2016.2.1 (Mon)
オフィスソフト使いこなし(第8回)
パワーポイントにメディアを埋め込もう(後編)概要
Adobe(アドビ)とは、アメリカのソフトウェアメーカーAdobe Systemsの略称であり、Adobe社が開発したソフトはAdobe製品と呼ばれる。 昔から画像の加工やイラスト、ロゴの編集用のソフトで世界的なシェアを獲得していたが、コンピュータの機種や環境を問わず、作成者の意図したレイアウトで表示できるPDF(Portable Document Format)を開発し、PDFファイルを閲覧できるソフト「Acrobat Reader」を無償で配布。Adobe及びPDFという言葉は、一般の利用者にも広くその名が知られることとなった。
種類
Adobe製品の種類は多岐に渡るが、代表的な製品を例に挙げる。 「Acrobat」は、PDFファイルの編集や加工を行うソフトであり、他のソフトで作成された文書ファイルをPDF化し、PDFファイルに直接文字が入力できる。 「Photoshop」は、撮影した写真や画像を加工するためのソフトであり、「Illustrator」は、文字通りイラストや図、ロゴ等をデザインするために利用されるソフトである。PhotoshopとIllustratorは、プロの写真家やWebデザイナー、印刷デザイナー等から圧倒的な支持を得ている一方、個人の利用者向けに機能を限定した廉価版も発売されている。
シーン
AdobeがPDFを開発するまで、指定された書式や仕様で作成された文書を保存したり、受け渡したりする場合、紙の文書で直接行う必要があった。PDFファイルは、環境に依らず、利用者の意図した書式や仕様で管理できるため、電子文書ファイルとして保存し、メール等で容易に相手へ送付できる。紙の保管や管理に必要なコストやスペースの削減に繋がり、文書の交換に必要なコストや時間の節約になり、利便性が飛躍的に向上した。
歴史
Adobe製品の歴史は、時代によって変化していった販売形態から読み取ることができる。初期のAdobeは、一つの製品をパッケージとして販売し、箱の中にインストール用のCDとシリアル番号が同梱されていた。次に、一つの製品だけではなく、デザイン等に必要なソフトをまとめてセットとして販売した。また、インターネットの普及に伴い、AdobeのWebサイトからダウンロードして購入する形態も行われた。 最近では、「Adobe Creative Cloud」と呼ばれる販売形態を行い、年間のライセンス費用を支払うことで、全てのAdobe製品が使用できるようになった。この形態では、各製品の最新版が追加費用なく利用できる。Adobe Creative Cloudでは、パッケージ版での販売はなくなり、ダウンロード版のみとなった。