情報共有のメリットと期待できる効果とは?改善ポイントや手段を解説
-
2023.3.16 (木)Posted by コワークストレージ窓口
「業務が属人化しており、担当者が休むと業務に支障が出る」
「働き方が多様化し、情報共有がうまく機能せず作業が非効率化している」
このような状況でお悩みの企業は、情報共有を強化しましょう。情報共有を常態化することで、業務を円滑に進めることができ、人材の定着や業績を高める効果が期待できるからです。
このように、仕事に対するモチベーションの低下を防ぎ、生産性を高めるという意味でも情報共有は役立つため、うまく機能していないという企業も、自社に合った情報共有を取り入れるのがおすすめです。
しかし、HR総研が行った「『社内コミュニケーション』に関するアンケート調査 結果報告」(参考URLはこちら )によると、4分の1の企業が「社内で情報共有ができていない」と回答しています。情報共有に課題を抱えている企業が多いことが伺えますが、実施したい施策は「特にない」という回答が4割を占めており、課題を感じているものの、どのような行動を取るべきかわからないという企業が少なくありません。
そこで本記事では、ビジネスにおける情報共有の重要性やメリット・デメリットに触れながら、情報共有がおすすめな企業について紹介します。
「情報共有のやり方」を決める方法や情報共有をうまく取り入れるために実践したいポイントについても紹介しているので、「情報共有が初めて」「自社に合った情報共有を取り入れたい」と考える企業担当者は是非参考にしてください。
この記事のポイント
|
|
最後までお読みいただければ、ビジネスにおける情報共有の真意を理解でき、明確な目的や意味を持って自社に合った情報共有を実施できるようになると思います。まずは、情報共有とはどういうものなのかということから見ていきましょう。
1.情報共有とは
ビジネスにおける情報共有とは、従業員一人ひとりが持つ業務で得た情報を、会社全体や組織・チーム内で蓄積、共有、利用できる状態のことです。例えば、以下のようなものが挙げられます。
ビジネスにおける情報共有の例
|
●議事録
●アジェンダ
●問題(トラブル)やミスの報告 など
|
「情報共有」とは、文字通り情報を共有することを表します。そのため、“複数人で情報を共有すること”、“必要な情報を提供しあうこと”といった「情報を伝達する行為」という認識が一般的でしょう。
しかし、ビジネスにおいては、単に情報を伝えただけでは、充分に情報共有ができているとは言えません。
国立病院機構賀茂精神医療センターの中島正勝氏が、2006年に発表した総合医学会報告「これならできる情報共有」(参考URLはこちら )によると、「情報共有は、『いつでも』『どこにいても』『みんなが』『同じバージョンの情報』を利用できる状態のこと」とされています。
情報共有は、意外と浅く捉えられがちですが、メンバー全員が必要なときに情報を入手して活用できるようにすることが、本来の「情報共有」なのです。
例えば、「営業資料や取引先の情報は、会社内のパソコンでしか確認できない」という状況では、「いつでも」「どこにいても」にあてはまらないため、本来の意味の情報共有ができているとは言えません。
また、見落としがちなのが「同じバージョンの情報」という条件です。提供する側がどれだけ発信をしていても受け取る側が最新の情報にアップデートしていなければ、情報共有としては不十分となります。
そのため、ビジネスにおいて、本来の情報共有の条件である『いつでも』『どこにいても』『みんなが』『同じバージョンの情報』の4つを満たすことが重要です。
2.情報共有は業務を円滑にするために大切
冒頭でもお話しした通り、情報共有には意義があります。また、次章で紹介しますが、情報共有を行うことで得られるメリットもあります。
ただ、中には「現時点で情報共有の必要性を感じていない」「面倒だ」という人もいるでしょう。
確かに、ビジネスにおける情報共有といっても、文章や数値などで共有できるナレッジから、経験などで得たテクニックやノウハウまで、多岐にわたるため、情報共有に対してネガティブな印象を持つ人も少なくありません。しかし、情報共有を行わないことで起こり得ることも知っておかなければなりません。
