遠隔アクセスロック
概要
遠隔アクセスロックとは、携帯電話やスマートフォン、ノートパソコンなどを外出先で紛失したり、盗まれたりした場合に、遠隔操作により該当端末を利用できないようにする(ロックする)ことである。
紛失した際に迅速に遠隔アクセスロックすることで、情報の漏洩が防げる。特に企業用のノートパソコンやスマートフォンであれば社内の機密情報が入っていることも多く、情報が漏洩すれば企業の信頼も失墜してしまうため、対策は必須であると言える。
種類
遠隔アクセスロックは、自らがロックできるパターンと、管理者(またはサービス提供事業者)がロックできるパターンに分けられる。
自らがロックできるパターンの代表例としてはiPhoneにおける「iPhoneを探す」機能である。iPhoneを紛失時に別の端末から操作しロックできる。さらに、iPhoneの現在地がわかるため、ロックしたあとに探し出すことも可能となっている。デメリットとしては別の端末が無い場合は端末のある場所に行くまではロックができない点である。
管理者がロックできるパターンの場合、管理者(サービス提供事業者)に連絡することでロックがかけられるため、迅速にロックができるというメリットがある。
シーン
会社におけるノートパソコンの紛失は重大案件であるため遠隔ロックを実施したとしても、パソコン内にデータが残っていれば悪意のある第三者により解析されてしまう恐れもある。
そのための対策としてノートパソコンのシンクライアント化することで、紛失時のリスク軽減に繋げられる。なおシンクライアントとは、ノートパソコン等のクライアント側にデータを持たず、実際にはサーバ側でデータを持ち、各種処理を行い、画面のみクライアント側に転送してキーボードやマウス操作を受け付ける仕組みである。
歴史
遠隔ロックが登場したのは携帯電話の普及により、個人情報を持ち歩く機会が増えたことによる。日本では個人情報の重要性は極めて高いため、持ち運び端末が増えるにつれてニーズが高まり、それに応じる形で各種事業者がサービスを提供し始めた。