会計ソフトのおすすめはどれ?特徴・料金を徹底解説!
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2023.4.25 (火)Posted by 北森 雅雄
会計ソフトは数多くの企業が開発・提供しており、その機能や料金などもさまざまです。選ぶべき会計ソフトは事業規模や内容によって異なり、共通する正解が存在するわけではないため、どのように検討すればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、会計ソフトのおすすめや選び方について解説します。各ソフトの特徴や料金などについてもわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
また、おすすめの会計ソフトを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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この記事の監修者:藤沼寛夫(公認会計士・税理士)
藤沼会計事務所所長、アカウントエージェント株式会社代表取締役。
会計税務コンサルティング事業を展開する傍ら、Webメディア等で記事監修に携わっています。
1.会計ソフトをおすすめする3つの理由
本項では、会計ソフトのメリットを使いやすさや効率性といったポイントから解説します。
会計ソフトの基礎知識を把握されたい方はこちらの記事をご覧ください。
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1
簿記の知識にかかわらず利用できる
会計ソフトの中には、簿記の知識のない初心者でも会計業務を行えるように意識して設計されているものが多くあります。
難しい専門用語を極力省いたり、画面の指示に従って入力することで書類を簡単に作成できたりと、会計業務に携わったことのない方でも業務を行える工夫がされていることが一般的です。
2
日々の会計業務が効率化される
会計ソフトの多くは、銀行口座の入出金やクレジットカードの利用履歴を自動で取り込む機能を備えています。すべての取引を手入力する必要がないため、業務にかかる負担が軽減されるでしょう。
また、過去に入力した取引から学習し、正しいと思われる仕訳方法を自動的に推測してくれる機能もあります。会計業務にかけていた時間が短縮され、より重要な業務にリソースを割くことが可能です。
エクセルとの違いや仕訳の具体的な内容を把握されたい方は、以下の内容もご確認ください。
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3
会計ソフトから確定申告できる
確定申告書類をオンライン上で提出するe-Tax(電子申告)を利用すれば、税務署への持ち込みや郵送にかかる手間を削減できます。
日頃から会計ソフトに入力していた情報をもとに、会計ソフトから直接確定申告を行うことも可能です。その他の記載項目に関しても、画面の案内に沿って入力することができるため、さほど迷わずに確定申告を完了できるでしょう。
2.会計ソフトの選び方
会計ソフトにはさまざまな種類があるため、何を選ぶべきか迷うということも多いでしょう。会計ソフトを選ぶ際に押さえておきたいことを、以下の4つのポイントから順番に解説します。
比較ポイントを詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
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- ●クラウド型かインストール型か
- ●使用しているパソコンのOSに対応しているか
- ●事業規模にとって適切であるか
- ●税理士はどの会計ソフトを使用しているか
1
クラウド型かインストール型か
クラウド型 | インストール型 | |
初期費用 | なし | あり |
ランニングコスト | 利用する限り支払う | ほぼ必要なし |
インストール | なし | あり |
ネット環境 | 必要 | 不要 |
OS | Windows・Macを問わず利用できることが多い | Macは利用できないことが多い |
適してるケース |
・会計業務を手軽に済ませたい |
・専門的な処理も行いたい |
会計ソフトには、オンラインを通じて利用する「クラウド型」と、パソコンに直接インストールして利用する「インストール型」があります。両者の特徴や適しているケースを考えて、どちらにするかを決定しましょう。
2
使用しているパソコンのOSに対応しているか
業務で使うパソコンのOSに対応しているかという点をチェックすることも大切です。
クラウド型の会計ソフトのほとんどはWindows・Macの両方が使えますが、インストール型の会計ソフトの中にはWindowsしか対応していないものがあります。購入する前によく確認しておきましょう。
3
事業規模にとって適切であるか
会計ソフトは、機能の充実した本格的なものから、無料でシンプルなものなど、機能や料金にさまざまな違いがあります。
規模の大きな企業が安価もしくは無料の会計ソフトを導入しては、いずれ不便が生じるでしょう。反対に、零細企業や個人事業主が大企業向けの本格的な会計ソフトを導入しても、費用に見合った利便性を得られるわけではありません。
また、年間の売上が1,000万円以上であるなどの理由により消費税を支払う企業は、消費税の集計や表の出力ができる会計ソフトを選びます。