このように、情報共有ができていなければ、業務に支障が出るだけでなく、チーム連携や問題への対処なども好ましくない状況に陥ってしまうかもしれません。そうなると、業務も円滑に進まなくなってしまいます。
逆に、正しく情報共有さえできれば、例のような「伝達漏れによるトラブル」や「業務の属人化」は、防げる可能性があります。だからこそ、チームや組織としての業務を円滑にするためにも、情報共有が大切だと言えるのです。
3.情報共有が常態化することで得られるメリットは4つ
情報共有の重要性がわかったところで気になるのが、情報共有を行うことでどのようなメリットがあるのかということでしょう。具体的には、次の4つが挙げられます。
3-1.ナレッジ(知識)の底上げができる
情報共有のメリットとして、まず挙げられるのが、情報共有の常態化により、知識の底上げが期待できるという点です。
「自分は知っているけれど、話してみると同僚は知らなかった。」といったケースは往々にしてあります。
例えば、
● 営業・販売実績がある従業員のトーク技術 (アポイントの取り方、セールストーク、クロージングなど) ● 契約につながりやすい見栄えの良い提案資料の作り方 ● 作業ミスを減らすための工夫やマニュアル化 |
このように経験した人しかわからないような情報の蓄積、共有はとても貴重です。個人の活動では得られない情報の共有を行えば、チームや組織全体の知識の底上げにつながり、結果的に個々の営業成績や生産性の向上が見込めるようになります。
仮に共有された情報が知っている内容であっても、お互いの確認作業になり、ビジネスの武器を増やすことにつながるため、無駄になることはありません。
3-2.迅速な対応・意思決定ができる
情報共有を行うことは、迅速な対応や意思決定にも役立ちます。
特にトラブルについては、初動の対応が重要です。日ごろから情報共有をしていれば、管理者も業務状況を把握しやすく、万が一のトラブルの際も素早く状況に応じた対処を行って、被害や問題を最小限に抑えられるでしょう。
ビジネスにおいて、スピード感やタイミングは非常に重要です。情報共有を行っていなければ、状況を把握することから始めることになり、その分時間コストもかかってしまいます。
さまざまなコトやモノが変化する現代社会は、一歩出遅れるだけで、他社から同じような商品やサービスが出てしまい、遅れを取ってしまうことにもつながりかねません。
情報共有が常態化していれば、意思決定の判断もスムーズになります。決断までの時間短縮にもつながるため、他社よりも先んじた行動ができるという点は、情報共有のメリットと言えるでしょう。
3-3.業務の進捗状況を可視化することで効率化できる
情報共有により、個人の業務状況を可視化することもメリットのひとつです。
例えば、複数の部署が相互にやり取りしながらプロジェクトを進める場合、情報共有により全体スケジュールを見ながら自分のスケジュールを調整したり、必要な資料を閲覧してスムーズに行動できるよう準備をしたりすることができます。
無駄な待機時間がなくなり、情報を共有する会議時間の短縮効果も期待できます。スケジュールに余裕がなければ別のチームから応援を要請するといった、状況に応じた対処を行えるため、より効率的に業務を進められるようになるでしょう。
3-4.組織全体の信頼関係を築ける
情報共有が常態化されることで、コミュニケーション上のトラブルを減らせるという点もメリットです。
情報共有が不十分な状況では、他の従業員がどのような仕事をしているのかがわかりません。そのため、自分が業務に追われていると、「自分だけが仕事をしている」「あの人が嫌な仕事を自分に押し付けて楽をしているのではないか」といった疑心暗鬼に陥り、メンバー間の人間関係に亀裂や摩擦が生じてしまう可能性があります。
仕事をしている中で起こる人間関係のトラブルは、離職理由のひとつです。厚生労働省が発表した「-令和2年雇用動向調査結果の概況-」(参考URLはこちら )によると、「その他」を除くと男性は「職場の人間関係が好ましくなかった」が9.3%で3番手、女性は13.3%で最も多いという結果となっています。
