2016.2.1 (Mon)
キーマンズボイス(第4回)
株式会社いろどり 代表取締役 横石 知二 氏概要
インターンとは、企業における業務を経験するために学生が実際の職場で一時的に業務に従事することである。インターンシップとも呼ばれる。
インターンを実施、参加することで、学生は企業の雰囲気や業務内容を知ることができるため、入社後にギャップが生じにくく、企業側としては優秀な学生が来た際に勧誘をしやすくなり、採用活動へと繋がる可能性がある。学生、企業ともメリットがある制度と言える。
インターンのデメリットとしては、学生の業務参加は一時的であることが多いため、その場合は実際の業務ではなく、擬似的な業務を実施してもらう必要があり、そのための準備や費用、人の稼働がかかってしまう点だ。
種類
インターンの種類としては短期的なものと長期的なものに分けられる。
短期的なものは時期が決まっていることが多く、主に夏と冬に開催される。このうち冬のインターンは採用活動時期が近いこともあり、採用と直結していることがある。期間としては1日〜1週間程度で、主に会社見学や擬似的な業務体験、企業によってはインターンの学生同士で新規ビジネスの検討などを実施する。
長期的なインターンとしては、採用活動とは別に実施されることが多く、月単位、年単位で業務に従事するタイプのものがある。仕事の評価が高ければそのまま社員に採用されるケースもある。
シーン
インターンを実施する場合、会社に属していない人が社員しか入れない領域に入るため、セキュリティ面で注意が必要である。学生が通っても良いルート、入っても良い部屋を設定し、会社情報やお客様の情報流出を防止する対策が必要である。さらに企業において工場などを持ち、それらの危険地域での作業体験を実施する場合、学生に対して怪我をさせるような事故が発生する可能性を考えて、保険への加入を検討する必要もある。
このようにインターンを実施する上では、さまざまな事故や事案が発生する可能性を十分に検討し、対策を立ててから実施したい。
歴史
インターンは1900年当初から世界で開始されたとされており、日本では1990年代に国による制度の整備がなされ、各企業において就職活動の時期をメインとして実施されるようになっていった。近年では、若者が就職して、すぐに退職してしまうなど、就職前の理想と就職後の現実のギャップによる離職率の増加が問題となっており、その防止策として各企業でもインターンに力を入れている。