大容量データの3つの保存方法を紹介 おすすめの保存先9選
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2022.9.19 (月)Posted by
「大容量データを保存するにはどうすればいいのかな?」
「大容量データを保存するのにおすすめの媒体を知りたい」
と感じていませんか?
大容量データを保存する方法としては、以下の3つがあります。
保存先
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概要
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用途
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外付けHDD(SSD)
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パソコンの外に設置してUSBケーブルで接続して使用する外部記憶メディア |
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NAS
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LAN(ネットワーク)上に接続するHDDのこと |
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クラウドストレージ
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インターネット経由で利用することができるデータ保存サービス |
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ただし保存方法にはそれぞれ一長一短あり、場合によって向いているケースとそうでないケースがあります。
そのため、自身にとって最適な保存方法を見つけないと、
「必要以上に導入コストをかけすぎてしまった」
「導入したはいいが容量がすぐに足りなくなってしまった」
という事態に陥りかねません。
そこでこの記事では、最適な大容量データの保存方法を見つけられるよう、
- 容量
- コスト
- 各保存方法のメリット・デメリット
- 向いているケース
を解説します。
また、本記事の内容は以下の通りです。
▼本記事の内容
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この記事を読むことで、大容量データの保存方法がわかるようになるだけでなく、自身にとって最適な保存方法を見つけ、さらには長期的に保存する方法まで理解し、実行できるようになります。
※本記事に記載されている会社名、サービス名、商品名は、各社の商標または登録商標です
1.大容量データを保存する3つの方法
まずは大容量データを保存する方法について、以下3つをご紹介します。
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外付けHDD(SSD)
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NAS
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クラウドストレージ
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特徴
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パソコンの外に設置してUSBケーブルで接続して使用する外部記憶メディア |
LAN(ネットワーク)上に接続するHDDのこと | インターネット経由で利用することができるデータ保存サービス |
容量
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500GB〜72TB | 1TB〜192TB | 2GB〜無制限 |
コスト
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5,000円〜83万円 | 1万円〜290万円 |
【人数に応じて課金されるユーザー課金タイプ】 【あらかじめ定めたデータ容量で課金されるデータ容量課金タイプ】
など |
導入がおすすめなケース
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1-1.外付けHDD(SSD)
1つめの方法は外付けHDD(SSD)です。
外付けHDD(SSD)とは、パソコンの外に設置してUSBケーブルで接続して使用する外部記憶メディアです。
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外付けHDD(SSD)
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容量
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500GB〜72TB
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コスト
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5,000円〜83万円
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メリット
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デメリット
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向いている
ケース |
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1-2.NAS
2つめは「NAS」です。
NAS(ナス)とは「Network Attached Storage」の略で、LAN(ネットワーク)上に接続するHDDのことを指します。
NASは通常のHDDとは異なり、1台のパソコンとの接続ではなく、LANケーブルと接続することによって、そのLANに接続されたオフィス内・家庭内のすべてのパソコン・スマホから利用することができます。
またNASの多くのモデルには、RAIDと呼ばれる、内蔵している複数のHDDを仮想的に1台のHDDとして認識させ、信頼性や性能を向上させる技術が組み込まれています。これによって故障に対するリスクが低く、またデータの復元性も高い特徴をもっています。
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NAS