居心地の良い、信頼できる人間関係を築くためにも、円滑な情報共有を行い、人間関係におけるトラブルの火種をなくすことが大切と言えるでしょう。
4.情報共有を行うことで生じるデメリット3つ
情報共有におけるメリットについてお話ししてくましたが、新しいことを始める際にはデメリットがつきものです。具体的には、次の3つのデメリットが挙げられます。
以下で詳しくお話しします。
4-1.共有時のルールが明確化されていないと有効活用できない
情報共有を行う際には必ずルールを設け、それを周知することが重要です。ルールが明確化されていなければ、共有すべき情報の取捨選択が行われず、情報過多となって逆に把握しづらくなるという状況になる可能性があります。
そうならないためにも、
● 共有すべき情報(内容) ● 情報を共有すべきタイミング ● 情報を共有する場所 |
最低でも上の3つは決めておくことをおすすめします。
例えば、クレームが発生した場合には、「クレーム内容(共有すべき情報)」を「すぐに(情報を共有すべきタイミング)」「Googleスプレッドシートに記入後チーム共有メールで報告(情報を共有する場所)」というように、「内容」「タイミング」「場所」を明確化しておくことで、スムーズに情報共有が行えるようになります。
他の従業員も、どのようなケースにクレームにつながりやすいのかということを事前に把握した上で業務を行えるため、トラブルの火種を未然に防ぐ効果も期待できるでしょう。
4-2.対面コミュニケーションが減少する
情報共有を取り入れることで業務の進捗確認が非対面でも可能になり、会議時間も短縮できるというメリットがある反面、対面でのコミュニケーションが減少するのは、情報共有におけるデメリットと言えます。
会えないことで意思疎通に時間がかかったり、チャットやメールを使ったテキストベースのコミュニケーションにより受け取り方に齟齬が生じたりするなど、対面コミュニケーションの減少が課題・問題となる可能性があるからです。
チャットなどのツールで手軽かつリアルタイムに情報共有することも大事ですが、「相手を知らない」「話したこともない」という状態では、従業員同士のコミュニケーションは活性化しづらいでしょう。
そのため、対面でのコミュニケーションが減ることにより、組織の一体感が低下したり、関係性が希薄になったりする可能性があれば、日常的な情報共有の場とは別に、他部署交流会やランチミーティングなどの機会を設け、対面での情報共有の場を提供するとよいかもしれません。
4-3.業務の見える化に抵抗がある従業員のモチベーションを下げてしまう
情報共有により、業務が見える化することを嫌う従業員のモチベーションを下げてしまう可能性があることもデメリットです。
情報共有を行うと、良くも悪くも自分の業務状況や手の内を明かすことになります。
▼業務の見える化に抵抗がある従業員に多く見られる心理や考え方
● 売上の進捗が良くない状況を他の人に知られたくない ● 自分の業績や地位を守るためにも、努力して得たノウハウや知識を教えたくない ● 電子データだけでは伝わりづらく、結局、対面でのフォローをすることになるから面倒 |
このように情報共有に対してネガティブな考え方をしてしまう人は、どの企業にも一定数いるものです。
しかし、一部であっても情報共有に抵抗があるメンバーの理解を得ないまま、無理やり情報共有を進めてしまうと、仕事に対するモチベーションの低下や離職願望につながってしまいます。優秀な人材が流出するきっかけとなる可能性があるため、対処には注意が必要です。
情報共有に対してマイナスな意見を持つ人に対しては、
- ●業務が見える化することでその人や会社にとってどのようなメリットがあるのかを明確に伝える
- ●短期間の進捗状況だけで判断せず、共有したノウハウの内容や貢献度で評価する仕組みを作る
このような仕組み作りで、従業員の協力を促すようにしましょう。
5.情報共有が人材の定着や業績を高めるひとつの要因となっている
