性化例を詳しく見たい方は、以下のリンクをご覧ください。

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2.人流データを取得する5つの方法

移動や滞在状況を知ることで、マーケティングなどに活用できる人流データは、さまざまな方法で取得できます。

  • ・GPS機能
  • ・基地局情報
  • ・Wi-Fiへの接続
  • ・ビーコン
  • ・カメラ


それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

2-1.GPS機能

人流データは、行動履歴を記録できるGPS機能の搭載されたアプリから収集できます。GPSとは、人工衛生から送信される電波をスマートフォンが受信することで、位置情報を獲得する機能を指します。GPS機能が搭載されたアプリは以下のとおりです。

  • ・ナビゲーションアプリ
  • ・ライフログアプリ
  • ・SNSアプリ
  • ・見守り用の位置情報共有アプリ など

すべてのスマートフォンの位置情報を得られるわけではなく、上記のような特定のアプリを利用していなければ、データ取得は行えません。また、GPS機能をオフにしている場合は、スマートフォンの電源を入れていない期間は、GPS機能がオンであっても位置情報取得が行えないという特徴があります。

2-2.基地局情報

携帯電話の基地局と、スマートフォンの交信履歴をもとに、人流データを獲得できます。通信事業者は、各基地局でスマートフォンを持つ人がどの程度いるのかを把握し、エリアごとの端末数をベースに人口推計を行います。

たとえGPS機能がオフであったとしても、スマートフォンの電源さえ入っていればデータ取得が可能です。一方で、設置された基地局からデータ取得を行うため、500mメッシュなど、精度が荒くなる傾向にあります。

2-3.Wi-Fiへの接続

街中にあるさまざまなWi-Fiスポットの接続情報をベースに、人流データとして活用する方法です。Wi-Fiアクセスポイントに接続したスマートフォンやパソコンなどの端末から解析を行います。Wi-Fi利用のために登録した性別や年齢などの情報も、個人特定に至らない形に加工することで、統計データとしての活用が可能です。GPSや基地局よりも近距離での情報取得が行えるため、施設や店舗の来店計測に活用できます。

2-4.ビーコン

ビーコン(Bluetooth Low Energy)と呼ばれる少ない電力で利用可能な近距離型の無線技術を使って、人流データを取得できます。ビーコンは、信号を半径数10メートルの範囲内で信号を発信できる発信機です。専用アプリのインストールを行ったスマートフォンとの通信を利用し、屋内や地下での位置情報が取得できます。

ただし、利用するにはビーコンの発信機設置が必要であり、スマートフォンのBluetooth機能がオンでなければなりません。また、データ取得できるエリアが限られており、機器を設置してからの情報しか獲得できないなど、いくつか制限があります。

2-5.カメラ

人流データは、監視カメラなどの映像を解析することで取得できます。カメラ映像から獲得できる人流データは以下のとおりです。

  • ・混雑状況
  • ・属性解析
  • ・人数カウント など

監視カメラを利用するため、スマートフォンなどの特定の端末を持っていなくても計測が可能です。一方で、カメラ設置が必要であり、ビーコンと同様に、使用開始以降のデータしか取得できないというデメリットはあります。

しかし監視目的としてだけでなく、AIを活用すれば、来訪者の特性把握が行えて、観光の活性化につながります。商業施設や観光地の活用例について詳細を知りたい方は、以下のリンクをご覧ください。

「ギガらくカメラ+AIによる車番分析ソリューション」

3.人流データを活用する3つのメリット

GPS機能や監視カメラなどの端末から情報が取得できる人流データは、活用することで以下のようなメリットが得られます。

  • ・リアルタイムに収集・分析ができる
  • ・顧客の動きが把握できる
  • ・潜在顧客の獲得に役立てられる


それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

3-1.リアルタイムに収集・分析ができる

人流データでは、人の動きをリアルタイムで把握できるため「5時に混雑するだろう」といった、行動パターンの予測に合わせた取り組みが行えます。感染症が流行した時期は、人流データを使い、感染状況や混雑しやすいエリアの把握と予測に活用されていました。人流データがあれば、誰がどこでいつどのようなことを行っているか分析できます。

