会計ソフトは経費になる!勘定科目・仕訳方法を紹介

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公開日
2023-04-17
更新日
2026-03-04

日頃の会計・経理業務に追われている方は、もっとラクに業務を行いたいと定期的に考えるかと思います。

その考えがめぐるとき、効率的に業務を行えるような会計ソフトの導入・リニューアルを検討したいと思うことでしょう。
一方、できる限り企業の収支を良くするために、かかるコストを経費にまわしたいと思われるのではないでしょうか。会計ソフトを経費として正しく計上することで会計期間内の利益を減らし、支払うべき税金を減らせる可能性があります。

本記事では、会計ソフトを経費として計上する際の方法や、選択する勘定科目などについて解説します。固定資産として計上し、減価償却を行う方法についても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。

また、電子契約の基本を知りたい方は、こちらの記事を読む前に以下の記事もあわせてご覧ください。

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1.勘定科目とは

イメージ:勘定科目とは

そもそも勘定科目とは、事業におけるお金の取引の種類をわかりやすく分類するためのものを指します。

仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿に記入する際はこの勘定科目を使用して、第三者が見てもわかりやすい帳簿になるように作成します。ここでは具体例として、よく使われる勘定科目の一覧を紹介します。

勘定項目 意味
売上高 商品やサービスを提供することで発生した売上
現金 現金での入出金が生じた際に使用する勘定科目
普通預金 普通預金口座の入出金が生じた際に使用する勘定科目
旅費交通費 外回りなどで発生した交通費・出張の際の宿泊費
水道交通費 店舗やオフィスなどにかかる水道代・電気代・ガス代

勘定科目にはこれ以外にもさまざまなものがあり、取引の内容に応じて正しい勘定科目を選ぶことが求められます。

2.会計ソフト購入時の勘定科目

事業で使う会計ソフトを購入した際の費用は経費として認められるため、帳簿に反映する必要があります。

では、会計ソフトの購入時はどの勘定科目を使って仕訳を行えばいいのでしょうか。使用する勘定科目やその考え方について、次項からくわしく解説します。

2-1.「消耗品費」もしくは「通信費」

会計ソフトの勘定科目は、消耗品費または通信費として仕訳を行うことが一般的です。

会計ソフトはパソコンにインストールして使う「インストール型」と、クラウドを介して使う「クラウド型」に分けられます。この種類によって、使用する勘定科目を以下のように使い分けます。

  • インストール型の会計ソフト:消耗品費
  • クラウド型の会計ソフト:通信費

消耗品費とは、取得価額が10万円未満、もしくは使用可能期間が1年未満の物品などに対して使う勘定科目です。文房具やデスク・イス、ソフトウェアなど、幅広い物品を購入する際に使えます。

それに対して通信費とは、電話やインターネット・郵送する際の送料などを計上する際に使う勘定科目です。サブスプリクションをはじめとするオンラインシステムなどの利用費を通信費として計上することもでき、クラウド型の会計ソフトはここに該当します。

2-2.勘定科目の決め方に明確なルールはない?

ここまで勘定科目について解説してきましたが、実は勘定科目に明確なルールはありません。「勘定科目はこのように使用するべき」といった法律が定められているわけではないためです。そのため、独自のルールに基づいて勘定科目を使用している会社も存在します。

しかし、めちゃくちゃな勘定科目で仕訳を行ったり、あまりにも一貫性のない方法で運用したりしていれば、会社における経営状況を正しく把握できなくなってしまいます。

もし金融機関や税務官などに帳簿を見せる機会があれば、きちんとした経理を行なっていない会社として、不信感を持たれてしまうでしょう。

2-3.一貫したルールで運用する

会計ソフトの勘定科目に明確なルールはありませんが、前項で解説したような理由から、消耗品費や通信費など、一般的とされる方法で仕訳を行うことが無難と言えます。

また、一度決めた勘定科目はその後も継続して同じ勘定科目での仕訳を行うことが求められます。会計処理においては「継続性の原則」 と呼ばれる原則があり、一度決めたルールをみだりに変更してはいけません。

