2023.05.22 (Mon)

防災アプリのおすすめを紹介|使い方や種類、自治体提供の無料アプリを解説

posted by NTT東日本

近年、国内では自然災害が多発するようになり、防災アプリは身近な存在となっています。防災アプリには、災害情報や避難所の情報を提供するものがあり、現代人にとってなくてはならないものになりつつあります。

しかし、防災アプリは多種多様であり、どのような基準で選ぶべきか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では、防災アプリの基本的な使い方や選ぶポイント、無料のおすすめアプリまでわかりやすく解説します。社内へ防災アプリの導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

1. 防災アプリとは災害情報を提供するアプリ

防災アプリとは災害情報を提供するアプリであり、災害時の重要な情報源です。さまざまな機能を備えているため、導入の目的やアプリの役割をしっかりと理解したうえで、選択する必要があります。

この章では、防災アプリがどのようなものかを解説し、導入の目的と役割について紹介します。

1-1. 防災アプリの定義

防災アプリとは、スマートフォンなどのモバイル端末で利用できる、災害時に必要な情報を提供するアプリです。

災害時の避難情報や防災マニュアル、地震や津波の速報情報などが提供され、被害を最小限に抑えるための情報収集や行動の指針を提供します。民間企業だけでなく、自治体や国が提供する公式アプリもあります。

自分の住んでいる地域に必要な情報が何かを理解したうえで選択すると良いでしょう。

1-2. 防災アプリを導入する目的と役割

防災アプリの主な導入目的は、災害時に必要な情報を迅速に入手することです。アプリを通じて迅速かつ正確に情報を受けることで、被害の軽減や被害拡大の防止に役立ちます。

防災アプリの役割として、大きく以下の3点があります。

  • ・防災グッズのチェックリストや避難マップの表示
  • ・避難場所の位置やアクセス方法の表示
  • ・日頃からの備えを促した防災意識の向上

避難マップの表示や避難場所の位置・経路を知ることができ、適切な避難行動をとることが可能です。避難情報の更新や変更もすばやく確認できるため、迅速かつ効率的な避難行動が取れるようになります。

防災グッズのチェックリストを備えているアプリもあり、災害前から防災意識を高め、日頃からの備えを促すことができます。

2. 防災アプリの使い方

防災アプリは種類によって、操作方法や動作環境等が異なります。そのため、事前に使い方を把握していないと、災害時に使い方がわからない、あるいは使用できないといった状況に陥る可能性があります。

この章では、防災アプリの使い方や設定、動作環境について紹介しますので、実際に使用する際に参考にしてください。

2-1. 災害時の活用方法

防災アプリを災害時に活用するためには、アプリを起動して即座に最新の緊急速報や避難所情報を確認できるように仕様を理解しておく必要があります。

避難場所の位置やアクセス方法をアプリ内のマップで確認できるようにしておき、アプリ内の情報を定期的にチェックすることで防災意識を高めましょう。

また、防災アプリでは、避難勧告や避難指示などの情報がリアルタイムで提供されます。災害時には、まずアプリから避難情報を確認し、必要ならば速やかに避難行動を取りましょう。

2-2. 設定やカスタマイズ

防災アプリは、設定やカスタマイズできるものが多いため、自分に合った設定をすることで適切な情報を受け取り、安全な避難行動をとることができます。

事前に設定やカスタマイズをして、災害時に備えましょう。

■地域設定の変更

防災アプリの設定画面から、地域設定を変更することができる場合があります。変更することで、居住地域に合わせた災害情報を受信することができます。

■通知方法の変更

防災アプリの設定画面から通知方法を変更できる場合があります。わかりやすい通知音に変更することで、使用者が災害通知に気づきやすくなります。

■防災グッズチェックリストの変更

防災アプリのチェックリスト画面から防災グッズの項目を追加・削除することができる場合があります。

■緊急連絡先の登録

防災アプリの設定画面から緊急連絡先を登録できる場合があります。家族や友人、救助要請先などを登録することで、災害時に迅速な連絡が取れるようになります。

■アプリ内ビジュアルの変更

防災アプリの設定画面から見た目や表示内容を変更できる場合があります。背景画像を変更することで視認性の向上が可能です。また、表示する情報を変更することで、自分にとって必要な情報を優先的に表示することができます。