メリット・デメリットを紹介してきましたが、情報共有は従業員がより働きやすくするためのひとつの手段であり、人材の定着や業績を高めるのに役立ちます。
株式会社パルケが行った「職場における情報共有の実態と意識調査」の結果をご覧ください。
参考:株式会社パルケ「調査レポート『職場における情報共有の実態と意識調査』」はこちら
ご覧の通り、現在の働き方にとても満足している人の71%が、職場全体でオープンな情報共有ができていると回答しています。一方、働き方に全く満足していない人は、72%がオープンな情報共有ができていないと感じており、「情報共有」は「働き方の満足度」と密接に関係していると言えます。
厚生労働省職業安定局の雇用開発部雇用開発企画課が平成26年5月に発表した「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書」(参考URLはこちら )でも、働き方の満足度が高い会社は、従業員の定着が進みやすい傾向にあり、仕事に対する意欲や業績も高い傾向にあることがわかっています。
情報共有することで働き方の満足度は高くなり、その結果として、昨今の企業において課題となっている人材の確保や定着、生産性の向上が期待できます。
6.【結論】情報共有はどの会社も行うべき
ここまでの話を踏まえ、結局のところ「自社は情報共有を行うべきなのだろうか」と疑問に思う人もいるでしょう。結論から言うと情報共有はどの会社も行うべきと言えます。
メリットの多い情報共有も、これから新しく始めるとなるとさまざまなデメリットに直面する可能性がありますが、ぜひ長い目で見てください。
企業が今後も持続的に成長していくためには、ナレッジマネジメント(※)が欠かせません。そのため、どの企業も、無駄な作業をなくし、人材の確保や定着、業績にも良い影響を与えてくれる情報共有は行うべきと言えるでしょう。
ただし、情報共有を行うデメリットもあるため、まずはしっかりとどのようなやり方で情報共有を行うかを決めることが大事です。次章で詳しく解説します。
※ナレッジマネジメント…個人が持つ知識を企業内で共有し、活用することで、新たなイノベーション(技術革新)の促進や知識を創造しながら、企業全体の向上を行うこと。
7.自社における「情報共有のやり方」を決める流れ
ここからは、実際に情報共有を進める上で基礎となる、「情報共有のやり方」を決める流れについて紹介します。
「情報共有のやり方」を決める大きな流れは、次の通りです。
現在の課題や問題、状況が見えていなければ自社に合った情報共有ができません。情報共有をスムーズに進めるためにも、まず現状の業務ルールやプロセス、仕事量や質などの把握から始めましょう。
なお、情報共有の手段は、大きく分けると「口頭」「紙・ファイル」「ツール」の3つがあります。
情報共有の手段
|
具体例
|
口頭
|
|
紙・ファイル
|
|
ツール
|
●クラウドストレージ
|
この3つを情報共有のしやすさで分類すると以下のようになります。
リモートワークやサテライトオフィスなど、企業の働き方は多様化しており、必ずしも対面や出社しなければ確認できないような情報共有は、これからの時代や従業員の求める環境にそぐわない可能性があります。
ただし、業務内容や共有内容によっては、口頭や紙・ファイルによる共有が必要なケースもあるため、情報共有において重視する内容や、優先順位を決め、自社の条件に合う手段を決めましょう。
1つに決める必要はありません。提案書やプレゼン資料は「ファイル」、トラブル発生時は「ツール(ビジネスチャット)」で共有というように、目的や状況に応じた情報共有方法を決め、ルールを周知して行うのもひとつのやり方です。
8.情報共有をうまく取り入れるために実践したい3つのポイント
自社に合った情報共有のやり方を決めたら、より効果的に取り入れる工夫が必要です。うまく取り入れなければ有効活用できず、情報共有に対して抵抗感を持つ従業員の反感を買ってしまう可能性があるからです。
ここでは、情報共有をより有効的に取り入れたいと考える人におすすめのポイントとして、次の3つを紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