税務調査などで帳簿を見られた際に不利にならないよう、基本的に一度決めたルールはその後も継続して利用することが望ましいでしょう。

3.会計ソフト(クラウド型)を購入した際の仕訳例

本項ではクラウド型の会計ソフトを購入した際の仕訳例として「月額・サブスク型の場合」「年間使用料の場合」の2つに分けて解説します。

例① 月額・サブスク型の場合

借方 貸方
通信費 5,000 普通預金 5,000

月額5,000円の使用料が普通預金口座から引き落とされる場合は、上記のような仕訳を行います。 また、計上する日は実際に引き落とされた日を入力します。

毎月引き落とされるものであるため、12ヶ月分忘れずに計上できているかどうか、決算時には確認するといいでしょう。

例② 年間使用料の場合

借方 貸方
通信費 60,000 普通預金 60,000

サブスク型の会計ソフトの中には、年間使用料をまとめて支払う仕組みを採用しているものもあります。その場合でも月額と同じく、引き落としのあった日付で1つの仕訳としてまとめて計上してかまいません。

後から見直した時にわかりやすいよう、摘要欄に「会計ソフト使用料 20○○年○月〜20○○年○月分」などと入力しておくといいでしょう。

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4.会計ソフト(インストール型)を購入した際の仕訳例

イメージ:会計ソフト(インストール型)を購入した際の仕訳例

インストール型の会計ソフトは、購入時に一括して消耗品費として経費を計上することが一般的です。

パッケージとして店舗で購入したり、インターネットを介してインストールしたりする方法がありますが、どちらの場合でも消耗品費として計上すればいいでしょう。

なお、消耗品費は「使用可能期間が1年未満か取得価額が10万円未満」に該当するものと定められています。会計ソフトは長期間使用するものであるため、金額に応じた仕訳を行うことになります

参照: 消耗品費

4-1.10万円以上は無形固定資産

消耗品費は10万円未満のものに使える勘定科目であるため、10万円を超えた場合には固定資産として計上する必要があります。

固定資産には、機械や車両など形のある物品である「有形固定資産」と、ソフトウェアや特許権など形のない「無形固定資産」があります。会計ソフトは形のないソフトウェアであるため、10万円を超える場合には無形固定資産として計上しましょう。

ただし、以下の特例を使用することによって特別な方法で計上することもできます。

  • 少額減価償却資産の特例(中小企業の特例)
  • 一括償却資産の損金算入

特例を利用すれば、減価償却費の計算の負担が減ったり、計上する年度の利益を減らしたりできるメリットを得られます。

これらの点を踏まえ、インストール型の会計ソフトを購入した際の仕訳を以下の4つのパターンに分けて見てみましょう。

  • 10万円未満の場合
  • 10万円以上かつ通常の固定資産にする場合
  • 10万円以上かつ少額減価償却資産の特例を適用する場合
  • 10万円以上かつ一括償却資産の損金算入の特例を適用する場合

参照:No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

参照:一括償却資産

例① 10万円未満の場合

借方 貸方
消耗品費 90,000 現金 90,000

9万円の会計ソフトを現金で支払った場合には、上記の仕訳を行います。10万円未満であれば消耗品費として一度で計上できるため、シンプルな仕訳となるでしょう。

例② 10万円以上かつ通常の固定資産にする場合

会計ソフトの取得価額が10万円以上で、かつ前述した2つの特例をどちらも使わない場合の仕訳方法です。

<購入時>

借方 貸方
ソフトウェア 280,000 普通預金 280,000

28万円の会計ソフトを普通預金口座から支払った時、購入時には上記の仕訳を行います。

<減価償却時>

借方 貸方
減価償却費 56,000 ソフトウェア 56,000

今回の場合ソフトウェアの耐用年数は5年であり、以下の計算式に基づいて減価償却費は56,000円と考えます。

280,000円(取得価額)× 0.2(定額法における償却率)= 56,000円(減価償却費)

時間の経過に伴って1年間で56,000円分の価値が減少していると考え、会計期間の最後の日に減価償却費として56,000円を計上しましょう。

参照:No.5461 ソフトウエアの取得価額と耐用年数

例③ 10万円以上かつ通常の固定資産にする場合

「少額減価償却資産の特例(中小企業の特例)」とは、中小企業が本来減価償却すべき資産を取得した際に使える特例です。取得価額30万円以下の減価償却資産を取得した場合に、全額を経費として計上することが認められます。

