【法人向け】オフィスのLAN配線工事の手順4ステップ!有線・無線の違いや注意点も紹介

  • 2024.6.28 (金)
    Posted by NTT東日本

【法人向け】オフィスのLAN配線工事の手順4ステップ!有線・無線の違いや注意点も紹介

オフィスの新設や移転に伴い、社内LANの構築を検討している企業は多いのではないでしょうか。その際、LAN配線の種類や配置だけでなく、工事の必要性も事前に確認すべきポイントです。

今回の記事では、LAN配線の基本的な知識から、工事が必要なケースや流れを解説します。LAN配線を行う際の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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LAN配線の基礎知識


LANという言葉自体はよく聞くものの、ICT担当者でない限り、実際に概要を詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか。そこで、LAN配線の工事の手順を知る前に、まずはLANの定義やその種類について解説しますので、参考にしてください。

LAN配線とは

LANとは「Local Area Network」の頭文字を取った言葉で、企業や自治体のオフィス・工場などの限定されたエリアに構築されたネットワークを指します。企業で利用されるLANは「社内LAN」と呼ばれ、今や効率的に業務を進める上で欠かせないインフラとなりました。

LAN配線とは、ケーブルを使ってパソコンやルーターなどの通信機器をつなげることを指します。オフィスの開設や移転の際には、専門事業者へのLAN配線工事の依頼が必要です。LAN配線工事によって、ルーターやパソコンなどの機器同士をケーブルでつないだLAN設備を設置でき、インターネットを利用できるようになります。

有線LANと無線LANの違い

LANには有線LANと無線LANの2つの種類があります。社内LANを導入する際には、どちらの方法で利用するのかを決める必要があります。

有線LANは、ネットワーク機器と各端末をLANケーブルで接続して構築されるネットワークです。壁面や配管にLANケーブルを通し、部屋やフロアをまたいでLANを構築できます。使用するLANケーブルが多い場合は、中継装置としてハブを設置して管理します。

無線LANは、Wi-Fi機器の利用によって、電波で機器同士をつなげるネットワークです。無線とはいえ、Wi-Fi機器とルーターをLANケーブルでつなぐ必要があるため、LAN配線作業は必要です。

オフィスや工場のように端末数が多い場所では、無線接続するためにルーターとアクセスポイントの2つが使用されます。アクセスポイントは、LANケーブルでルーターとつなぎ、電波の送受信がしやすい位置に設置されます。

LAN配線工事が必要なケース

LAN配線工事は以下のようなケースで必要です。

  • オフィスの新規開設や移転で新しくネットワークを構築するとき
  • 従業員が増えて多くのケーブルが必要になったとき
  • ケーブルが常時絡まっているとき
  • 配線を理由にレイアウトを自由に組めないとき

LAN配線工事は、オフィスの新設や移転時以外にも、配線を綺麗に整理するために実施されます。
オフィスで利用するケーブルがむき出しの場合、従業員が引っかかって転倒し、ケガや事故につながる危険性があるからです。

また、ケーブルを誰かが踏むことで断線し、通信障害や機器の故障につながったり、断線箇所から火災が発生したりする可能性もあります。さらに配線が乱雑だと、通信障害時に原因を特定しづらく、復旧に時間がかかり業務に支障が出るケースもあるでしょう。したがって、配線が乱れていたり古いケーブルを使っていたりする場合は、配置調整・交換を行うのがおすすめです。

LAN配線工事の手順4ステップ


LAN配線工事を自分で行う方もいますが、専門的で危険な作業なため、事業者に依頼して実施するのが一般的です。ここではLAN配線工事の流れを4ステップで解説します。

通信機器の接続数や配置を決める

事前に機器の配置場所を考えておけば、スムーズに工事を実施できます。レイアウトまで事業者にすべて任せてしまうと、配線が完了するまで多くの時間を要したり、オフィス家具を希望どおりに配置できなかったりします。したがって、機器の台数や配置を事前に確認して、事業者に要望を伝えるようにしましょう。

まずは、パソコン以外にも複合機や電話機など、インターネットに接続できる機器をすべて洗い出します。次に、使用するWi-Fi機器の性能を確認し、機器の配置場所を考えて有線LANと無線LANの使い分けを決定します。有線LANと無線LANが必要なエリアを決めて、ケーブルが邪魔にならないようなレイアウトを考えましょう。

ケーブルの数が多くなりそうであれば、床を底上げして配線を収納するOAフロアの設置もおすすめです。オフィスの景観を損ねずに配線が可能で、ケーブルの破損も防げます。

配置を考える際には専門的な知識が必要なため、ICT担当者と一緒に決めるのがおすすめです。ICT担当者が社内にいなければ、機器の種類・台数、希望の配置などを最低限決めておき、専門事業者に相談すると安心です。

事業者に事前調査と見積もり依頼する

レイアウトが決まれば、専門事業者に事前調査と見積もりを依頼します。事前調査の際に、事業者の担当者にレイアウトを伝えると、アドバイスや配置の提案をもらえる場合が多いです。より最適なネットワーク環境を作るために、レイアウトは図面にして渡しましょう。

