• 2023.11.09 (木)
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さまざまな卓上機械の電力を調査!24時間・365日使い続けるとどうなる?

近年では電気料金が高騰しているため、一般家庭だけでなく工場などでも節電が求められている昨今、電気代を節約するためには、まず電気代がどのようにして計算されているのかを理解する事が必要だと思います。

一般的に電気代は使用する機械の消費電力と使用時間によって決まり、消費電力が大きいものを長く使うほど、電気代は高くなります。

工場の場合は大きな機械以外にも、卓上の工作機械を使用するケースも多いので、これら卓上の工作機械の消費電力を押さえることで、具体的な節電対策を講じることができるでしょう。
そこで今回は、さまざまな卓上機械の電力を調査し紹介します。
あわせて電気代の計算方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。


<目次>
1:卓上機械を24時間・365日使い続けるとどうなる?
2:さまざまな卓上機械の電力
3:電気代の一般的な計算方法
4:それぞれの電気料金の求め方
5:工場の電気代を削減する方法
6:まとめ

1:卓上機械を24時間・365日使い続けるとどうなる?

電気代の計算は後ほど詳しく説明しますが、電気代は使用時の電力量と時間、電気代の単価で計算されます。
卓上機械の最大出力は大きいものでも500W(0.5kW)ほどなので、この機械を仮にずっと使い続けてみたらどうなるか、計算してみましょう。

※本記事では、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会により定められている1kWh単価31円で計算しています。


24時間使い続けた場合
卓上機械を24時間使い続ける、、、というのは何とも現実的ではないものの、試しに計算してみると、電気代はだいたい372円ほどになります。
昔のタバコくらいの値段になりますね。

365日使い続けた場合
同様に、卓上機械を24時間・365日、GWもお盆も年末年始も、無休で動かし続ける環境は想像したくないですが、、、
単純に先程の金額を365倍するので、電気代は13万5780円になります。


今回は1つの卓上機械を使い続けるという非現実的な計算ですが、3台動かすことになれば1日8時間で同じ金額になります。
他にも、500W以上の機械があればもっと電気代は高くなるでしょう。
非現実的な条件下の計算ですが、使う卓上機械の台数やその他の条件により、電気代は現実的な金額になるので無駄をなくし節電・省エネを意識することは大切、と言えるでしょう。

2:さまざまな卓上機械の電力


ここからはさまざまな卓上機械の電力について紹介するので参考にしてみてください。
※今回は現場をささえるネットストア「モノタロウ」で、取扱っている卓上機械を基準にしています。

万能工作機械
一般的に万能工作機械は旋盤やフライス盤などさまざまな機械が一台に集約されたものです。
モノタロウで扱っている「精密万能工作機械」は旋盤・フライス盤・ボール盤の一台三役であり、消費電力は0.4kW(400W)です。

こちらを24時間365日使い続けた場合の電気代は約10万8千円になります。

卓上旋盤
金属加工のさまざまなシーンで使われる旋盤は使い方によって消費電力は異なります。
モノタロウで扱っている「精密卓上旋盤」は大型汎用旋盤をそのまま小さくしたモデルで、消費電力は0.25kW(250W)です。

こちらを24時間365日使い続けた場合の電気代は約6万7千円になります。

電気ドリル
DIYでも使用されることが多い工具である電気ドリルは、使用方法によってはパワーが必要になるため消費電力は大きくなる傾向にあります。
モノタロウで扱っている「電気ドリル」の消費電力は0.45kW(450W)です。

こちらを24時間365日使い続けた場合の電気代は約12万円になります。

3:電気代の一般的な計算方法


法人の場合、電気代は電力使用量によって変わり、小・中規模の工場であれば高圧電力で契約していることが多いでしょう。
高圧電力で契約している工場の電気代の計算式は次の通りです。

電気代=基本料金+電力料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金


基本料金とは?

基本料金とは各電力会社が設定した固定料金のことであり、電気の使用量に関係なくかかるため、仮に全く電気を使用していない場合でも発生します。
基本料金は1kWごとに決まった単価である「基本料金単価」と、毎月使用できる電気量の上限である「契約電力」、供給された電力に対し実際に使用した電力の割合である「力率」によって求められます。
※「基本料金」について詳しく知りた方はコチラ→「電気料金の仕組みを徹底分析!」


電力料金とは?

電力料金は実際に使用した電力の量に応じて発生する電気代です。
1kWの1時間あたりの料金単価である「電力量料金単価」と使用電力量、発電時に必要となる燃料費である「燃料費調整額」によって計算できます。
※「燃料費調整額」について詳しく知りた方はコチラ→【知っていますか?電気料金のあれこれ】燃料費調整額について」


再生可能エネルギー発電促進賦課金(はつでんそくしんふかきん)とは?