8-1.従業員の理解や意識が低いときのポイント
▼ポイント 従業員の情報共有に対する理解や意識が低いときは、阻害する課題を見極め、体制を整えてカルチャーにしよう |
情報共有の重要性が理解されていない場合、「手間がかかる」「面倒だ」といった理由で対応してもらえないということも少なくありません。その状況で情報共有を行っていても、タスクの優先順位が下がってしまい、中身のないかたちだけのもの(形骸化)になって有効活用されない状況につながりかねません。
情報共有は、「提供する側」「受ける側」の双方に課題があります。
情報を提供する側
|
情報を受ける側
|
・苦労して手に入れた情報やノウハウを他人に教えたくない
・共有すべき情報の判断ができない
・失敗やトラブルの共有をしたくない
・忙しくて情報共有まで意識がいかない
・情報共有のツールが使いこなせない
|
・求めている情報を見つけられない
・ほしい情報がない
・自分のやり方を変えたくない
|
例えば、「苦労して手に入れた情報やノウハウを他人に教えたくない」という人がいる場合には、ノウハウや資料などの提供を行い、それを使ってほかの従業員が売り上げを伸ばせば、情報の提供者が評価されるという仕組みを作ることで、課題をクリアできる可能性があります。
情報提供によって新規顧客増や業績アップなどの結果につながり、それが正当に評価されることを周知すれば、「他の人にノウハウを教えたくない」という人も情報共有をしようという前向きな思考につながりやすくなります。
そのため、まずは従業員が抱える課題を見極め、誰もが納得できるような仕組みを整えた上で情報共有の必要性やメリット、効果、事例を周知し、カルチャーにすることから始めてみてください。
8-2.蓄積された情報の活用がうまくいかないときのポイント
▼ポイント 活用しやすい仕組みを採用し、情報の検索性を高めよう |
情報共有は、活用しやすいように整理することが重要です。共有内容がどれだけ有益な情報であっても、使われなければ意味がありません。
情報がうまく活用されない理由のひとつに、「どこに情報があるのか見つけられない」が挙げられます。特に業務にかかわるマニュアルやナレッジの共有では、欲しいときに欲しい情報にたどり着ける検索性が重要です。
例えば、
- ●管理フォルダの階層ルールを明確にする
- ●目次をつける
- ●索引を作成する
このように、カテゴリー別の分類や検索機能といった階層管理で非効率的な手間をなくせば、有効活用の機会を増やすことができるでしょう。
8-3.スムーズな情報共有を実現したいときのポイント
▼ポイント 情報共有の手順やルールを決め、段階的に進めよう |
繰り返しとなりますが、スムーズな情報共有を目指しているのであれば、仕組みの整備やルール設定が必要です。
特に情報を共有(提供)する側は、日々の業務に加え、別途情報共有を行うことになるため、後回しにされがちです。中には、「情報共有することで手を煩わせるかもしれない」と考え、意図的に情報共有をしないでいる可能性も考えられます。
そのような場合には、「このようなケースの情報共有には、ここを見る」「このようなケースはすぐにチームメンバーへ共有する」というように明確化し、「情報共有すべき内容か」「どこを見ればいいか」を瞬時に判断できるようにすることで解決できるでしょう。
情報共有の優先順位を上げるためには、手間がかからないようにすることも重要です。そのため、情報共有のテンプレート化やタイミングなども決めておくことをおすすめします。
ただし、あまり細かく決めすぎると情報共有に抵抗感を覚えたり、ルールに該当しない情報は共有しないといったリスクもあります。最低限のルールを決め、「イレギュラー時は上司に相談」というように迷う場合の指針も示しておくことをおすすめします。
9.情報共有は自社にとって最適なツールを選ぼう
情報共有の活性化は、企業がしっかりと必要性を周知し、その環境を整えることが重要です。情報共有のやり方は「7.自社における『情報共有のやり方』を決める流れ」でも伝えた通り、「口頭」「紙・ファイル」「ツール」の3つがあります。この中で、特に情報共有をしやすい環境づくりに有効なのが「ツール」です。