会計ソフトの公式ホームページなどには「○人以上の企業向け」「個人事業主向け」などと記載があります。自社の事業規模に適しているかどうかをチェックしましょう。
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4
税理士はどの会計ソフトを使用しているか
決算や日頃の入力を税理士に依頼している場合には、税理士と同じ会計ソフトを選ぶのも1つの手です。
税理士には「普段利用している弥生会計を中心に業務を請け負っている」「共有が便利なクラウド型の会計ソフトを使いたい」など、それぞれの考え方があります。同じ会計ソフトを利用すれば、入力状況の確認や共有がしやすいメリットがあるため、税理士に一度相談してみるといいでしょう。
3.【クラウド型】おすすめ会計ソフト
サービス名 | 特徴 |
freee |
・クラウド会計ソフトのシェア率トップ |
マネーフォワード |
・各ソフトとの連携が便利 |
弥生会計オンライン |
・1年間〜2年間のトライアルプラン |
(2022年10月調べ)
freee
利用方法 | クラウド型 |
対応端末 | Windows・Mac |
対象 | 大企業・中小企業・個人事業主 |
特徴・機能 |
・クラウド会計ソフトのシェア率トップ(2019年10月) |
料金 |
月額1,980円〜(税抜) |
トライアル | 30日間 |
URL | https://www.freee.co.jp/ |
freeeは、会計業務の初心者や、会計業務に多くの時間を割けないスモールビジネスの事業者などを主なターゲットとして、2013年にサービスを開始しました。
その後、知名度や利用者数を次々と伸ばし、クラウド型会計ソフトのシェア率トップを獲得しています。現在は上場企業などにも利用され、クラウド型会計ソフトの代表格として幅広い事業者に利用されています。
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freeeのメリット
- ●簿記の初心者にもわかりやすい設計
- ●取引の自動仕訳
- ●決算書も簡単に作成が可能
- ●損益分析レポートなどの発行
freeeは元々、会計業務に慣れていない初心者でもクラウドで簡単に作業できることを目指して開発されたソフトです。貸方・借方や勘定科目などを使った業務に馴染みがない方でも、家計簿のような感覚で入力することができます。
銀行口座やクレジットカードとの連携で取引の情報を自動で取得するほか、AIによる自動仕訳で日々の入力業務の時間短縮が可能です。決算書の作成や電子申告にも対応しているため、決算の時期も落ち着いて対応することができるでしょう
freeeのデメリット
- ●楽天銀行の口座との連携に対応していない
- ●他のソフトに慣れている経験者には使いにくいことも
楽天銀行との口座連携ができず、取引の情報を取得することができません。
なお、楽天銀行のサイトからCSVファイルをダウンロードして、会計ソフト①にアップロードすることで、会計ソフト①に情報を取り込むことができます。その方法で問題なく利用できますが、銀行の取引件数が多い企業は念のため注意しましょう。
初心者を意識した会計ソフトであるため、すでに会計業務に慣れている方にとっては使いにくく感じられることもあるかもしれません。しかし、設定画面から複式簿記の形式に設定を変更することで、経験者の方にとって見やすい表示にすることもできます。
マネーフォワード
利用方法 | クラウド型 |
対応端末 | Windows・Mac |
対象 | 大企業・中小企業・個人事業主 |
特徴・機能 |
・豊富な機能 |
料金 |
月額2,980円〜(税抜、中小企業の場合) |
トライアル | 1ヶ月間 |
URL | https://biz.moneyforward.com/ |
マネーフォワードは人気のクラウド型会計ソフトとして知られています。ユーザーの満足度が高く、使い始めたほとんどの事業者が解約せず使い続けていることが特徴です。
マネーフォワードのメリット
- ●バックオフィスに必要なサービスを一元化
- ●各サービスは追加料金なしで利用可能(使用人数による)
給与計算や勤怠管理・電子契約など、バックオフィスに関連するサービスを多様に展開しています。
各サービス間で情報を共有して効率化できることはもちろん、使用する人数によっては会計ソフトの利用料金のみで各サービスを利用できるため、コストの節約につながります。
マネーフォワードのデメリット
- ●会計ソフトのみを利用したい場合には比較的割高
- ●使用方法がわかりにくいことも
マネーフォワードはさまざまなバックオフィスサービスと連携して使えることを強みとしている分、月額料金はクラウド型会計ソフトにしては高めに設定されています。他のサービスが必要なく、会計ソフトを中心に使いたいという場合には、 割高に感じられることもあるでしょう。
また、機能が幅広く、会計ソフト①ほどわかりやすさを重視していない分、使用する方によっては難しく感じられることもあります。実際に「初期設定や決算時の入力方法がよくわからない」という意見も見受けられます。
弥生会計オンライン
利用方法 | クラウド型 |
利用端末 | Windows・Mac |
対象 | 中小企業 |
特徴・機能 |
・無料で使える期間の長さ |
料金 | 年額26,000円〜(税抜) |
トライアル |
2年間(起業から2年以内の場合)、1年間(起業から2年を超える場合) |
URL | https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/index.html |
