2025年4月1日利用分より、フレッツ 光ネクスト(一部サービスタイプ)の月額利用料を改定します。詳細はこちら別ウィンドウで開きますをご確認ください。

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2022.03.17 (Thu)

製造業の課題をAI、ネットワークで解決(第3回)

製造業必見!失敗しないAIの導入術

 AIは、製造業の業務改革に大きな効果をもたらす可能性を秘めています。AIはどのような業務に適用できるのか、AIを導入するためにはどのような注意点があるのか、失敗しないAI導入に向けて知っておきたいポイントを解説します。

 

製造業こそAIを導入して「自動化」してみよう

 ビジネスシーンでは現在、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が叫ばれていますが、そのDXの中心的な技術のひとつがAIです。AIが、機械学習技術をベースに過去のデータを学習することで、これまで人間が行っていた判断をコンピュータが高い精度で判断できるようになります。

 幅広い業務に応用されているAIですが、特に活用が期待されている業種の1つが製造業です。

 製造業は、生産設備をロボット化して自動化を図っても、完成品に傷やヒビ、汚れなどないか、不良品が混入していないかなどといった検査・検品業務が必要になります。こうした業務にAIを用いることで、生産から検査・検品まで自動化することが可能になります。

 AIは製造業の人手不足解消にも貢献する可能性を秘めています。2021年度版の「ものづくり白書」によると、34歳以下の製造業就業者数は2002年から2020年の間で約125万人減っており、多くの企業が今後も人材不足に苦しむことが予想されます。

 製造業の人材不足は、製造業の現場業務が「職人仕事」になりやすく、業務の手法やノウハウの多くがベテラン社員の「勘や経験」に依存してしまいやすいことも関係しています。仕事が一部のスキルを持った従業員に属人化してしまうと、それによってさらに人材不足が起こるという悪循環に陥る恐れを秘めています。

 しかし、AIを導入することで、これまで「勘や経験」が必要だった仕事も自動でできるようになり、業務の効率化につなげることも可能になります。

AIで「製品の検査」「設備の保全」「生産の最適化」が自動化できる

 製造業において、特に導入効果が高いAIの活用例が、「検査の省力化」「設備の予防保全」「生産の最適化」の3点です。その特徴を以下に列挙します。

1.検査の省力化

 製造された品物をカメラで撮影し、その画像データから良品・不良品の判定をAIが自動で行います。明らかに不良品であるものをはじめから除外し、人間が行う検査業務の一部を省力化することができます。

2.設備の予防保全

 現場の設備にセンターを取り付け、取得したデータを分析することで、設備が故障する可能性を事前に検知します。

 機器が致命的な故障に至る際には、「異音がする」「たびたび小さな停止が発生している」など、小さな兆候が見られることが多くあります。過去に機械が故障する前にデータがどのような兆候を示したのかを学習することで、今後同様のパターンが見られた際にアラートし、重大な故障の前にメンテナンスを施すことができるようになります。

3.生産の最適化

 製造現場の生産計画は、生産品目/生産個数/納期/作業者のスキル/勤務シフト/コスト/過去の計画など、さまざまな条件を勘案しながら策定します。この業務についても、過去のデータを学習することで、どのような組み合わせであれば最適な結果が得られるかどうかを、AIが自動で提示できるようになります。

パッケージ製品がないAIをどうやって導入すればいいのか

 AIは多くのIT製品とは違って、パッケージ製品を導入し、簡単な設定をするだけで使えるものではありません。自社で必要な開発人材を採用してゼロから開発することも現実的ではないため、AIサービスを提供している事業者に依頼し、自社に適したプログラムを構築するのが一般的でしょう。

 AIを業務に適用するには、機械学習アルゴリズムに基づいてデータを学習し、そこから結果を返す「AIモデル」を作成する必要があります。AI導入の大きな関門の1つが、このモデルの作成です。

 最近ではAI技術の進化により、専門家不要でAIプログラムを自動で生成するソフトウェアも存在します。たとえば、企業が学習のための良品・不良品画像を数十~数百枚用意し、不良品を示す部分をマーキングしたうえでソフトウェアに画像を読み込ませるだけで、画像から良品・不良品を判定するプログラムを自動生成できるものもあります。こういったツールを使えば、正解・不正解の判定がしやすい業務に対し、迅速にAIを導入できるメリットがあります。

まずはPoCを着実に進めよう

 AIを自社へ導入する際には、本当に効果が得られるのかを事前に検証するPoC(概念実証)を実施する必要があります。

 PoCでは、自社がやりたいことが本当にAIによって解決できるのかを確かめるべく、実際にデータを準備して機械学習を行い、AIでどれだけ精度が出せるのか、実運用に耐えられるのかなどを検証していきます。

 AIではPoCの実施は不可欠であるものの、「PoC疲れ」という言葉も存在するように、PoCをしたものの、なかなか本番導入に進まない事例もあります。「従来の業務にどれだけのコストがかかっていたのか」「費用対効果はどれだけ得られるのか」といったコスト面や、「本番導入後はどれほどの業務負荷になるのか」といった運用面も加味しながら検証を行う必要があります。

 AIを導入したいものの、自社に十分なリソースがいない企業の場合は、支援する事業者とタッグを組みながら、まずはPoCを着実に進めていくことが、AIで成果を出すための第一歩といえるでしょう。

事例掲載「ステップアップできる製造業向けAI活用」

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