2-3. 防災アプリの動作環境

アプリを使用する際にはスマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスが必要であり、その動作環境によって、アプリの使用可否が異なります。これは、防災アプリも同様です。

AndroidまたはiOSのいずれかのオペレーティングシステムが搭載されている必要があり、Wi-Fiあるいはモバイルデータ通信回線等のインターネット利用環境が必要となります。その他、一般的には以下のような条件が必要です。

OSのバージョン:防災アプリを利用するためには、端末のOSのバージョンが一定の条件を満たしている必要があります。

メモリやストレージ:防災アプリは、地図や情報などをダウンロードして利用するため、十分なメモリやストレージの容量が必要です。端末のスペックによっては、動作が重くなったり、正常に動作しない場合があります。

ご利用環境:防災アプリは、災害時にも正常に動作するように、モバイルデータ通信やWi-Fiなどのご利用環境が必要です。また、GPS機能がある場合は、屋外での利用が推奨されます。

3. 【目的別】防災アプリの5つの種類

災害時に必要な情報や防災のために学ぶべきことは多種多様です。そのため、防災アプリの種類もさまざまあり、以下の5つに大別されます。

  • ・災害情報アプリ
  • ・避難情報アプリ
  • ・連絡アプリ
  • ・防災マニュアルアプリ
  • ・防災ゲームアプリ

この章では、目的別に防災アプリの種類と特徴を説明します。

3-1. 災害情報アプリ

災害情報アプリとは、地震や台風、豪雨、津波等の災害発生時に最新の情報を提供するアプリです。多くの災害情報アプリは、気象庁や自治体の災害対策本部等から発表される情報を受信します。

災害情報アプリの特徴は、以下の4点です。

  • ・地震や津波、豪雨などの災害情報をリアルタイムで提供する
  • ・防災行政無線と同様の緊急速報を受信することができる
  • ・避難所情報や避難ルート、物資支援情報などを提供することがある
  • ・地図機能を備え、災害現場の状況を可視化することができる

災害情報アプリは、災害発生時に迅速かつ正確な情報を提供することで、人々の命を守る重要な役割を果たします。また、避難先の確認や防災グッズの管理等のより効果的な災害対策も期待できます。災害情報アプリを活用して安全確保に役立ててください。

3-2. 避難情報アプリ

避難情報アプリとは、地震や台風等の自然災害が発生した際に必要な避難情報を提供するアプリです。アプリによっては、地図上に避難場所を表示する機能や避難場所の混雑状況をリアルタイムで把握する機能、避難所での生活情報の提供などがあります。

避難情報アプリの主な機能は、以下の4つです。

  • ・避難所の検索
  • ・避難所の利用状況の確認
  • ・避難所への案内
  • ・避難情報の受信

避難情報アプリを活用することで、避難所の情報や避難経路を素早く確認でき、災害時の適切な行動ができます。

3-3. 連絡アプリ

連絡アプリは災害時に家族や友人との連絡を円滑にするためのアプリです。災害時には通信網が混雑するため、通常の電話やメールがつながりにくくなることを考慮し、防災無線や災害用伝言板、Bluetoothを利用したP2P(Peer to Peer)通信でメッセージを送信するなどの方法があります。

安否の報告や位置情報の送信、緊急連絡先の登録等の機能を備えています。家族や友人等の登録をしておくことで、災害発生時にすぐに安否確認が可能です。

ただし、連絡アプリの利用には、事前設定の必要があります。登録する連絡先や緊急連絡先の情報を確認し、位置情報共有の許可を行っておくと良いでしょう。

3-4. 防災マニュアルアプリ

防災マニュアルアプリとは、災害時に必要な情報や手順をまとめたマニュアルを提供するアプリです。

災害時に必要な行動や持ち物、避難場所の情報、停電時の対応方法といった緊急時に役立つ情報がわかりやすくまとめられています。また、災害時の音声ガイダンスや緊急連絡先のリスト等も提供される場合があります。

自然災害による被害を最小限に抑えるために、防災マニュアルアプリをダウンロードして事前に準備をしておくことが重要です。ただし、防災マニュアルアプリはあくまでも参考情報であり、実際の災害にはさまざまな要因があるため、必ずしも正確な情報とは限らないことを念頭に置く必要があります。

