• 2023.7.13 (木)
    Posted by NTT東日本

 地下に広がる“巨大トンネル” へ NTT東日本の重要通信インフラ施設「とう道」へ潜入!

人々の生活に欠かせないインターネット。
NTT東日本・NTT西日本が提供するインターネット回線「フレッツ光」は、すべての都道府県で提供されています。

また、常日頃から災害やシステムトラブルなどの緊急時に備え、広域通信障害を回避できるよう運用し、24時間365日の監視・制御体制で厳重な管理を行っています。
さらに、24時間体制の保守・修理にも対応。手厚いサポートで安心と信頼を獲得し、光コラボサービスを含めご契約数1位(※)を獲得しました。

NTT東日本ではこうしたインターネット回線や電話回線といった主要通信ケーブルを専用の地下トンネル「とう道」に収容しています。

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普段一般に公開されていないこの場所ですが、今回NTT東日本・特殊局がネットワークの研究などを行っている筑波大学の学生13名に向けた内部見学会を実施しました。
NTT東日本が誇る巨大な通信インフラ設備「とう道」の内部をご紹介いたします!

  • 総務省報道資料(令和6年3月22日)
    「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第3四半期(12月末)」別紙「FTTH の契約数における事業者別シェアの推移(設備設置事業者別)」

NTT東日本の重要通信設備「とう道」とは?

とう道とは「通信用地下ケーブルを大容量で収容できるトンネル形式の通信土木設備」のこと。細いパイプである管路とは違い、人が通れるくらいの大きさを有しています。
また、とう道は全国の地下に張り巡らされており、その長さは652km。そのうち約半数にあたる290kmが東京の地下にあります。この膨大な長さのトンネルの中で、日々NTT東日本の職員が通信ケーブルの保守・管理を行っています。

さらに、とう道には浅い場所と深い場所で2種類の名前があります。
浅い場所は「開削とう道」と呼ばれ、地上から道路を掘削して作られています。深い場所はシールドマシンで掘っていくことから「シールドとう道」と呼ばれ、一番深い場所だと地下鉄より深い地下50mもの場所に位置しています

画像:開削とう道開削とう道

画像:シールドとう道シールドとう道

厳重なセキュリティを抜けて、いざ地下の冒険へ

見学会当日。筑波大学学生一行は、保守管理を行っているNTT東日本インフラネットの須田さんから概要説明を受けた後、厳重なセキュリティで守られたとう道の入口の前へ。
この入口の扉は防水防火扉となっており、火や水の侵入を防ぐ役目があります。
須田さん曰く、扉は20トンの水圧にも耐えられるとのこと。この重い扉を開けて、とう道の中へ入っていきます。

また、とう道の詳細な場所や入口はケーブル切断といったテロ行為を防ぐため非公開となっています。
さらに、とう道内も24時間365日、厳戒な監視体制が敷かれています。

画像:扉の横

画像:ケーブルを通すための穴扉の横にはケーブルを通すための穴が。 必要に応じて蓋を開けてここからケーブルを中に引き入れます。

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とう道内のケーブルを災害から守る工夫とは?

とう道内に一歩足を踏み入れてみると、目の前に広がるのは無機質な空間と長い通路。人が一人通れるほどの細い通路の左右には、「メタルケーブル」と「光ファイバーケーブル」が収容されています。

メタルケーブルは「電気信号を用いてデータのやり取りを行う古くからあるケーブル」、対して光ファイバーケーブルは「光の点滅によって信号を伝送するケーブル」のことを指します。

昔はケーブル同士を火でつなぎ合わせていたこともあったそうですが、約40年ほど前に起きたとう道内の火災事故により火気厳禁となりました。
近年では燃えにくいケーブルを敷いたり、機器の進歩により自動で融着作業を行うなど、火を使わないさまざまな工夫が施されており、その火災以降は全国どのとう道においても火事が起こったことはありません。

画像:とう道内の光ファイバーケーブルとう道内の光ファイバーケーブル

また、とう道は想定される最大級の地震が起きたとしても、崩れないように頑丈に作られています。
1995年に阪神淡路大震災が起こった際は、地上ではビルが倒れたり道路が荒れたりといった状況の中、とう道はほぼ無傷、甚大な損害も受けずに済みました。

画像:阪神淡路大震災時のとう道の状況(NTT東日本提供資料)阪神淡路大震災時のとう道の状況(NTT東日本提供資料)

「とう道を維持するためには細部の点検も必要なんです」と話す須田さん。日々の点検業務の一つである、とう道の壁の点検を披露していただきました。

専用の器具で壁をなぞり、壁に空洞がないか確認していきます。空洞があると音が変わるため、空洞になっている場所が分かるといった仕組みです。壁に空洞がある状態でそのままにしておくと、そこから崩れてしまう危険性があります。コンクリートの寿命が50年ほどと言われており、空洞は点検結果に応じて補修を実施しています。

画像:須田さんによる壁の点検の実演の様子須田さんによる壁の点検の実演の様子

防水防火扉で守られているとは言っても、とう道で日々点検などの業務をしている職員さんは、何かあった時に大丈夫なのかしら・・??

ではここで、とう道で働く職員を守る「命のセンサ」たちをご紹介いたします!

とう道で働く職員を守る「命のセンサ」たち

高水位センサ

とう道は地下水が染みやすい場所。水が溜まりやすい場所では専用の排水ポンプで水の引き上げ作業を行います。
また、ポンプの排水能力を超える浸水があった場合に備え、高水位センサを完備。水が溜まっていくと「浮き」が浮かび上がり、それが上のセンサに付くことで、警報が鳴るという仕組みになっています。

画像:高水位センサ

酸欠ガスセンサ

酸素濃度18%を下回った場所で警報が鳴るようになっています。
酸素濃度は1~2%減っただけでも、吐き気や嘔吐を催してしまいます。さらに、酸素濃度5%以下の空気を吸ってしまうと、最悪死に至る恐れも。ですが、とう道内は一日自動で2回換気を行っているため、作業する分には問題はありません。

画像:酸欠ガスセンサ

火災センサ・ 可燃性ガスセンサ

とう道内は火気厳禁ですが、万が一に備えて火災センサも備えられています。
このほかにも、爆発してしまうようなガスが充満した時に知らせてくれる「可燃性ガスセンサ」も備わっています。

  • 写真は「火災センサ」です。

画像:火災センサ

避難誘導灯

とう道内から避難する時に職員たちの目印となる「避難誘導灯」もあります。ランプが赤く点灯すると、この先は危険であることがわかります。何かが発生した際は青く点灯している避難誘導灯に従って進めば、安全な場所から避難することができるといった形です。

「命のセンサ」たちをご紹介したところで、いよいよとう道の最深部、地下50mの地点へ向かいます。

地下に広がる“巨大トンネル” へ NTT東日本の重要通信インフラ施設「とう道」へ潜入!ー後編ーへ続きます。

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