事前調査で問題がなければ工事の見積もりを出してもらいます。事業者によって費用は大きく異なるため、見積書の以下の項目を細かくチェックしてください。

  • 内訳…作業費、材料費、人件費などの詳細
  • 総額…費用の総額
  • 有効期限…見積もりの内容を保証する期限

上記の確認によって、相場より工事費が高額であったり不要な作業が入っていたりすることが防げます。また、有効期限を過ぎると見積もり内容に効力がなくなるので、注意しましょう。

工事日程を決める

見積もりを確認して双方が納得すれば、工事日程を決めてスケジュールを調整します。工事当日はオフィス家具の移動や、壁・床に穴を開ける作業が発生する可能性があります。その場に社内の担当者がいなければトラブルになるおそれがあるので、立ち会いのできる日時で調整しましょう。

工事にかかる時間は、オフィスの規模によって異なるため、目処を事前に事業者に確認しておきましょう。また、工事中はインターネットが利用できない可能性があるので、オフィスに人のいない時間帯や休日など、業務に支障が出ないスケジュールで設定することをおすすめします。

工事を実施する

事前の打ち合わせをもとに専門事業者がLAN配線工事を実施します。工事期間は数日〜1週間が相場です。計画段階で想定していなかったイレギュラーな事態にも対応できるよう、社内の担当者が必ず立ち会いましょう。

工事完了後にインターネットへの接続に不備が生じた時のために、トラブル時の連絡先を聞いておくと安心です。あわせて、トラブル対応の費用も確認しておきましょう。

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LAN配線時の4つの注意点

LAN配線を行う際、注意しておくべき点がいくつか存在します。事前に把握しておかなければ、後の修復のために膨大なコストや手間が発生する可能性があります。ここでは4つの注意点を紹介しますので、LAN配線時の参考にしてください。

電気配線と離して設置する

オフィスのLAN配線は、電気配線と離して設置する必要があります。LANケーブルと電気配線を1つにまとめたり近い距離に配置したりすると、電磁波の影響でお互いが干渉する可能性があるからです。

干渉を起こした場合、インターネットの通信速度が遅くなったり、接続できなくなったりして、業務に支障が出てしまいます。LAN配線時には、専門事業者と電気配線の場所を確認した上で進めましょう。

オフィスの拡大を考慮する

社員の増加やフロアの拡充などを考えずに工事を実施した場合、現状のLAN構成では対応できずに追加の工事が必要になるケースがあります。そのため、将来的な機器の増加を考慮して配線工事を実施しましょう。

配線工事を適切な知識や技術を持つ専門事業者に依頼すれば、オフィス拡大を考慮した提案をしてくれます。

複数の工事会社を比較検討する

配線工事を行う事業者は多く、会社によって費用や作業工程が大きく異なります。そのため、下記のようなトラブルにあう可能性があります。

  • 依頼後に高額な工事費用を請求された
  • 思ったとおりの仕上がりにならなかった
  • 予想以上に工事に日数がかかり仕事が遅れた

配線工事を事業者に依頼する際には、複数の会社に見積もりを出してもらった上で比較検討することが重要です。加えて、以下のポイントを確認すれば、優良な事業者を見つけられます。

  • 費用や日程の提示後に双方が納得してから契約できるか
  • 事前調査を実施してもらえるか
  • オフィスに適した配線を提案してくれるか
  • アフターサービスが充実しているか

優良な事業者であれば、オフィスに適した配置を一緒に考えてくれるでしょう。接続不備が起こった際、修理や復旧にその都度費用がかかるようであれば、長期的に見て膨大なコストがかかってしまいます。アフターサービスが充実しているかは、事業者に依頼する前に確認すべきポイントの1つです。

保守する会社を一元化する

電話配線やLAN配線などのインフラを別の会社に委託すると、管理に手間がかかったり、エラー時の責任分解点が不明確になったりします。また、修理依頼をすべき会社がわからなくなり、修理対応に大きな時間とコストがかかる可能性もあります。最悪の場合、業務に支障が発生して機会損失につながるでしょう。

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まとめ

LAN配線は、LANケーブルを使ってパソコンやルーターなどの通信機器をつなげることです。オフィスの新設・移転時は、LAN配線工事を実施してルーターやパソコンなどをケーブルでつなぎ、インターネットの利用を開始します。

LAN配線工事の前に、まずは通信機器の台数・配置を決めて、レイアウトを考える必要があります。次に事業者に事前調査を依頼し、レイアウト通りに配線が可能かを確認しましょう。事業者からの見積もり内容に納得したら、日程を決めて工事を実施する流れです。

LAN配線は電気配線と離して配置することで、通信不良を防げます。また、オフィスの拡大や台数の増加を考慮して、事業者に相談することが重要です。LAN配線工事の費用は会社によって異なるので、複数社を比較検討しましょう。

インターネットの開設やLAN配線工事を検討中なら、ぜひNTT東日本のおまかせITマネージャーをご検討ください。社内インフラの一元的な管理が可能で、業務効率化が実現します。

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