【初心者向け】kintoneの基本の使い方を解説!専門用語や活用のコツも紹介
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2024.8.20 (火)Posted by 北森 雅雄
プログラミングのスキルや知識のない人でも、手軽に業務改善アプリを作れるのが「kintone」です。顧客管理や売上管理、進捗管理などを行える、さまざまなアプリ開発が可能なため、kintoneの導入を検討している企業の担当者の方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では、kintoneの基本的な使い方を紹介します。他にもkintoneでできることや専門用語なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次:
1.kintoneとは?概要を解説
「kintone(キントーン)」は、クラウド型の業務アプリ開発サービスです。プログラミング不要で開発ができるため、専門知識やスキルがなくても自社に適したアプリを作成でき、DX推進が可能なサービスとして注目されています。
例えば、kintoneで作成できる業務改善アプリには以下のようなものがあります。
- ・顧客管理アプリ
- ・案件管理アプリ
- ・進捗管理アプリ
- ・お問い合わせ管理アプリ
- ・日報アプリ
kintoneの活用によって、社内での情報共有や業務プロセスの自動化が可能になります。また、コメント機能を利用すれば、社内SNSとしても活用可能です。外部システムとの連携も可能なため、あらゆる業務の自動化・効率化ができ、その使いやすさと機能の充実さから、累計30,000社以上の導入実績があります。
2.kintoneでできること3選
kintoneにはさまざまな機能が搭載されているため、具体的にどのようなことができるのかと、疑問に思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、kintoneを使ってできることを紹介します。
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業務改善につながるアプリの構築
kintoneの基本的な機能が、自社の業務内容やフローに合ったアプリの作成です。アプリは、パーツをドラッグ&ドロップして作成できるので、プログラミングの知識が必要なく手軽に開発できます。開発の時間やコストを大幅に低減できるのが魅力です。
また、kintoneアプリストアでは、さまざまな業種・業務で活用できる100種類以上のサンプルアプリが提供されています。目的に合ったサンプルアプリを選んで追加することで、より簡単にアプリを作成できます。サンプルアプリはレイアウトの変更やパーツの追加などを行い、より自社に合う形にカスタマイズも可能です。
さらに、kintoneの拡張機能は200種類以上存在し、外部サービスとの連携やプラグインを活用することで、さらなる業務効率化や自動化につながります。
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データの一元管理
kintoneのアプリにはデータベース機能が備えられ、データの蓄積や検索が手軽に可能です。また、データに対してコメントを投稿する機能も用意されています。データはクラウドに保管され、リアルタイムで共有が可能です。データはグラフやチャートへも変換でき、数値を視覚的に理解したり、分析したりする際に役立ちます。
また、Excelのデータからアプリの作成も可能です。Excelでの管理はデータが増えれば増えるほど煩雑になりやすく、部門やチームごとに扱うファイルが異なり、社内全体では共有できていないケースは多くあります。代わりにkintoneを活用することで、社内データを集約し、一元管理やリアルタイム共有が可能になります。
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社内コミュニケーションの活性化
kintoneは社内のチャットツールとしても活用でき、社内コミュニケーションの活性化にも貢献します。例えば、作成した業務アプリ内で共有した資料や情報に対してコメントを投稿することで、チャットのようにコミュニケーションが取れます。
また、SNSや掲示板のように自由に書き込んで交流ができる投稿スペースの作成も可能です。ゲストスペースの作成によって社外の人も招待でき、社内外での情報共有やコミュニケーションがスムーズになります。
NTT東日本は、多くの企業で活用されているkintoneの導入・運用サポートを実施しています。kintoneの導入をお考えの方は、ぜひNTT東日本のサービスをご検討ください。
3.kintoneの専門用語を解説
kintoneは専門用語が多く、最初は戸惑ってしまうケースもあるでしょう。例えば、kintoneには以下のような専門用語が存在します。
ポータル |
kintoneのトップページ。お知らせ欄や通知欄、参加中のスペースやアプリが表示される |
アプリ |
kintoneで作成できる業務システム |
スペース |