3-5. 防災ゲームアプリ

防災ゲームアプリは、防災に関する知識や技能を学べるアプリです。ゲームを通じて地震や津波、火災などの災害に対する適切な行動や備えを身につけられる子ども向けに開発されたアプリです。地震発生時に津波や火災に対する備えや避難方法だけでなく、防災グッズの使い方も学べるため、大人も利用できます。

一般的な防災ゲームアプリには、自然災害に遭遇した際に、どのように行動するかをシミュレーションするものがあります。プレイヤーは、避難場所や避難経路を選択し、緊急時に行うべき手順を考えながら防災についての学習が可能です。

4. 防災アプリを選ぶ4つのポイント

防災アプリの種類は多種多様であり、目的に応じて選択する必要があります。しかし、どのような観点で選ぶべきか迷われる方も多いです。

この章では、防災アプリを選ぶポイントを以下の4つに分けて紹介します。

  • ・導入目的を明確にする
  • ・使いやすいものを選ぶ
  • ・利用可能な地域を知る
  • ・情報の種類や詳しさを知る

実際に防災アプリ導入の際に参考にしてください。

4-1. 導入目的を明確にする

防災アプリを導入するにあたり、導入目的を明確にしておかないと期待すべき結果が得られず、導入した意味がなくなります。使用者によって導入目的は異なりますが、明確にしておくことで導入企業に 所属する社員の防災意識向上が図れます。

防災アプリ導入目的の例として、以下が挙げられます。

  • ・災害発生時の迅速な情報収集と共有
  • ・避難情報や避難経路の確認
  • ・災害時の生命安全確保
  • ・災害時の備蓄品や非常用品の確認・管理
  • ・防災意識の向上

自分が住んでいる地域にどのような自然災害が起こり得るかを考えて導入目的の見当が必要です。導入目的を明確にすることで、必要な情報や機能が備わっているアプリを選ぶことができ、より効果的な防災対策ができます。

4-2. 使いやすいものを選ぶ

災害時、素早く必要な情報や機能にアクセスできる必要があるため、防災アプリを選ぶ際には使いやすいものを選ぶ必要があります。アプリが使いにくい場合、緊急時には正確な情報を得られず、混乱を招く可能性があります。そのため、操作性の高いアプリを選ぶことが重要です。

また、アプリの情報がわかりやすく表示されているかどうかも重要です。文字のサイズや画面の見やすさ、情報を即座に理解できる構成になっているか等の直感的な分かりやすさも必要です。

正確な情報が得られて、避難時に適切な判断をサポートできる、使いやすい防災アプリを選択しましょう。

4-3. 利用可能な地域を知る

防災アプリは地域によって対応する災害や提供される情報が異なるため、自分が住んでいる地域で利用可能な防災アプリを選ぶ必要があります。

自治体が独自に提供する防災情報があったり、防災アプリが提供する情報が限定される場合があったりするため、自分の居住地や頻繁に訪れる地域が対象となっているかどうかを確認しましょう。

また、防災アプリの中には、オフラインで利用できるアプリもあります。オフライン利用は、災害時に通信網が混雑した際に有効であるため、利用可能な地域であるかどうかを確認しておくと良いでしょう。

4-4. 情報の種類や詳しさを知る

災害時には、災害の状況や避難所の位置、避難ルートなど詳しい知識が必要です。そのため、情報の種類や詳しさの担保が防災アプリを選ぶ際のポイントとなります。

防災アプリで提供される情報の種類や詳しさを判断する観点として、以下のようなものが挙げられます。

  • ・災害情報や避難情報など、必要な情報が提供されているかどうか
  • ・地震や津波など、その地域で起こりやすい災害の情報が提供されているかどうか
  • ・道路状況や鉄道運行情報など、交通に関する情報が提供されているかどうか
  • ・避難所の情報や近くにある避難所の情報が提供されているかどうか
  • ・電力供給状況や通信状況など、生活に必要な情報が提供されているかどうか

