2016.7.15 (Fri)
他人には聞けないICTの"いま"(第15回)
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USB(Universal Serial Bus)とは、コンピューターと、マウスやキーボードなどの周辺機器を接続するための規格を指す。
USBが利用されるようになるまで、コンピューターにはプリンタやマウス、キーボードなどを接続するための端子が個別の規格で設けられていた。周辺機器を接続してもすぐ利用できるわけではなく、利用者が複雑な設定を行う場合もあった。
USBには「プラグアンドプレイ」という仕組みが採用され、利用者が特別な設定を行ったり、専用のソフトを導入したりしなくても、周辺機器を利用できるようにした。「ホットプラグ」と呼ばれる技術も採用し、周辺機器を接続した際、コンピューターの電源を入れ直す必要なく、周辺機器が認識されるようになった。
種類
USBの種類は、転送速度と端子形状で大きく分けられる。
転送速度は3種類ある。1991年に発表されたUSB1.1の規格は、コンピューターと機器との間で大容量の通信を想定していなかった。上位規格の立ち遅れなどもあり、USBの普及が加速的に進み、2000年に発表されたUSB2.0は、USB1.1と比べて、理論上でおよそ40倍の速度でデータが転送できる後継規格として登場。2008年に発表されたUSB3.0では、USB2.0よりも約10倍の転送速度を実現した。
端子の形状にも違いがある。コンピューター側で主に使われているのは「USB Type-A」と呼ばれるもので、スマートフォンやタブレット端末で広く採用されているのは「Micro USB Type-B」と呼ばれる小型の端子である。USB3.0の端子部分は、USB1.1及び2.0と区別するため青色になっている。
シーン
一般的には、マウスやキーボード、プリンタなどで利用されていたUSBだが、USB2.0の登場により、コンピューターと外付けのハードディスクやメモリをUSBで繋ぎ、データの保存がスムーズに行えるようになった。
USBはデータ転送だけでなく、端子の接続を通して電力の伝送が可能である。たとえばコンピューターとスマートフォンをUSBで接続することで、コンピューターからスマートフォンに電源が供給できる。