kintone上で権限のあるメンバーのみがアクセスできる場。参加者同士での交流も可能 |
ピープル |
ユーザーのプロフィールの確認や、文章の投稿・閲覧、他ユーザーへのコメントができる機能 |
スレッド |
スペース内でテーマごとに作成でき、コミュニケーションや情報共有ができる掲示板のような機能 |
レコード |
kintoneアプリに登録された1セットのデータ。各フィールドが集約されたもの |
フィールド |
レコードを構成する各データ |
フィールドコード |
フィールドを識別するための文字列。計算式やAPIでフィールドを指定するときに使用する |
4.kintoneの基本的な使い方【アプリ・スペース・スレッド】
kintoneを上手に活用するには、まずは基本的な使い方を押さえておく必要があります。ここでは、アプリ・スペース・スレッドの基本的な使い方を紹介します。
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アプリを作る
kintoneのアプリは、データの蓄積や、一覧やグラフなどでのデータ取得・検索ができるシステムです。Excelの1ファイルを1アプリとして考えるとイメージしやすいでしょう。kintoneでのアプリの作り方は、大きくは以下の3つに分けられます。
- ・自分でフィールドを決めて配置してアプリを作成する方法
- ・テンプレートを使用してアプリを作成する方法
- ・ExcelやCSVファイルを読み込んでアプリを作成する方法
自分でフィールドを決めて配置してアプリを作成する方法
kintoneのアプリ作成画面上で、自らパーツを組み合わせて作成する方法です。まず、kintoneのトップページの「アプリ」欄右側にあるプラスボタン[+]をクリックして[はじめから作成]を選択します。
作成画面には「文字列(1行)」「ラジオボタン」「チェックボックス」「ドロップボックス」などさまざまな項目(フィールド)が用意されています。アプリに必要な項目を選び、画面上にドラッグ&ドロップして、好きな場所に配置しましょう。
フィールドの組み合わせや配置によって、さまざまな種類のアプリを作成できます。自社の業務プロセスや内容に合ったオリジナルのアプリを自由に作成したい場合に、おすすめの方法です。
テンプレートを使用してアプリを作成する方法
kintone上にあらかじめ用意されているテンプレートから作成する方法です。最初にkintoneのトップページの「アプリ」欄右上のプラスボタン[+]をクリックして、[はじめから作成]を選択します。
次に、左パネルの「業務で探す」「業種で探す」の中から用途に合ったアプリを選ぶか、もしくは「おすすめのアプリ」から作成したいアプリを選び、アプリ名をクリックしましょう。[このアプリを追加する]ボタンが表示されるため、クリックすれば追加完了です。
追加したアプリは、テンプレートのまま使うことも、配置やフィールドをカスタマイズすることもできます。「業務に適したオリジナルのアプリを作りたいものの、自分で一から作成するのはハードルが高い」「kintoneの知見はないが、迅速にアプリを作成したい」という人におすすめの方法です。
ExcelやCSVファイルを読み込んでアプリを作成する方法
すでに業務で使っているExcelファイルやCSVファイルのデータを読み込み、アプリを作成する方法です。kintoneトップページにある「アプリ」欄右上のプラスボタン[+]をクリックし、「Excelを読み込んで作成」を選択してください。次に、読み込みたいファイルをアップロードします。
最後に、読み込んだファイルのデータ範囲や項目名を確認し、項目名に対して自動選択されたフィールド名が適しているかを確認し、[作成]をクリックすれば完成です。既存のExcelやCSVのデータをアプリに移行したい場合に、おすすめの方法です。
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スペースを作る
スペースは、一緒に仕事をするチームのメンバーが、コミュニケーションや情報共有を行う場として使われます。部署ごとやプロジェクトチームメンバー間など、目的に応じて作られるケースが多いです。
スペースを作成したい場合は、kintoneのトップページの「スペース」欄右上にあるプラスボタン[+]をクリックします。テンプレートを使う場合は、使用するテンプレートをクリックすると作成完了です。
一から作成したい場合は「はじめから作る」をクリックし、スペース名の入力や、カバー画像の選択を行います。すでに参加メンバーが決まっている場合は「参加メンバーだけにこのスペースを公開する」にチェックを入れ、「基本設定」タブの横にある「参加メンバー」タブから対象者を指定しましょう。
作成したスペースを開き「投稿する」の部分をクリックすると、文字の入力が可能になります。入力後「書き込む」を押すと、スペースに参加しているユーザーに向けて発信が可能です。スペースへの参加者は、他のユーザーの発信に対してコメント投稿や「いいね!」の送信ができます。スペースの参加者にメンションをつけての発信も可能です。
閲覧・編集権限は、各アプリに対して個別に設定できますが、スペース内にアプリを作ることで、スペース内のすべてのアプリを一括で設定できるようになります。そのため、特定の部署でしか使わないアプリがあれば、部署のスペースを作成して、その中にアプリを作ると管理しやすいでしょう。