弥生会計オンラインは、インストール型の会計ソフトとして有名な「弥生会計」のクラウド版という位置付けの会計ソフトです。中小企業や、起業したての事業者を主なターゲットとしてサービスを提供しています。
弥生会計オンラインのメリット
- ●シンプルで使いやすい機能
- ●弥生株式会社の会計ソフトをMacで使用可能
- ●無料期間の長さ
弥生会計オンラインは、日々の取引の入力や決算書の作成など、会計業務の基本的な機能を揃えたシンプルな会計ソフトです。比較的コンパクトな会計ソフトであるため、会計業務が初めてという方でも迷わずに使用できるメリットがあります。
インストール版の弥生会計はMacでの利用はできませんが、弥生会計オンラインはMacにも対応しています。また、無料の期間が1年から2年と長いため、費用を抑えつつ、じっくりと導入について検討できる魅力があります。
弥生会計オンラインのデメリット
- ●機能が少ない
- ●バックオフィスの業務をカバーできない
弥生会計オンラインはシンプルな会計ソフトであることから、企業の規模などによっては、機能がやや物足りないと感じることもあります。
会計以外の機能はないため、バックオフィスの業務全般を仕組み化したいと考える方は、人事労務システムなどを別に導入する必要があります。
4.【インストール型】おすすめ会計ソフト
本項では、インストール型の会計ソフトの中でも特におすすめの「弥生会計」「勘定奉行」について紹介します。
サービス名 | 料金 | 特徴 |
弥生会計 | 48,000円〜 |
・23年連続売上NO.1 |
勘定奉公 | 250,000円〜 |
・IPO実現起業の約半数が導入 |
(2022年10月調べ)
弥生会計
利用方法 | インストール型 |
対応端末 | Windows |
対象 | 大企業・中小企業・個人事業主 |
特徴・機能 |
・23年連続売上NO.1 |
料金 |
48,000円〜(税抜) |
体験版 |
あり |
URL | https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account/index.html |
弥生会計は、株式会社弥生の提供する会計ソフトです。認知度や信頼性の面で優れているため、多くの税理士や企業に利用されており、会計ソフトの定番と言えるでしょう。
弥生会計のメリット
- ●自社に適したプランを選択できる
- ●利用している企業や税理士が多い
弥生会計では、事業規模や利用人数に応じたパッケージを選択するほか、サポートの手厚さに応じた3種類のオプションを選択します。自由度が高く、自社に適した運用方法にカスタマイズできるでしょう。
非常に多くの税理士や企業などに利用されているため、記帳代行などを依頼する際や、各機関で相談する際にスムーズに共有できます。
弥生会計のデメリット
- ●Macには対応していない
- ●入力画面のデザインが古め
インストール型である弥生会計は、Macには対応しておらず、Windowsで利用する必要があります。
また、見やすさやわかりやすさを重視したクラウド型会計ソフトに比べデザインが古いため、慣れるまでに時間がかかることもあります。
勘定奉公
利用方法 | インストール型 |
対応端末 | Windows |
対象 | 大企業・中小企業 |
特徴・機能 |
・累計69万社に導入 |
勘定奉公のメリット
- ●中小企業から大手企業、上場企業まで利用可能
- ●利用環境や端末数に応じたカスタマイズができる
勘定奉公は中小企業から連結決算のある大手グループまで、多くの企業に利用されています。
プランやオプション、多様な関連サービスが利用できるため、幅広い業務に対応できることも特徴の1つです。自社で利用する場合の料金や適したプランについては、見積もりを行うことで確認できます。
勘定奉公のデメリット
- ●Macには対応していない
- ●入力画面のデザインが古め
- ●利用環境などによっては高額になることがある
勘定奉公はインストール型の会計ソフトであるため、Macに対応していない点や、画面のデザインが古い点には注意が必要です。
また、利用方法によってはインストール型の会計ソフトの中でも料金が高額になります。安く済ませたいという場合には適さないでしょう。
5.まとめ
会計ソフトにはさまざまな種類があり、どれを導入すべきかどうかは事業の規模や内容などによって異なります。自社のバックオフィスの状況や予算などを鑑みて、総合的に判断するようにしましょう。
弊社の提供する「おまかせはたラクサポート」は、「freee会計 for おまかせ はたラクサポート」や「freee人事労務 for おまかせ はたラクサポート」などのクラウドサービスの提供に加え、クラウドサービスを不慣れな方も総合的にサポートできるサービスになります。
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この記事を書いた人
NTT東日本 ビジネス開発本部 北森雅雄
NTT東日本に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングからキャリアを開始。
2018年から現職にて、プロダクト(SaaS)開発、デジタルマーケティング全般のディレクションに従事。
2022年に業務のデジタル化を分かりやすく発信するオウンドメディア(ワークデジタルラボ)のプロジェクトを立ち上げ。
NTT東日本にかかわる、地域のみなさまに向けてデジタル化に役立つ情報発信を展開。