フェイルオーバー
概要
フェイルオーバー (Failover)とは、稼動中のシステムやサーバーに障害が発生した際に、自動的に待機システムに切り替える仕組みをいう。サーバーがお互いに死活状況を監視しあうことで、システム全体の可用性を高める。フェイルオーバーが自動的にシステムを切り替えるのに対して、手動でシステム切り替えの方式をスイッチオーバーと呼ぶ。
高可用性
24時間365日稼動するシステムが一般的になり、システムのダウンタイムは許されなくなっている。そこでシステムを冗長化して可用性を高める必要がある。
フェイルオーバーは、サーバーがFail(機能しなくなる)の時に、予備のサーバーにOver(切り替える)する機能をいう。稼動しているシステムに対して、ネットワークも含めてすぐにでも動ける状態で同等の予備システムを待機させておく。これをホットスタンバイシステムと呼ぶ。サーバーやストレージのようにデータが逐次変化するシステムの場合は、レプリケーションやミラーリングなどで予備のシステムとリアルタイム同期を取り、障害時に切り替えても業務の継続に問題が出ないように準備しておく。
フェイルオーバーでは、物理サーバー同士が互いに死活状態を監視しあっている。そして障害が発生したサーバーを検知すると、予備のサーバーに切り替わり処理を継続する。切り替えは瞬時に行われ、設定されているIPアドレスも引き継がれるためダウンタイムは発生しないか、最小限に抑えることができる。
より高い可用性が求められるシステムでは、予備のシステムに障害が発生する場合に備えて、3つ目、4つ目と予備システムを設置する。これをカスケイド・フェイルオーバー・システムと呼ぶ。