2016.2.1 (Mon)
朝礼ネタ帳(第5回)
「知識」を「知恵」に変えて生かそう概要
OJTとは、職場にて実務を経験させる育成手法のことである。職場で経験を積んでいる社員が、部署に新しく配属された新人社員などに対して業務の指示を出し、実際の仕事に取り組ませることで業務内容を把握させ、一人称で仕事を実施できるように育成する。またOJTの指導者をトレーナーと呼ぶのに対し、教えられる側の人をトレーニーと呼ぶ。
OJTのメリットとしては、トレーニーの仕事の理解度に応じて、教育計画を即座に変更できるため効率よく仕事を覚えさせることができる点や、トレーナー側もトレーニーからの質問により今までにない視点で物事を捉える機会が出るためさらなる成長が見込める点などがある。
OJTのデメリットとしては、トレーナーの業務処理能力は高くても、指導能力があるとは限らないため、社員の指導能力によって教え方にばらつきがある点や、トレーナーの業務が忙しいと指導がおろそかになりがちな点がある。
またOJTの対義語であるOffJTは、職場の業務内容を座学にて教えることを表す。
種類
OJTにおける教育方法としては、放牧型、線路型、ガードレール型の3つの種類がある。
放牧型は、トレーナーが目標を示さず、全てトレーニーが考えて行動する手法である。トレーニーの考える能力はつくが、目標とは別の方向に進んでしまうこともあるため効率が悪い。またトレーナーの管理責任も問われる手法である。
線路型は、目標とそこへの辿り着き方までトレーナーが指示する方法であり、仕事を覚えるのは最も早いが、考える能力が育ちにくい点がデメリットである。
これらふたつの中間の方法であるガードレール型は、目標を示すがそこまでの辿り着き方はトレーニーに任せる手法である。考える能力をつけることと、会社での仕事のやり方を効率的に覚えられる手法である。OJTの教育方法としては最も推奨される。
シーン
OJTを実施する場合、必ずトレーナーは育成計画を立てることが必要である。OJTの期間は限られているため、その期間の中で教えられること、教えなければならないことを明確にしたうえで、さらに自らの業務もおろそかにしないための計画を立てる。トレーナー側が初めてOJTをする場合は、トレーナーを育成するためのOJTを、事前に実施している企業もある。
歴史
OJTはアメリカにて1900年代中頃に考案された言葉とされており、第二次世界大戦後に日本にも導入され、現在さまざまな企業にてOJTが実施されている。