少額減価償却資産の特例を利用するためには、以下をはじめとする条件を満たす必要があります。国税庁のホームページなどを参考に、該当するかどうかよく確認しましょう。

  • 従業員の数が500人以下(令和2年4月1日以後の取得の場合)
  • 資本金または出資金が1億円以下
  • 確定申告の際に「少額減価償却資産の取得価額に関する明細書」を提出すること

借方 貸方
消耗品費 280,000 普通預金 280,000

少額減価償却資産の特例は30万円未満であれば一括して費用として計上できるため、上記のような簡単な仕訳になります。

なお、この特例は令和4年3月31日までの限定的なものでしたが、2年ごとに期限が延長されています。したがって、今回は令和4年3月31日〜令和6年3月31日までこの特例が利用できることとなります。


参照:No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

参照:令和4年度税制改正(租税特別措置)要望事項

例④ 10万円以上かつ一括償却資産の損金算入の特例を適用する場合

「一括償却資産の損金算入」とは、取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産について、3年間に渡って損金として算入できる制度です。

今回は18万円でインストール型の会計ソフトを導入したと仮定して考えてみましょう。

<購入時>

借方 貸方
一括償却資産 180,000 普通預金 180,000

購入時には、上記のように一括償却資産として15万円を計上します。

<減価償却時>

借方 貸方
減価償却費 60,120 ソフトウェア 60,120

年度末には、減価償却として上記の仕訳を行います。今回は通常時の5年ではなく3年で減価償却を行うため、以下の計算に基づいて60,120円を計上します。

180,000円(取得価額)× 0.334(3年の償却率)= 60,120円

参照:一括償却資産

5.勘定科目についての考え方

最後に、勘定科目を使用する際の考え方について解説します。勘定科目をスムーズに選択できるよう、理解を深めていきましょう。

5-1.正しいグループで仕訳を行えばOK

グループ 意味
資産 所有する財産や、将来的に財産・収益をもたらすと考えられるもの

・現金
・普通預金
・売掛金など

負債 支払義務や、将来的に費用・損失となると考えられるもの

・借入金
・買掛金など

純資産 会社が保有する資産で返済する必要がないもの

・資本金
・利益剰余金など

収益 会社が得た収入

・売上高
・受取利息
・雑収入など

費用 事業を行うための支出

・仕入高
・給与
・通信費
・消耗品費
・事務用品費など



勘定科目を選択する際、これといった明確なルールがないことは前述した通りです。

しかし簿記のルールとしては、勘定科目は上記の表のような5つのグループに分けられ、それぞれ貸借対照表と損益計算書に記載されます。少なくとも、上記のグループを逸脱して仕訳を行わないように気をつけましょう。

例えば費用グループのうち、いつも消耗品費として計上していたものを事務用品費として計上してしまっても、大きな問題となる可能性は低いと言えます。

5-2.もし勘定科目を間違えてしまったら?

仕訳の際に勘定科目を間違えてしまっても、支払うべき税金の金額が変わらなければ、特に追求されない可能性もあります。「細かな部分まで厳格な処理を求めるべきではない」という考え方から、税務調査でも見過ごしてもらえるかもしれません。

しかし、支払うべき税金の金額が変動してしまうようなミスであれば、税務署から追求される可能性もあります。

勘定科目のミスで税額が変わってしまうケースとして「収益・費用グループの勘定科目にするべきものを、資産・負債・純資産グループの勘定科目で登録している」などの例が挙げられます。

このようなミスをしていれば、税務署に無用な疑いをかけられてしまうかもしれません。 税務調査などがスムーズに行えるよう、上記のポイントには注意しましょう。

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6.まとめ

会計ソフトは経費にできますが、購入の方法によっては仕訳が複雑になるため、注意して処理を行いましょう。

また、過去に会計ソフトに関する仕訳を行っている場合には、一貫性のある対応が行えるよう、その時の仕訳も参考に処理を行います。法律などで勘定科目のルールが決まっているわけではないため、会社や税務署にとってわかりやすい処理となるよう、臨機応変に対応することも大切です。

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