ケーススタディ
自動トラクター等の遠隔制御による自動運転の実現
コンソーシアム参画企業
国立大学法人北海道大学・大学院農学研究院、岩見沢市、株式会社スマートリンク北海道、株式会社クボタ、株式会社日立ソリューションズ、株式会社はまなすインフォメーション、いわみざわ農業協同組合、いわみざわ地域ICT(GNSS等)農業利活用研究会、有限会社西谷内農場、株式会社只野農園、有限会社谷本農場、日本電信電話株式会社、株式会社NTTドコモ、東日本電信電話株式会社
背景
少子高齢化の進行により労働力不足が深刻化する中、特に農業分野では、生産者の高齢化による稼働負担増加や担い手不足が深刻化しています。地域産業の根幹である国内の農業生産を維持・拡大するために、農作業のスマート化による省力化や生産性向上が大きな課題となっています。また、スマート農業の実現には、生産現場である圃場等のエリアをカバーする最適な地域情報通信基盤の整備が不可欠であり、特に自動走行を実現するスマート農機の普及展開において高速・広帯域・低遅延の無線通信の必要性が高くなることが想定されます。
取り組み
当社は令和2年度の総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」と農林水産省「スマート農業実証プロジェクトローカル5G」において、実証代表者として採択を受け、コンソーシアムメンバーと共に日本国内で初となる「Sub6・SA方式」のローカル5G環境を構築いたしました。
本実証において、ローカル5Gを用いた高精細かつ低遅延の映像伝送により、ロボットトラクターなど無人の自動運転農機を圃場から約10km離れた遠隔監視センターにて監視制御することに成功した他、緊急停止動作の確認など安全性確立に向けた実証にてローカル5Gの有用性を確認しました。
また、営農稼働やコスト削減に向け、農作業データ、土壌等のデータを収集するシステムを構築し、各種センサーからローカル5G経由でデータ収集分析を行い、作物の生育ステージの推定や最適な農業計画の策定に役立てる取り組みを実現しました。
本実証において、ローカル5Gを用いた高精細かつ低遅延の映像伝送により、ロボットトラクターなど無人の自動運転農機を圃場から約10km離れた遠隔監視センターにて監視制御することに成功した他、緊急停止動作の確認など安全性確立に向けた実証にてローカル5Gの有用性を確認しました。
また、営農稼働やコスト削減に向け、農作業データ、土壌等のデータを収集するシステムを構築し、各種センサーからローカル5G経由でデータ収集分析を行い、作物の生育ステージの推定や最適な農業計画の策定に役立てる取り組みを実現しました。
今後の展望
ローカル5Gやロボットトラクター等の最先端技術を用いた「スマート農業」の社会実装を促すための地域環境づくりを行い、整備した通信環境を農村地域の防災・生活領域にも利活用することで農村地域全体におけるSociety5.0の実現に向け取り組んでいきます。
北海道事業部 BI部長
澤出剛治
関係者の声
日本の農業生産を持続可能とするためには、屋外の土地利用型農業においてもロボティクス導入による作業のオートメーション化が不可欠です。世界の人口が増え続け、飢餓人口が8億人※を超える中、農業生産の拡大は人類の課題でもあります。私たちはスマート農業の可能性を探りながら、誰もが先端技術を手軽に利活用できる「デジタル田園都市」創りを通じて地方創生・SDGsの達成に貢献していきます。