IX
概要
IXはInternet Exchangeの略で、アイエックスあるいはインターネット・エクスチェンジと読む。インターネットにおける相互接続点のことをいう。ISP(インターネット・サービス・プロバイバー)やデータセンター事業者などがIXを通じて相互接続し、経路情報やトラフィックを交換する。これによってインターネットで全世界間の通信が可能になる。
役割
インターネットは、世界中にある多数のネットワークを相互接続して構築されている。この時、多数のISP同士が直接に接続しあうのは物理的にもコスト的にも事実上不可能である。そこで、ある通信施設に複数ISPが接続し、そこに接続したISP同士を相互接続することにした。この通信施設がIXである。いわばインターネットのバックボーンのさらに中心点といえる。
IXに接続すれば、ISPは個別に回線を用意しなくても複数のISPと経路交換を行い、相互のバックボーン・ネットワークに乗り入れられるようになっている。こうしてISPは全世界への接続性を確保している。
接続にはレイヤ2スイッチが用いられる。経路情報の交換にはBGPというプロトコルが使われる。
歴史
1994年、日本最初のIX「NSPIXP-1」が産学協同の研究プロジェクトであるWIDEプロジェクトにより実験的に開設した。1997年11月には日本インターネットエクスチェンジ(JPIX)が商用のIXサービスを開始した。今日では日本国内では十カ所前後、全世界では数百カ所の大規模なIXが存在すると言われている。