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容量
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1TB〜192TB
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コスト
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1万円〜290万円
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メリット
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デメリット
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導入がおすすめなケース
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1-3.クラウドストレージ
3つめは「クラウドストレージ」です。
クラウドストレージは、インターネット経由で利用することができるデータ保存サービスです。サービス提供社がネット上に用意しているサーバーにアクセスし、パソコン等のデータの保存を行います。
ネット環境さえあればどこからでも利用することができるため、場所を選ばずに利用できる特徴をもっています。
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クラウドストレージ
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容量
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2GB〜無制限
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コスト
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【人数に応じて課金されるユーザー課金タイプ】 【あらかじめ定めたデータ容量で課金されるデータ容量課金タイプ】
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メリット
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デメリット
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向いているケース
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2.大容量データを保存できるおすすめの外付けHDD4選
大容量データを保存できる、おすすめのHDDを4つご紹介します。
サービス名
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特徴
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おすすめな人
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【法人向け】RAID5対応(HD-QHAU3/R5シリーズ) / バッファロー)
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【法人向け】ELD-4Bシリーズ / ELECOM
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【個人向け】HD-LX4.0U3D/バッファロー
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【個人向け】HDJA-UT3R/I-O DATA
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2-1.【法人向け】RAID5対応(HD-QHAU3/R5シリーズ) / バッファロー
「HD-QHAU3」はバッファローの法人向けに作られた外付けHDDです。
◆特徴
①容量のラインナップが豊富で最大容量72TB
容量は「8TB」「12TB」「16TB」「32TB」「48TB」「72TB」のラインナップが展開されており、自社の希望に合わせて容量を選べます。最大で72TBもの容量が用意されているのは魅力的です。
②安全対策もバッチリ
「高温状態」「HDD故障」「HDD交換推奨」など、HDDやファンの状態をLEDとブザー音でお知らせしてくれます。
◆おすすめなケース
- 大容量データ保存しておきたい小規模企業
- 仕事上、大容量データ(動画、写真、CADなど)のやり取りをすることが多い個人事業主
2-2.【法人向け】ELD-4Bシリーズ / ELECOM
「ELD-4Bシリーズ 」はELECOMの外付けタイプの大容量HDDです。容量は「12TB」「16TB」のラインナップがあります。
◆特徴
①持ち運びしやすい
持ち運びしやすいようにハンドルがついており、さらに耐衝撃バンパーを備えているので万が一物にぶつけてしまっても安心です。
②HDDの障害をブザーでお知らせ
HDDやファンに障害が発生したときに、ブザーとLEDでお知らせしてくれます。
◆おすすめなケース
- 大容量データ保存しておきたい小規模企業
- 仕事上、大容量データ(動画、写真、CADなど)のやり取りをすることが多い個人事業主
- HDDを持ち運びする必要のある企業
2-3.【個人向け】HD-LX4.0U3D/バッファロー
「HD-LX4.0U3D」は大手メーカー・バッファローの、優れた信頼性・安定した動作をもったHDDです。容量は1〜8TBとなっており、大容量データの保存用に最適となっています。
◆特徴
①故障予測サービスが付属している
HDDの異常を検知したらすぐにお知らせしてくれる「みまもり合図」という無料ソフトウェアが付属されています。故障前にお知らせしてくれるため、データ消失リスクを低減してくれます。
②コンパクトな設計になっている
本体サイズは幅39×奥行189×高さ123mmとなっており、大容量なのにコンパクトな設計になっています。そのため少しの隙間にも設置でき、省スペース化が可能です。
◆おすすめなケース
- プライベートで大容量データを保存しておきたいケース
- HDDの管理が苦手で自動的に故障の可能性があることを通知してほしいケース
- 大容量のHDDがほしいが、できればあまり場所を取らないものがいいと感じているケース
2-4.【個人向け】HDJA-UT3R/I-O DATA