そのため、ビジネスだけでなく、医療など社会全体にとって必要な情報の算出が可能です。人流データは、監視カメラの映像を活用することで、効率的に店舗経営に活用できます。詳細を知りたい方は、NTT東日本が提供する「映像AIサービス」をご覧ください。

「映像AIサービス」の詳細はこちら

3-2.顧客の動きが把握できる

人流データでは、顧客が滞在しているエリアや時間などの把握が可能です。長時間滞在している場所やデッドスペースを把握できるため、商品配置の見直しに貢献できます。また、天候や曜日によって入店者にどのような違いがあるのか分析が行えます。性別や年代など顧客層を把握できるため、ニーズに沿った商品展開が行えるなど、マーケティングへの活用が可能です。

3-3.潜在顧客の獲得に役立てられる

人流データを解析すれば、潜在と既存顧客の共通点や相違点を見つけられるため、すべての顧客層への適切なアプローチが可能です。既存顧客がいつどうやって来店しているのかわかれば、時間帯に合わせたキャンペーンを実施するなどの対策が検討できます。既存顧客の行動パターンが把握できれば、潜在顧客への対応策が見出せるようになるでしょう。

4.人流データの活用事例2選



ここでは、AIカメラで獲得した人流データを活用することで売上向上につながった企業の事例をご紹介します。

  • ・ジェームス(カー用品店)
  • ・AZLM connected cafe


どのような人流データをもとに売上につなげたのか、詳しく見ていきましょう。

4-1.ジェームス(カー用品店)

カー用品店のジェームスでは、AIカメラの導入により、接客に関する課題解決と売上向上に向けた施策を実施しています。従来は店舗の広さに対して従業員が不足しており、接客機会の喪失が課題になっていました。しかしAIカメラを導入することで、購買予兆などの顧客行動であったり、来店者の人数や属性を検知したりすることで、対策できるようになっています。

購買予兆の検知が従業員のスマートフォンへ通知される機能により、人員不足であってもピンポイントでの接客強化が図れています。また特定の曜日に女性の来客数が多いというデータから、レディースデーを実施して売上向上へつなげました。

※上記の事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

4-2.AZLM connected cafe

破格の99円で本格コーヒーが楽しめるAZLM connected cafeは、地域に眠るさまざまな商品やサービスを展示しているカフェです。AIカメラの導入で、来店者の動向や関心の度合いを数値化を行い、購入に至るまでの分析を可能にしました。

得られた人流データでは、男性をターゲットにしていた商品の前に、若い女性が滞在していることが判明しました。そのため、女性向けのパッケージに改善をしたところ、売上向上につながりました。

※上記の事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

5.人流データを取得・活用するなら「映像AIサービス」

AIカメラを用いて人流データを活用するメリットには、以下のようなものがあります。

  • ・入店者数や購買層の情報をデータとして可視化→売上向上
  • ・万引き抑止
  • ・作業員や台車の動線・移動時間を分析→業務効率化
  • ・既存の防犯カメラを利用して映像の分析を行うため導入コストが抑えられる


マーケティングや業務改善など、経営に必要な情報を効率的に取得できるでしょう。NTT東日本では、既存の監視カメラでも利用可能な「映像AIサービス」を提供しています。データ解析などのサポートを行っているため、詳細を知りたい方は以下のリンクをご覧ください。

「映像AIサービス」の詳細はこちら

6.まとめ



人流データとは、人の移動や滞留に関する情報を詳細に可視化したデータを指します。必要なデータを分析することで、マーケティングや顧客満足度の向上につなげられます。人流データの取得や解析方法について導入を考えている方は、NTT東日本が提供する「映像AIサービス」を利用してみてはいかがでしょうか。データ解析も行っていますので、お気軽にご相談ください。

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