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2023.05.29 (Mon)

【注目】観光DXとは?注目される背景と国内・海外の成功事例を紹介!

posted by NTT東日本

1.観光DXが注目される背景

日本のデジタル化は、世界に後れをとっているといわざるを得ない状況です。観光業においても、DX化は進んでいるものの、発展途上の段階で、今後の取り組みに期待されています。ここでは、観光DXがなぜ注目されるのか、背景について詳しく見ていきましょう。

1-1.消費者行動の変化

近年、観光客の消費行動は、インターネットやSNSの拡大で情報収集ツールが多様化されたことにより、大きく変化しています。観光客は、インターネットやSNSで旅行情報を集め、旅行の手配をするのが一般的です。旅行中も、SNSで旅行について発信したり、旅行先の情報収集をしたりするなど、デジタル化してきています。

観光客は情報が容易に入手できるようになったことから、自分の趣味や興味に沿った観光スポットを見つけるようになり、カスタマイズされた体験の需要が増えています。

1-2.地域活性化への期待

観光DXは、地域の観光資源を最大限に生かし、新しい観光客を呼び込める取り組みです。具体的には、SNSやWebサイトで魅力を伝え、プロモーションを行うことで、観光客が訪れるきっかけ作りをします

またDX化により、異なる産業部門間で情報共有や連携がスムーズにできるようにもなります。地域の特産物を利用した観光商品の開発や、地元企業と観光イベントの共同企画なども実現できるでしょう。

1-3.データ活用による効率化・最適化

観光業界で蓄積される膨大なデータを有効活用することで、観光サービスの効率化・最適化が実現できます。データ分析にて、観光客のニーズや行動パターンを把握できるため、より有効なマーケティング戦略や施策の展開が可能です。

NTT東日本では、データ活用による効率化・最適化を実現しています。NTT東日本が開発した「ギガらくカメラ+AIによる車番分析ソリューション」は、AIを用いて、ナンバープレートの特性分析をして、視覚化したソリューションです。

1-4.グローバルな競争力の向上

世界的に激しい観光業界において、各地域が独自の魅力をアピールし、観光客を惹きつけることが求められています。観光DXでは、多言語対応やデジタルマーケティングの活用により、グローバルな競争力を強化できます。これにより、国外からの観光客を増やし、世界中の観光地との競争力を高められるでしょう。

2.国内観光DX成功事例4選

日本における観光業界においても、DX化による施策の展開が進んでいます。この章では、国内観光のDX成功事例の施策・目的・効果について解説します。

2-1.京都市の観光情報アプリ「京都市観光マップ」

京都市観光マップとは、京都の観光スポットや交通情報を提供するスマートフォンアプリです。京都市がインバウンド観光客の増加に対応するために開発したアプリで、観光客の利便性向上が目的です。

GPS機能を活用して、現在地周辺の観光情報を提供しており、観光スポットの情報提供に留まらず、多くの施策が盛り込まれています。たとえば、地元の方がおすすめする食事処や宿泊先、季節ならではのイベントなども提供されています。市バスや地下鉄の乗り換え案内や、徒歩ルートも検索できるので、移動する際も便利です。

また多言語対応により、外国人観光客にもわかりやすい設計となっています。多くの観光客が手軽に情報収集ができ、スムーズな観光旅行を実現できるアプリです。

2-2.大阪観光局のインバウンド対策

大阪観光局では、外国人観光客にもわかりやすい観光情報を提供するため、多言語対応の観光情報サイトやスマートフォンアプリを提供しています。観光情報サイトやスマートフォンアプリにアップされているお役立ち情報は、観光スポットやモデルコース、食事処、イベントなどです。

また、より多くの観光客を呼び込むため、SNSを活用した販促やインフルエンサーマーケティングにも積極的に取り組んでいます。これらの取り組みにより、中国や韓国などの東アジアをはじめとした多くの国から、外国人観光客が訪れるようになりました。

2-3.箱根観光ポータルサイト「はこねナビ」

「はこねナビ」とは、箱根の観光情報を提供するポータルサイトです。サイト内には、温泉や観光スポット、宿泊先、食事処、イベントなど、豊富な情報が掲載されており、旅行の計画立案や予約にも利用できます。電車やケーブルカー、ロープウェイなどの混雑状況や、バスの接近情報などのリアルタイム情報も発信されています。

多言語対応がなされているため、外国人観光客にも使いやすいサイト設計で、インバウンド需要の拡大にも寄与しています。また、旅行プランの作成や予約が容易にできることにより、滞在期間の延長や消費額の増加にもつながるでしょう。

2-4.オンライン旅行体験の「バーチャル沖縄」

「バーチャル沖縄」は、沖縄県が展開するオンライン旅行体験プロジェクトです。新型コロナウイルス感染症の影響で、海外や国内の観光客が激減したことから、沖縄の魅力を世界中に発信するために開発されました。コロナ禍でやむを得なく中止となってしまった沖縄のイベントをメタバース上で開催するなど、盛り上げてきました。