「HDJA-UT3R」は、大容量データを保存できる、据え置き型のHDDです。容量は1〜3TBとなっており、大容量データの保存が可能です。
◆特徴
①温度上昇による故障を防げる
筐体内部にアイ・オー・データ独自のヒートシンク構造を採用しているため、筐体の表面積が大きくなるような設計で、効率よく放熱できます。加えて、温度上昇を低減する冷却ファンを搭載しているため、温度上昇による故障を防ぐことが可能です。
②盗難防止用の「ケンジントンスロット」を搭載
本体背面には、盗難防止用の鍵取り付け穴である「ケンジントンスロット」を搭載。紛失や盗難に伴うデータ流出のリスクを低減するため、機密性の高いデータを保存するのにおすすめです。
◆おすすめなケース
- プライベートで大容量データを保存しておきたいケース
- 機密性の高いデータを保存しておきたいケース
3.大容量データを保存できるおすすめのNAS4選
大容量データを保存できるおすすめのNASを4つご紹介します。
サービス名
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特徴
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おすすめな人
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【法人向け】TS5610DNシリーズ / バッファロー
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【法人向け】NASHDL-XRシリーズ / I・O DATA
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【個人向け】LS220D1202G/バッファロー
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【個人向け】HDL-AAX2 / I-O DATA
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3-1.【法人向け】TS5610DNシリーズ / バッファロー
「TS5610DNシリーズ」はバッファローの法人向け大容量NASです。
容量は「18TB」「24TB」「36TB」があります。
◆特徴
①最大36TBまで利用でき、グループユーザーごとにアクセス制限できる
最大で36TBまで利用でき、グループユーザーごとにアクセス制限ができるため、複数の部署でデータを共有する中小企業に向いています。
②メンテナンスの簡易操作ができる
バッファローのリモート管理サービスである「キキNavi」によって、遠隔地からNASを監視したり、メンテナンス用の簡易操作ができるようになっています。
◆おすすめなケース
- 複数の部署でデータを共有したい企業
- 機密性の高い大容量データを保存し、常にNASを監視しておきたい企業
3-2.【法人向け】NASHDL-XRシリーズ / I・O DATA
「NASHDL-XRシリーズ 」はI・O DATAの大容量NASです。
容量は「2TB」「4TB」「6TB」「8TB」「12TB」があります。
◆特徴
①データ保存につきまとうデータ消失のリスク分散ができる
HDL-XRシリーズを2台使用してメイン機のデータが更新された場合に自動的に予備機にデータをコピーして、常に同じ状態にしておく機能があるため、リスク分散できます。
②ハードディスクの状況を常に自動的にメールで通知してくれる
ハードディスクの状況を自動的にメールで通知してくれるので、バックアップ結果や空き容量、ディスクドライブのエラーなどを常に知っておくことが可能です。
◆おすすめなケース
- NASのデータ消失対策を行っておきたい企業
- 常にNASのバックアップや空き容量の状況を把握しておきたい中小企業
3-3.【個人向け】LS220D1202G/バッファロー
LS220D1202Gは大手メーカー・バッファローの、機能性・セキュリティ性に優れた家庭用NASです。
容量は12TBとなっています。
◆特徴
①スマホ・タブレットから簡単に設定が完了できる
スマホやタブレット専用のWeb設定画面を採用。パソコンが無くてもスマホやタブレットだけで簡単に初期セットアップが可能です。また、ユーザーをサポートする「セットアップウィザード」があるので、迷うことなく設定ができます。
②急な故障でもデータを消失させにくい
同じデータを2つの内蔵HDDに二重保存し大切なデータを守るRAID 1機能を搭載しているため、内蔵HDDのうち1台が故障してしまった場合にもデータを失ってしまうことがありません。
◆おすすめなケース
- 外出先からも自宅の大容量データ(ドラマやホームビデオなど)にアクセスしたい個人(プライベート利用)
- 簡単にNASの設定を行いたいケース
3-4.【個人向け】HDL-AAX2 / I-O DATA
HDL-AAX2は高速に読み書きを行えるのが魅力のNASです。容量は2〜8TBとなっており、大容量データ保存に向いています。
◆特徴
①高速に読み書きを行える
読み込み速度は最大で173.5MB/sとなっており、高速に読み書きを行えます。動画ファイルへのアクセス、大容量の写真データのバックアップなどもサクサクと行えます。
②外出先からは閲覧だけでなく、資料の作成・編集もできる
「Remote Link 3」機能を搭載。外出先からインターネット通信で本体へアクセスし、動画の閲覧や仕事の資料作成などを行えます。個人事業主や副業でのお仕事にも利用可能です。
◆おすすめなケース
- 外出先からも自宅の大容量データ(ドラマやホームビデオなど)にアクセスしたい個人(プライベート利用)
- 個人事業主や副業を行っている人
- ファイルへのアクセスの速さにこだわりがある人
4.大容量データを保存できるおすすめのクラウドストレージ4選
大容量データを保存できるおすすめのクラウドストレージを4つご紹介します。
サービス名
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特徴
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おすすめな人
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【法人向け】コワークストレージ
(日本電信電話株式会社) |
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【法人向け】DirectCloud-BOX
(株式会社ダイレクトクラウド) |
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【個人向け】Dropbox
(Dropbox, Inc.) |
