2021.03.05 (Fri)

こっそり聞きたいネットワークのキホン(第2回)

ネットワークスペシャリストの特徴や学習方法について解説

 ネットワークを利用したシステムやサービスが主流となった現代で、それに関わる業務を行うためにはネットワークについても深く学ぶ必要があります。ネットワークスペシャリストはネットワークに関わる資格の一つで、ネットワークの知識を広範囲に深く習得できることや、資格の難易度からも企業に高いスキルを証明することができます。今回はこのネットワークスペシャリストに関して、資格の特徴と効率的な学習方法について解説いたします。

ネットワークスペシャリストの概要と特徴

 ネットワークスペシャリストはネットワークに関する資格の一つであり、ネットワークの知識を幅広く、深く学ぶことができるなどのメリットがあります。以下ではネットワークスペシャリストの概要と資格を取得することによるメリットを解説いたします。

ネットワークスペシャリストとは

 「ネットワークスペシャリスト」とはICTに関する資格試験を実施する情報処理推進機構(IPA)が年に1回実施している資格試験で、名前の通りネットワークに特化した資格試験となります。

 他のネットワークに関する資格と比べて難易度が高く、出題形式は午前Ⅰ,Ⅱ、午後Ⅰ,Ⅱの4章構成となっており、午前問題は選択肢形式、午後問題は記述形式であることが特徴です。

 特に午後問題は難易度が高く、基礎的な知識に加え、応用的かつ実務的な知識も必要となるため、重点的な対策が必要です。

どのような人が受験すべきか

 ネットワークスペシャリストは、ネットワークに関する技術やサービス動向に幅広く精通するようなネットワークエンジニアやインフラエンジニアを目指す方に向けた国家資格となります。

 エンジニアとしてある程度経験を積んだ方で、ネットワークに特化して市場価値を高めたいといった方におすすめです。

 注意点として、午後問題はある程度の業務経験もないと突破することが厳しいほど難易度が高いため、ネットワークの知識や業務経験が浅い方の場合は「応用情報技術者」や後述の「CCNA」を先に受験することをおすすめします。

取得するメリット

 ネットワークスペシャリストを取得するメリットとしては、「スキルアップ」、「キャリアアップに役立つ」、「年収アップにつながる」ということが挙げられます。

 「スキルアップ」に関しては、本資格がネットワークに関して基礎から応用まで幅広く学習できることから、実務では身につけることができなかったスキルが身についたり、いま身についている技術を再理解したり、深めたりすることが可能です。

 「キャリアアップ」に関しては、本資格がスキルの証明となるため、転職する際に高度な技術を保有していると企業にアピールでき、よりよい条件で転職できる可能性が高まります。

 「年収アップ」に関しては、企業によっては資格を保有することで資格手当を支給していることから、収入を増やせることがあります。

ネットワークスペシャリストの効率的な学習方法

 ネットワークスペシャリストは学習範囲が広く、難易度も他の資格と比べて高いことから、学習方法を把握して効率的に学習を進める必要があります。特に働きながら学習する場合、通勤時間などの隙間時間を活用することをおすすめします。

 以下ではおすすめの学習方法と学習する際に活用できる学習サイトや書籍を紹介いたします。

午前問題対策

 午前問題は4択問題であり、過去問から似たような問題が多く出題されるため、過去問を繰り返し実施することがポイントとなります。過去問をランダムに出題してくれる学習サイトもあるため、通勤時間などの隙間時間を活用して学習することをおすすめします。

午後問題対策

 午後問題は記述形式であるため、付け焼き刃な知識ではなく、しっかりと内容を理解していることが必要です。学習方法としては過去問を複数年分解いて、理解できなかった内容を技術書や学習サイトで理解し、何度も同じ過去問を解き直すことをおすすめします。

おすすめの学習サイト

 学習サイトはスマートフォンやパソコンがあればいつでもどこでも活用できるので、通勤時間などの隙間時間に活用することをおすすめします。以下ではおすすめの学習サイトを2つ紹介いたします。

ネットワークスペシャリスト ドットコム 

 「ネットワークスペシャリスト ドットコム」は受験情報が記載されているだけでなく、「過去問道場」というページで午前問題の過去問を解くことができます。

 過去問道場は過去複数回の問題をランダムに出題したり、選択肢の順番をランダムに出題するようにカスタマイズできるため、知識がきちんと定着したかを把握できます。

3分間ネットワーキング(3Minutes NetWorking) 

 「3分間ネットワーキング(3Minutes NetWorking)」はネットワークの技術を会話形式で解説してくれるサイトで、テーマごとに3分間で読める内容であるため、知らない用語や略語を調べることに活用できます。

 理解することが難しい技術に直面した際、技術書の深い知識を熟読しても理解するのには時間がかかります。そのため、本サイトで概要を理解してから技術書の説明を理解するといった流れの学習が結果として効率よく学習できます。

おすすめの書籍

 書籍を利用した学習は、書籍に重要な箇所をマークアップしたり、直接書き込みをしつつ学習を進めることができます。移動中には学習サイト、自宅では書籍で学習することをおすすめします。

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 

 本書籍はネットワークスペシャリストの試験対策として定番の書籍であり、基礎から応用までの技術が網羅的に解説されています。

 午後の過去問も豊富に掲載されており、解説が詳細に記載されているため、午後問題の対策にも活用できます。他にも、学習サイトで調べて学んだ知識をさらに深めるための技術書として活用することができるため、この1冊を持っていれば問題ないといえます。

勉強会やセミナーの活用もおすすめ

 学習サイトや書籍を活用して1人で学習するのは根気が必要であり、得た知識が業務にどのように活用されているかをイメージしづらい部分もあります。

 勉強会やセミナーは参加することで習得した知識を実用レベルに落とし込むことができることから、午後問題のような記述問題に活かすことができます。

 セミナー形式で講義を受けるものや、自身がインプットした情報をアウトプットできる勉強会などさまざまな形式のものが開催されています。

その他のネットワークに関わる資格について

 ネットワークスペシャリストはネットワークに関わる資格の中でも難易度が高いため、ネットワークの学習が浅い方の場合、途中で挫折してしまうこともあります。

 以下ではネットワークスペシャリストに比べて難易度は少し下がりますが、資格は他にも「基本情報技術者」や「CompTIA」などが存在します。

CCNA 

 「CCNA」は大手ネットワーク機器製造販売会社「シスコシステムズ」の製品に関する認定資格の一つです。

 そのため、シスコ特有の技術を学習する必要もありますが、学習範囲が広くないことや、出題される問題がほとんど網羅されているサイトも存在することから、ネットワークスペシャリストと比較すると取得しやすい資格といえます。

資格取得に向けて効率よく学習しましょう

 ネットワークスペシャリストは出題される問題が幅広く、基礎から応用まで網羅しているため、資格を取得することで効率よく「スキルアップ」でき、「キャリアアップ」や「年収アップ」に繋げることができます

 資格取得のための学習は範囲も広いため、むやみに学習するのではなく、資格情報や学習方法を理解して効率よく学習することをおすすめします。

連載記事一覧

メルマガ登録


NTT EAST DX SOLUTION


ミライeまち.com


「ビジネスの最適解」をお届けします 無料ダウンロード資料


イベント・セミナー情報

ページトップへ

ページ上部へ戻る