2016.10.28 (Fri)
他人には聞けないICTの"いま"(第22回)
面倒なマニュアル作成もクラウドで解決!?概要
クラウドとは、ネットワーク上にあるサーバーやストレージ、アプリケーション、データ等に対してユーザは自らの端末から必要なものに対してアクセスし、利用できるモデルのことである。
クラウドは、自らがそのアプリケーションやデータを所有していなくても、サーバーに存在すればサービスが利用できるため、端末の容量などのリソースを気にすることなく作業できるというメリットがある。
逆にネットワーク障害など何らかのトラブルでクラウドサーバーに接続できなくなった場合、サービスを受けられなくなり、見たいデータが参照できないというデメリットもある。
種類
クラウドサービスは、主に SaaS、PaaS、IaaS に分けられる。
SaaS(Software as a Service)は、ソフトウェアをクラウドが提供し、ユーザがそれを利用する形式のクラウドになる。例えばGmail等のwebメールもこの形式のクラウドサービスである。
PaaS(Platform as a Service)は、ユーザに対してプログラムの開発及び実行環境を提供する形式のクラウドになる。例えばWindows azureはPaaSのサービスである。プログラムの開発者が主に使うサービスである。
IaaS(Infrastructure as a Service)は、ハードウェアのリソースをユーザが必要な分だけ提供する形式のクラウドになる。例えばDropbox等のオンラインストレージサービスもこれにあたる。ハードディスクの容量をユーザが必要な分だけ増やせるが、実際に増やすのはクラウドサービスの提供者である。
シーン
近年、クラウドサービスを社内ネットワークでも取り入れる動きが増えてきた。具体的には、社内のどのコンピュータからでも自分のパスワード等で認証をしてクラウドサーバーにログインすることであたかも自分の端末であるかのように振る舞える。
これのメリットは、仮にPCが壊れたとしても、大事なデータはサーバー上に残っているため、別端末からログインする事で何事も無かったかのように業務を継続できる点にある。ただこの場合も、先述したように社内のネットワークに障害が発生すると、そのネットワークに繋がっている全ての社員のコンピュータが使えなくなり、業務に大きな支障をきたしてしまう可能性もあるため、データにアクセスする代替手段を作っておくか、ネットワークの信頼性を向上させておく必要がある。
歴史
クラウドという言葉が使われ始めたのはおよそ2006年からであるが、実際のクラウドサービスとしてはそれよりも以前からあった。例えばWebメールは先述したようにクラウドサービスの中のSaaSにあたるが、代表的なhotmailは1990年代からサービスを提供している。