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギーによる発電を普及・促進するために電気使用者が負担する電気料金です。
この再生可能エネルギー発電促進賦課金には単価が決まっており使用電力に応じて金額が決まります。
※「再生可能エネルギー発電促進賦課金」について詳しく知りた方はコチラ→2023年最新【製造業・工場の関係者必見!】再エネ賦課金について分かりやすく解説」


契約している電力会社やプランによっては同じ電力消費量であっても、電気代に違いが出るケースがあります。
他にも、電力量料金の単価は季節やピーク時間などによっても変動することもあるため注意してください。

4:それぞれの電気料金の求め方


電気代を求めるためには基本料金・電力量料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金のそれぞれを求める必要があり、ここからは、それぞれの料金の計算式を紹介します。


基本料金の求め方

基本料金の計算式は次の通りです。

基本料金=基本料金単価(円/kW)×契約電力(kW)×(185 – 力率)/100

供給された電力の内、使用した電力の割合を示す力率の目安は85%です。
上記の計算式から力率が85%のときに1倍となり、85%を上回ると基本料金は割引になり、下回ると割増になります。
基本料金単価は各電力会社によって決まっておりWebサイトなどで公開されているケースが多いです。
毎月使用できる電力量の上限である契約電力は、過去1年間の最大需要電力をもとに決められます。
そのため、電力使用量が多くなるとこの契約電力が大きくなり電気代が高くなる要因になります。


電力量料金の求め方

電力量料金の計算式は次の通りです。

電力量料金=電力量料金単価(円/kW)×使用電力量(kWh)+燃費量調整額

電力量料金の単価は1時間あたりの料金単価であり、主に夏季とそれ以外の季節で金額が異なります。
先程の通り、単価は電力会社やプランによって異なるため、電気代の現状を把握したい場合は電気料金明細書で単価を確認しましょう。
使用電力量は電力を1時間使用したときの電力量のことで、こちらも夏季とそれ以外の季節で分けられています。

燃料費調整額は燃料費調整制度に基づいて決められている発電する際の燃料費のことです。
この燃料費調整額は燃料費調整単価×使用電力量で求められ、この費用の詳細も電力会社の公式サイトや明細書などで確認できます。
一般的に電気を多く使用すればするほど電力量料金が高額になるため、電気代の合計が比例して大きくなるのです。


再生可能エネルギー発電促進賦課金の求め方

再生可能エネルギー発電促進賦課金は次の計算式で求められます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金=再生可能エネルギー発電促進賦課金(円/kWh)×使用電力量(kWh)

この再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は経済産業省によって決められており、2023年5月分から2024年4月分までは「1.40円/kWh」です。

5:工場の電気代を削減する方法


工場の電気代の計算方法を把握することで、どのように電気代が発生するのかを理解でき節電に向けた意識を高めやすくなります。
工場の電気代を削減する主な方法は次の通りです。


使用する工作機械の消費電力と使用時間を把握する

電気代は消費電力と使用時間によって決まるため、消費電力が大きな機械を長く使用することで高額になります。
もちろん業務に必要な機械であるため、使用を制限すると生産体制に影響が出ますが、無駄な電力使用があれば意識的に削減する必要があります。
大型の機械の場合、具体的な消費電力が分かりにくいですが、コンパクトな卓上の工作機械であれば本体に消費電力が記載されていることが多いです。
これらの工作機械は大型のものよりも消費電力は小さいものの、塵も積もれば大きな電力消費になるため節電の意識を持つことが重要です。


照明や空調を見直す

一般家庭と異なり工場などでは常時照明や空調が稼働しているケースが多くあり、大きな電気代の無駄が生まれています。
例えば、誰も使っていないフロアの照明や空調が稼働していれば、その時間の分だけ無駄に電気代が発生してしまいます。
このような場合、照明を消費電力の小さいLEDに変更してみたり、空調だけでなく大型のサーキュレーターを導入してみたりするだけでも違いが出ます。
他にも、空調設備は汚れているとパフォーマンスが低下するため、定期的に清掃することも重要です。
他にも、あまり使用する機械が多くないフロアであれば、人感センサーにより点灯する照明を利用することで無駄を省けます。


電力使用状況を把握する

社内の電力使用状況を把握することも有効です。
電力メーターを確認することで、何にどれくらいの電力を使用しているかが分かるため、小まめにチェックすることで電力の使用状況を把握できるでしょう。
ただし、工場の敷地が広い場合や機械・設備が多いと確認する手間がかかるため、センサーなどを活用しデマンド監視体制を構築すると、効率的に電力使用状況を把握できます。
その結果、無駄な電力の使用を発見し対策を実施できるでしょう。

電力会社を見直す
ここまでの説明の通り、電力会社によって電気代は大きく変わってきます。
そのため、自社の稼働や規模に適した電力会社に見直すことで、大幅に電気代を節約できるでしょう。
実際に、各社ともさまざまなプランを用意しているため、電力会社を変えずともプランを変えるだけで電気代を削減できる場合もあります。
このように電力会社を見直す場合は、自社の稼働状況を把握し適切なプランを選ぶようにしましょう。

6:まとめ

この記事では、さまざまな卓上機械の電力を調査し紹介しました。
卓上機械であれば消費電力は1000Wに達しないものが多く、長時間使用しなければそこまで大きな電気代の負担にはなりませんが、使用する機器の数が多いと電気代は高額になるため注意してください。
電気代を節約したい場合は、各機械の消費電力を把握し無駄に使わないように意識しましょう。
また、自社の電力使用状況を把握し無駄を見つけることでも、節電に繋がります。

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