災害発生時は正確で迅速、かつ詳細な情報が求められるため、情報の種類や詳しさはアプリを選ぶうえでの重要なポイントといえます。

5. 地方自治体や国が提供する無料防災アプリ3選

防災アプリは民間企業だけでなく、地方自治体や国により提供されているアプリがあります。地方自治体や国の防災アプリは、情報の信頼性や発信の早さが特長です。また、地域に密着した詳しい情報の発信があり、その多くが無料である点も選択される理由です。

この章では、地方公共団体や国が提供する無料アプリを紹介します。防災アプリ導入の参考にしてください。

5-1. 東京都防災アプリ

東京都防災アプリは、「あそぶ」「まなぶ」「つかう」をコンセプトにした東京都が提供する防災アプリの一つです。

防災ブックにより防災時の情報を学ぶことができ、クイズ形式でエンターテイメント要素もあるため子どもの防災学習にも役立ちます。

災害への備えに役立つ多くのコンテンツの中から自分好みでメニューをカスタマイズでき、自宅や職場周辺の避難場所や避難経路、災害時の持ち物など防災に関する情報も提供されます。そのため、東京都在住の方は、事前のダウンロードがおすすめです。

参照元:東京都防災アプリ|東京都防災ホームページ

5-2. かつラッパ

かつラッパは、令和2年9月23日に配信を開始した葛飾区防災行政無線確認用スマートフォンアプリです。

防災行政無線の放送内容を音声や文字で確認することができるため、防災行政無線の放送が聞き取りづらい点の解消につながっています。また、過去の放送内容も確認できるため、過去の災害と配信された情報を基に事前の備えの参考にできます。

定期的なバージョンアップも実施されており、サポート体制が整備されています。葛飾区在住の方におすすめの防災アプリです。

参照元:葛飾区防災行政無線確認用スマートフォンアプリ「かつラッパ」をご利用ください|葛飾区公式サイト

5-3. NHKニュース・防災アプリ

NHKニュース・防災アプリは名前の通り、NHKが提供する防災アプリです。災害情報や避難情報だけでなく、ニュース、ライブカメラ等の提供があります。

在住地域の災害情報の通知があるため、災害時にどのような対応をすべきかの判断ができます。また、3地域までの防災情報を得られ、自分の地域以外に離れて暮らす親族の安否判断も可能です。放送同時提供やライブカメラ配信もあるため、最新の災害情報をリアルタイムで得られます。

参照元:NHK ニュース・防災アプリ|NHK NEWS WEB

6. 「シン・オートコール」という選択肢も視野に入れる

防災無線を被災者あるいは被災地域の方に広く届け、安否確認するのは困難です。災害時の被害をできる限り抑えるためにも、誰もが受け取れる・使いやすい防災の実現が必要です。

そこで、NTT東日本の次世代型防災ソリューション「シン・オートコール」という選択肢があります。シン・オートコールとは、NTT東日本が提供するAWSを活用して防災無線や安否確認をDX化した次世代型防災ソリューションであり、「誰一人取り残さない防災」を掲げて開発されました。

自治体より発出された情報をSMSや電話で届け、応答状況を蓄積して迅速的に可視化できます。そのため、防災だけでなく、防犯や見守りにも活用されています。

電話・応対記録・折り返し対応の自動化により優先順位の高い業務へ寄与し、自治体職員・自治会員の負担軽減を実現できるため、防災ソリューションとして注目がされています。

ご提供中の各種サービス|REIWAプロジェクト|法人のお客さま|NTT東日本

(注記)※Amazon Web Services、AWS、および Powered by AWS のロゴは、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。

(注記)◎シン・オートコールご利用にはAWSのご用意、AWSへの設計構築が必要となります。

※(注記)シン・オートコールはNTT東日本の登録商標です。機能または仕様の一部は特許出願中です。

7. 防災アプリを導入して災害時に備えよう

防災アプリは地震や台風など災害情報の他、避難所の場所等も知ることができ、災害時に必要不可欠なものです。防災に関するクイズやガイドブック等がまとまっているアプリもあり、子どもから大人まで利用できる環境があります。

近年、地震や豪雨など災害が多発しているため、防災アプリや専用のシステムを導入して、日頃から災害に対する意識を高めておくことが重要です。

防災に対するソリューションは、防災グッズや防災アプリだけでなく、シン・オートコールという選択肢もあります。対策手段の1つとして検討してみてください。

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