杜氏の技をデータ化、
日本酒造りの現場を変える
適用業界・ビジネス分野
- 食品業界
- 飲料メーカー
- 日本酒製造
従来の課題
日本酒造りにおいては、現代でも作り手の経験と勘に頼る部分が大きいのが現状です。しかし、重い米を運んだり、寝ずに麹の番をしたりと、決して楽な仕事ではない上に、近年の若者の日本酒離れもあり、杜氏や蔵人のなり手は年々減少。廃業に追い込まれた蔵も少なくありません。作り手の高齢化が進むなか、彼らのノウハウを効率よく伝承する方法の確立と、人材不足を補う職場環境の実現が急務です。
対策例
作り手のノウハウを効率的に伝承する手段の1つとして、ライブカメラともろみの中心部と外側複数箇所にセンサーを設置。温度を自動的に計測し、クラウドに蓄積することにより、日本酒造りのノウハウの数値化および分析を進めます。もろみの温度推移の解明を進めるとともに、技術伝承の短期化はもちろん、より高品質の日本酒造りが期待できます。また、これまで人の手で行っていたもろみの温度管理業務をIoT機器で行えるようになるため、社員の業務効率化が期待できます。
対策例の用途
- もろみ温度の自動計測・記録
- 日本酒造りのデータの蓄積と分析
対策例の目的
- 作り手の高齢化に伴う人材不足対策
- 日本酒造りの技術継承の効率化
- 職場環境の改善
さらに!
ライブカメラとセンサーによる業務の効率化は、これまで蔵にこもりがちだった酒造りの現場を変えつつあります。外部と交流する機会が増えれば、それだけお酒に関する新しい情報もキャッチでき、商品開発にも迅速に反映できます。人々から愛される日本酒を造ることは日本酒造りに興味を持つ人の増加、ひいては未来の杜氏や蔵人へとつながっていくはずです。
- ライブカメラ
- インターネットを通じて、対象に設置されたビデオカメラの映像をリアルタイムで鑑賞できるシステム。現地まで足を運ぶことなく状況を確認できるため、道路状況、気象状況、防犯など幅広い用途で活用されている。