用語解説 

アプライアンス

概要

 アプライアンスとは、ある特定の目的の為に利用される機器の総称である。  多くのアプライアンスはハードウェアとソフトウェアを1つのパッケージとして構成したものが販売されており、コンピュータへの深い知識が無くとも設定・利用できる様に設計されている。  特にコンピュータにおけるアプライアンスは、一般的な汎用型コンピュータがソフトウェアや数多くの機能を備えているのに対し、ある特定の作業のみを行う機器となる。そのため、拡張性をほとんど持たない物も多い。  その反面、保守性や堅牢性を持たせやすい特徴を持ち、専門家でなくとも扱える様に設計されている。企業では社内ネットワークやデーターベースシステムの構築に際してアプライアンスを用いる場合が多い。

種類

 アプライアンスはIT用途では特にネットワークに関わるものが多くを占めている。たとえば、コンピュータがインターネットへ接続する際やローカルネットワークを介して他の機器と通信する場合に用いるルーターも、アプライアンスの一種である。  企業の場合、ルーターを介して受信するデータ(パケット)が不正なものかどうかチェックするためのセキュリティシステムがアプライアンスとなる。具体的には、ファイヤウォールやスパムデータを弾くソフトがインストールされたものを用いて対策する。  他にも社内ネットワーク上へ新たなストレージ(記憶領域)の設置やデータベースの構築を行う場合にも、簡単な導入を可能とするアプライアンスがある。  また、多くの家電製品はそれ自体で設定と必要な動作を完結できることからそれらを「ホーム・アプライアンス」と総称する場合もある。ホーム・アプライアンスには白物家電・オーディオ製品・ゲーム機器・テレビレコーダーなどが挙げられる。  近年ではアプライアンスのハードウェアの部分を仮想機器(バーチャルマシン)に代替したものへの利用が広がっている。バーチャルマシンは数多くのOS上で動作することと、必要な機能をもったソフトウェアをバーチャルマシン上へ最初からインストールがされていることから、アプライアンスの導入が機器の設置から社内システム上へバーチャルマシンをインストールする形となる。

シーン

 社内ネットワーク用途ではアプライアンスを用いずに新たなシステムの追加を行うとなれば、ネットワークとセキュリティに造詣を持つエンジニアが必要となる。また独自のシステムを採用した場合の開発コストや保守・管理へのコストも大きくなる場合がある。  一方で、ベンダーが開発したアプライアンスを用いると、設置に必要な知識や保守・管理の方法が確立されているため、上で述べたコストを抑えることが可能となる。

歴史

 1976年にコンピュータ・アプライアンスの一種であるルーターが初めて製品化された。外部と通信する必要のあるネットワークを持つ企業の場合、セキュリティ上の必要からファイアウォール機能を持たせたルーターを採用するようになった。

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