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スレッドを作る
同じチームや部署の中でも、明確に話題が分かれるときは「スレッド」を活用すると良いでしょう。場所を分けることで、話が混線したり、話題が流れるのを防げます。
スレッドを使うには、スペースの設定画面で「スペースのポータルと複数のスレッドを使用する」をチェックしておく必要があります。チェックが入るとスペースを開いた際にスレッド欄が表示され、右上のプラスボタン[+]からスレッドの作成が可能です。スレッドを作成したら、スペースでの発信と同じように「投稿する」部分に文章を入力し、投稿します。
5.kintoneをうまく活用するコツ2選
kintoneは機能が豊富で拡張も可能なので、うまく活用すればあらゆる業務の効率化・自動化が期待できます。ここでは、kintoneをうまく活用するコツを紹介します。
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専用プラグインの活用
kintoneをさらにカスタマイズして業務を効率化したいなら、プラグインの活用をおすすめします。プラグインは、kintoneに新たな機能を追加できる拡張機能です。通常のkintoneでは対応できないことが、プラグインによって実現できるケースが多くあります。
例えば、以下のようなプラグインがあります。
- ・一覧画面編集プラグイン:Excelのように一覧での編集が可能になる
- ・項目選択フィールド連動各種設定プラグイン:ドロップダウンやラジオボタンなどの選択項目の内容に応じて、他の項目の自動入力を行う
- ・アプリ間レコード更新プラグイン:条件に応じて別のアプリのレコードも自動更新する
プラグインも、kintoneと同じく専門的なプログラミングの知識は不要で、直感的に設定ができるように作られています。中には設定すら不要で、追加するだけですぐに使えるプラグインも存在します。kintoneを業務の中心にするなら、プラグインの活用は必須です。
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外部サービスとの連携
kintoneで作成したアプリは、APIによって外部サービスと連携できます。電子契約サービスや会計システム、カレンダーなどのクラウドサービスとの連携によって、さらなる業務効率向上が可能です。
基幹システムとも連携可能なため、各部署のアプリに登録されたデータを基幹システムが自動で取り込むような設定もできます。社内で使用しているクラウドサービスがあるなら、kintoneと連携してさらなる効率化や自動化ができないかを確認してみると良いでしょう。
6.NTT東日本がkintoneの簡単・スムーズな導入をサポート
kintoneには業務改善につながるさまざまな機能が備わっているものの、触ったことのない初心者だと操作を難しく感じたり、慣れるまで時間がかかったりしてしまうケースがあります。
NTT東日本の「kintone for おまかせ はたラクサポート」は、初心者でも簡単、かつスムーズにkintoneを導入できるよう、NTT東日本独自のサポートを提供するサービスです。お客さまがアプリを一から作成しなくても、すぐに業務DXを進められる標準パッケージを準備しています。
また、Excel移行や操作・活用レクチャーなどのオプションも提供しています。kintoneの導入を考えている方は、ぜひ本サービスをご検討ください。
7.まとめ
kintoneはクラウド型の業務アプリ開発プラットフォームで、プログラミング不要で自社に適した業務改善のアプリを作成できるのが特徴です。例えば、案件管理や進捗管理、顧客管理、日報などのアプリを気軽に作成できます。
kintoneで、業務改善につながるアプリの構築はもちろん、データの一元管理や社内コミュニケーションの活性化が期待できるなど、導入にはさまざまなメリットがあります。kintoneでさらなる効率化・自動化をめざすなら、専用プラグインの追加や、外部システムとの連携などを行うのがおすすめです。
NTT東日本は、kintoneの導入・運用サポートを実施しています。スムーズな導入サポートや、すぐに業務DXを進められる標準パッケージなどを用意しているので、kintoneでの業務改善を行いたいならNTT東日本にお任せください。
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この記事を書いた人
NTT東日本 ビジネス開発本部 北森雅雄
NTT東日本に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングからキャリアを開始。
2018年から現職にて、プロダクト(SaaS)開発、デジタルマーケティング全般のディレクションに従事。
2022年に業務のデジタル化を分かりやすく発信するオウンドメディア(ワークデジタルラボ)のプロジェクトを立ち上げ。
NTT東日本にかかわる、地域のみなさまに向けてデジタル化に役立つ情報発信を展開。