ご覧の通り、共有のスピードや検索性、蓄積のしやすさなど、他の手法よりも効率的な情報共有を行いやすいからです。
情報共有ツールはいろいろありますが、具体的には次のようなツールが挙げられます。
ツールの種類
|
特徴
|
ツール例
|
クラウドストレージ (オンラインストレージ) |
クラウド上で、画像やファイルなどのデータを格納・管理できるサービス
|
・Googleドライブ
・Dropbox
・コワークストレージ など
|
ビジネスチャット
|
タイムリーに連絡を取ったり、情報を発信したりできるサービス
|
・Slack・Chatwork
・Microsoft Teams など
|
社内wiki
|
ウィキペディアのように、全社員が情報やナレッジを社内wikiに書き込み、蓄積・編集・検索・閲覧ができるサービス
|
・Evernote
・Dropbox Paper など
|
タスク・プロジェクト共有ツール
|
カレンダーアプリなどで、個人やチームの日々の予定やタスクを管理できるサービス
|
・サイボウズ Office
・Google Workspace など
|
Web会議ツール
|
インターネットを通じて、遠隔地の相手と音声や映像、画面共有などをしながら会議を行えるサービス
|
・Zoom
・Skype Meet Now
・Google Meet など
|
情報共有ツールといっても様々なタイプがあり、特徴が異なります。「導入したのにうまく機能しない」という状況を避けるためにも、「業務の効率化」や「ノウハウの蓄積」、「コミュニケーションの活性化」など、現場の悩みや社員のリテラシーに応じたツールを選ぶことが大切です。
特に、会社やチームに必要な機能が搭載されているかという点はとても重要です。目的に合った機能をピックアップし、自社に合ったツールを選ぶようにしましょう。
10.初めての情報共有にはコワークストレージがおすすめ
ここまでの内容を見て、情報やナレッジを共有できるツールをうまく活用して情報共有を実施したいと考えているのであれば、弊社のコワークストレージをご活用ください。
このような3つの特徴があり、初めてという人でも導入しやすくなっています。
以下で、初めての人におすすめと言える理由を詳しく紹介するので、無料体験などを利用しながら、ぜひこの機会にお試しください。
10-1.誰もが使いやすい操作性
※画像はイメージです
クラウドストレージに限ったことではありませんが、業務効率化するには、簡単に操作できて誰もが使いやすいという点が重要です。
どれだけ業務効率を向上できる機能が充実したクラウドストレージを導入しても、社員が使いこなせなければ最大限の効果が得られません。新しくツールを導入すると、「新しく覚える必要があって面倒」「使い方を教えないといけない」といった手間がかかります。
これは、どのようなツールを導入するときにも起こることですが、コワークストレージは、Windows標準のエクスプローラーを操作するような感覚で、直感的にクラウド上のファイルを扱うことができるため、特別な操作を覚える必要がありません。パソコン操作に苦手意識がある人も、迷いにくく、会社のパソコンと同じような使い方でご利用いただけます。
しかも、デスクトップでもモバイルでもインターフェースが同じです。
- ●Windowsのエクスプローラーと同じような感覚で操作が可能
- ●いずれの端末でも、使い慣れた画面で操作できる
このように、使い慣れた端末・画面で操作でき、デスクトップやローカルドライブのファイルを扱うような感覚でお使いいただけます。
「操作が難しい」「新しいツールを使いこなせない」といった社内の声もカバーできるため、パソコンに苦手意識がある社員が多い企業にこそ、コワークストレージはおすすめと言えます。
10-2.セキュアなデータ共有が可能
情報共有のための新たなツールを導入する際に、決め手となるのがセキュリティではないでしょうか。