VR技術を駆使して、美しい海や豊かな自然をリアルタイムで体験できるサービスを提供しています。オンラインツアーや沖縄の伝統文化・伝統芸能を学べるため、沖縄への理解を深められます。また、沖縄で人気のお店ともコラボレーションしており、公式オンラインショップでは、商品の購入も可能です。

3.海外観光DX成功事例2選

海外には、先進的な観光DXの取り組み事例が多数あります。この章では、シンガポールとオランダ・アムステルダムのDX成功事例の施策や目的、効果について解説します。

3-1.【シンガポール】Gardens by the Bayのレジャー体験

シンガポール観光局は、海外からの観光客を増やすために、SNSや動画配信サービスを活用する施策を展開しています。データ分析を活用して、ターゲット層に最適な情報発信方法を研究し、アプローチの効果を高めることにも成功してきました。

シンガポールの中心地、マリーナベイに位置する近未来型植物園施設「Gardens by the Bay」では、公式アプリのリニューアルをし、最先端のサービスを提供しています。アプリでは、園内でのユーザー体験の向上を目的として、入場券の購入時や入場時、人気アトラクションにおける混雑軽減を目指すデジタル施策を実施しています。

3-2.【オランダ・アムステルダム】VR体験施設

オランダ・アムステルダムでは、VR技術を用いた観光体験施設を導入しています。アムステルダムの歴史や文化に触れられるサービスを提供することが目的です。コロナ禍で閉鎖していた施設や、ステイホーム中の人々のつながりを創り出すことで、観光施設や地域のブランドをアピールする狙いがありました。

従来の観光スポットでは得られない深い理解を得られるため、観光客のアムステルダムへの興味や理解度が高まることが期待されています。

4.今後の観光DXにおける2つの課題

観光DXの拡大は、国内・海外ともに進んでいますが、以下のような課題もあります。

  • ・情報セキュリティ対策
  • ・人材の確保と育成


この章では、観光DXの今後の課題を解説した後、対策について紹介します。

4-1.情報セキュリティ対策

観光DXにおいては、顧客データを中心にした情報管理が重要課題となっています。顧客データは、そのままの状態で管理されることが多く、情報セキュリティに関する問題が懸念されてきました。個人情報の漏えいやハッキング、不正アクセスなど、さまざまなリスクが存在しています。そのため、データの安全性を確保するためには、情報セキュリティ対策を強化する必要があります。

情報セキュリティ対策には、多くの手法があります。たとえば、ファイアウォールの設置や、ウイルス対策ソフトの導入、パスワードの強化、暗号化技術の採用などが挙げられます。また、社員の教育やセキュリティポリシーの策定なども重要な要素です。

4-2.人材の確保と育成

観光DXの成功のためには、IT技術を含む多様な専門スキルが必要不可欠です。特にデジタル技術やビッグデータを活用した観光業界において、専門知識を持つ人材の不足が深刻な課題となっています。

課題に対処するためには、教育機関や企業が協力して、人材育成プログラムを展開し、人材不足を解消することが求められます。ビッグデータやAI技術などの最新技術を活用できるスキルを持つ人材を確保しましょう。

5.データ活用による観光業界の成長の鍵

観光業界において、顧客のニーズや行動を正確に把握することは、競争力を高めるために不可欠です。顧客の好みや趣味、旅行の目的や予算などを把握できれば、より適切なサービスやマーケティングを提供できるでしょう。

またデータ活用によっては、観光地や施設の運営効率を向上させられることがあります。データを集計することで、混雑状況を把握し、適切な運営計画の策定や施設の改善を行えます。たとえば、入場者数や滞在時間だけでなく、顧客の評価やフィードバックなどもデータとして収集することで、より高度な分析が可能になるでしょう。

これによって、顧客のストレスや不便を減らし、より快適な旅行体験を提供できます。たとえば、顧客がよく利用する施設やサービスを把握し、関連する新しい商品やサービスを開発できる点などが挙げられます。

6.データ活用を行い観光業を盛り上げよう

観光DXは、IT技術を活用することで観光業界を変革し、新たなビジネスチャンスを生み出せる取り組みです。データ活用により、観光客のニーズや行動を正確に把握できます。これにより、適切なサービスを提供でき、運営効率を向上させて新たなビジネスチャンスを見つけられます。

観光DXを実現する際には、混雑状況を把握し、適切な運営計画の策定や改善を行うことが大切です。顧客のストレスや不便を軽減して、快適な旅行体験を提供しましょう。

NTT東日本が開発した「ギガらくカメラ+AIによる車番分析ソリューション」は、ナンバープレートの特性分析をして、視覚化したソリューションです。観光地の活性化や商業施設PR、周遊ルートの分析で観光活性化に活用されています。また、観光施設での滞在時間を分析し、サービスプロモーションの検討もできます。観光地でDXを活用した取り組みを検討している方は、以下のリンクを参考にしてください。

NTT東日本「REIWAプロジェクト」

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