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【個人向け】Googleドライブ
(Google LLC) |
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4-1.【法人向け】コワークストレージ
コワークストレージはNTT東日本が提供している、充実したセキュリティ機能をもったクラウドストレージです。
◆特徴
①安心のセキュリティ対策
アップロードされたデータは、堅固なセキュリティ対策が施された国内のデータセンターで保管されるため、安全性が高く情報漏えいを防ぐことができます。
SSL/TLS暗号化通信・ログ履歴機能・自動バックアップ機能など、各種セキュリティ機能も豊富に備えています。
②操作がわかりやすいデザイン
操作画面はWindows 標準のエクスプローラーと同じ感覚で利用できるデザインとなっており、新しい操作を覚える必要なく簡単に利用することが可能です。
◆おすすめなケース
- クラウドストレージに大容量ファイルを保存したい中小企業
- 操作性がわかりやすい企業向けクラウドストレージを利用したい企業
- 堅牢なセキュリティ対策の施されたクラウドストレージを利用したい企業
4-2.【法人向け】DirectCloud-BOX
DirectCloud-BOXは厳格なセキュリティ要件にも対応できる、優れたセキュリティ性をもった企業向けのクラウドストレージサービスです。
◆特徴
①セキュリティ対策が整っていて安心
24時間365日の監視体制を維持する国内データセンターを利用、複数拠点への保存によってデータ消失のリスクヘッジを行っています。
IDS/FWによる不正アクセスの防止や、パスワード暗号化、データの暗号化、IPアドレス制限など各種セキュリティ対策機能によって、安全な利用が可能です。
②動画や写真、CADデータ保存に適した大容量プランがある
ストレージ容量3TBのビジネスプラン、ストレージ容量10TBのプレミアムプラン、ストレージ容量30TBのエンタープライズプランの3種類が用意されています。
30TBのエンタープライズプランを選べば、クラウドストレージの中でも、特に1ファイルあたりの容量が大きくなりがちな動画や写真、CADデータも保存できます。
◆おすすめなケース
- 自社の規模に合わせてクラウドストレージのプランを選びたい企業
- セキュリティ対策が万全のクラウドストレージを利用したい企業
4-3.【個人向け】Dropbox
Dropboxは、無料で気軽に導入可能なクラウドサービスです。無料の容量は2GBですが、個人向け有料サービスにアップグレードすると2TBのストレージ容量を利用できます。
◆特徴
①ファイルやフォルダを共有できる
Dropboxは、「共有リンク」や「共有フォルダ」を利用できるため、1つのファイルを共有することができます。そのため、大容量ファイルを保存するだけでなく、家族や友人と共有することも可能です。
②ファイルの復元ができる
消えてしまったファイルは30 日間保存されます。また、全ファイルのバージョン履歴を30日間保存しているため、誤ってファイルを変更して自動保存されてしまった場合や、削除してしまった場合でも安心です。
◆おすすめなケース
- 家族や友人ともファイルを共有したいケース(プライベート利用)
4-4.【個人向け】Googleドライブ
Googleドライブは、Googleが2012年から提供しているクラウドストレージです。
無料の保存容量が15GBあり、有料プランでは最大2TBまで保存できます。
◆特徴
①リーズナブルに大容量データ保存ができる
100GBのプランは月275円(税込)、2TBのプランは月1,430円(税込)と値段の割に容量が多く、コストパフォーマンスが良いのが魅力です。お得に利用したい人にはとくにおすすめです。
②Microsoft Officeのファイルを変換せずに使用可能
Google Driveでは、ファイル変換をすることなくWord、ExcelなどのMicrosoft Officeのファイルを使用できます。
◆おすすめなケース
- リーズナブルに大容量データ保存をしたいケース(プライベート利用)
- Word、ExcelなどのMicrosoft Officeのデータをオンライン上で編集したいケース
5.大容量データを長期的に保存するためのポイント
大容量データは、ただ保存できればいいだけでなく、できれば長期的に保存しておきたいというケースもあるのではないでしょうか。
そこで5章では、大容量データを長期的に保存するための2つのポイントをご紹介します。
5-1.データのバックアップをこまめに取得する
1つめのポイントは「データのバックアップをこまめに取得する」です。
日頃からデータのバックアップを定期的にとるようにしておくことで、万が一トラブルが発生した場合でも、バックアップからの復元が可能となるため、データ消失のリスクが大幅に低下します。
またバックアップをとる際は、一箇所でバックアップをとるのではなく、なるべくニ箇所以上の場所でバックアップを取得しておくことが大切です。
外付けHDDにバックアップを取得したら、あわせてオンラインストレージにもバックアップを取得しておくなど、ニ箇所以上でバックアップを取得しておくことで、データ消失のリスクを最大限抑えることができます。
大容量データを長期的に保存したいと考えている方は、定期的にバックアップを取得するようにしておきましょう。
5-2.クラウドストレージを利用する
2つめは「クラウドストレージを利用する」です。
HDDやNASなど、物理的な保存機器を使ってデータを管理している場合、地震や火事などの災害時に機器が破壊されデータが消失してしまうリスクがあります。
しかしクラウドストレージはオンライン上でのデータ保存サービスのため、データを保存しているデータセンターが直接災害に遭わない限り、こうした災害による影響を受けることがありません。
クラウドストレージにはこうした特徴があるため、大容量データの長期保存を考えている方は、災害時の対策としてクラウドストレージの利用がおすすめです。
6.まとめ
この記事では、大容量データを保存するための方法を中心にご紹介しました。
ここで改めて本記事の内容をおさらいしましょう。
◆大容量データを保存する3つの方法
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◆大容量データを長期的に保存するためのポイント
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今回紹介した観点以外にも各サービスにメリット・デメリットがあるため、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。
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