2016.2.1 (Mon)
キーマンズボイス(第21回)
コイニー株式会社 代表取締役社長 佐俣 奈緒子 氏概要
フェーズとは、特定の事柄に対する状態が変化していくときの段階を表す言葉である。フェーズ1、フェーズ2のような使い方をする。
ソフトウェア開発などの場合は、要件定義フェーズ、開発フェーズなどのような呼び方をする。事象や実施する内容が変化するところを区切りとして、その前後をフェーズで分けるという方法で、物事を分類し、分析したり、実行したりする。
フェーズによって段階を分けるメリットとしては、その物事がフェーズごとにどれくらい変化しているかを把握しやすい点や、今どの段階にいて、次の段階に進むには何をすればよいかを理解しやすい点がある。
種類
フェーズはソフトウェア開発の分野で用いられるほかにも、感染症の感染レベルや、プロジェクトの成熟度合いを表すときにも用いられる。ソフトウェア開発の場合、要件定義フェーズ、外部設計フェーズ、内部設計フェーズ、開発フェーズ、テストフェーズに分けられる。
呼び名が固定されているわけではなく、企業やプロジェクトによりさまざまなものがあり、各フェーズにおいて、さらに細分化されることもある。
感染症の場合はフェーズ1〜6まであり、数字が大きくなるにつれ流行、感染の危険性が高いことを表している。フェーズ1の段階は、動物の間で感染が観測され、ヒトに対しては感染例がない状態である。まだ危険な段階には至っていない。ヒトに感染し始めるとフェーズ2に入り、感染が地域、国、世界へと広がることで最高レベルのフェーズ6となる。
シーン
プロジェクトについて説明したり、他者を説得したりするような場合において、説明をわかりやすくするために、フェーズを自らが設定する場合がある。
この際に、フェーズ数を多く作り、細分化し過ぎてしまうと、各フェーズ前後での変化がわかりにくくなる。逆に少なすぎると、次のフェーズのために何をすればよいかがわかりにくくなるため、フェーズを分けるをする際には気をつけたいポイントだ。フェーズの分け方としては、物事に対してあるひとつの基準を設けて、その基準に沿って各フェーズに分けることを心掛けるとわかりやすくなる。
歴史
フェーズ(phase)は、「段階」「区切り」「局面」といった英語である。フェーズがビジネスの場において使われ始めた時期は明確ではないが、感染症のレベルを表す用語として使われ始めることで、多数の人々がこの用語を認識し始めた。