特に、顧客情報を取り扱う企業や、社内の機密情報を共有したいケースでは、セキュリティ対策は非常に重要です。どのツールもセキュリティ対策ができますが、そのレベルは残念ながらツールによって異なります。そのため、安全性に配慮した情報共有を行いたいと考えるのであれば、強固なセキュリティ対策ができるツールを選ぶ必要があります。
コワークストレージでは、データを国内のデータセンターで保有し、通信経路や保管データの暗号化などの対策で、強固なセキュリティで企業の大切なデータを守ります。
具体的なセキュリティシステムとしては、以下の通りです。
- ●アクセス権限の詳細設定が可能
- ●クレジットカード業界のセキュリティ基準に準拠した最高水準の暗号通信技術を使用
- ●保管されるデータのすべてを自動で暗号化
- ●なりすましを防ぐ多要素認証
- ●セキュリティ強化を目的とした2段階認証
- ●特定の回線のみからアクセスできる回線認証機能を搭載
- ●すべての操作アクセスの追跡が可能
データ保護機能やセキュリティ対策など、充実した機能で情報の損失や漏えいなどのリスクを排除し、高い安全性や運用性を実現しています。そのため、「通信経路などのセキュリティが心配」「慎重に扱う必要がある機密情報が多い」というセキュリティの不安や悩みがある人も安心してご利用いただけます。
10-3.企業規模や用途で選びやすい料金体系
情報は蓄積していくものです。今後、継続的に使い続けるとなると持続的なコストが発生するため、料金もツールを選ぶ大きな判断材料となります。
料金プランが限られており、それがネックでツール導入に踏み切れないというケースは往々にしてありますが、コワークストレージでは、企業規模や用途、予算などに合わせてプランを選べるのも大きな特徴です。
中堅・中小企業でも利用しやすい「100GB/5ID」という小規模なプランをはじめ、大人数や大容量の利用を考えている企業向けの「5TB/50ID」のプランまで、段階に応じた料金プランをご用意しています。
コワークストレージのプラン別月額利用料
|
◆スタート/2,750円(100GB・5ID) …小規模で始めたいお客さまに適したプラン ◆スタンダード/6,600円(1TB・10ID) …従業員10名程度のお客さまに適したプラン ◆アドバンスト/23,100円(3TB・30ID) …利用容量が多く、従業員30名程度のお客さまに適したプラン ◆プロフェッショナル/39,600円(5TB・50ID) …多人数・動画などの大容量利用におすすめのプラン ※ご利用にはインターネット接続環境が必要です ※上記価格はすべて税込み価格になります |
また、コワークストレージは初期費用が不要で、基本プランのうちのスタートプランに限り、無料で体験も可能です。本サービスの提供を受け始めた日を起点とし、30日間は利用料金0円でご利用いただけます。
「料金がネックになっている」「規模に合ったプランがない」などでお悩みの人は、安全で使いやすく、コストもリーズナブルなコワークストレージへご相談ください。
11.まとめ
本記事を最後まで読むことで、情報共有の必要性についてご理解いただけたと思います。最後にもう一度、情報共有についておさらいをしていきましょう。
情報共有は業務を円滑にし、常態化することで次のようなメリットが期待できます。
もちろん、情報共有を導入することで生じるデメリットもありますが、一時的なものです。情報共有をすることで、現代社会において多くの企業が抱える人材の定着や生産性の向上を高められる可能性があり、長い目で見れば得られるメリットのほうが大きいため、どの会社も取り入れるべきと言えます。
ただし、闇雲に情報共有を行っても期待する効果は得られません。情報共有のやり方は、大きく分けると「口頭」「紙・ファイル」「ツール」があります。
それぞれの特性を知り、自社に合った最適なツールを選ぶことが重要です。
情報共有の重要性を再認識するきっかけとなり、貴社に合ったやり方を見つけて実行できることを祈っています。
-
-
ご相談・お問い合わせ
プランの選び方や料金詳細、導入にあたり不安なことなど、
いつでもお気軽にご相談ください!フォームでのお問い合わせ