日本で初めて産学共同のローカル5Gを活用した検証環境「ローカル5Gオープンラボ」を設立
[構想段階] 動画を通じた技術スキル向上の取り組み
今回の「現場力向上フォーラム」では、NTT東日本が活用をめざす「ローカル5G」が注目度の高い技術として紹介されていました。
現在、2020年のサービス開始をめざして国内の各キャリアが研究開発を競っている技術に第5世代移動通信システム(5G)があります。この5G通信環境を、地域のニーズや多様な産業分野の個別ニーズに応じて、通信事業者以外のさまざまな主体(地域の企業や自治体等)が、自ら5Gシステムを構築可能とするものが「ローカル5G」となります。ローカル5Gは、現在28GHz帯の一部(28.2-28.3GHz)が先行して制度化されており、制度を活用したユースケースの検討が進んでいます。今後は、28GHz帯の周波数拡大(28.3-29.1GHz)とsub6と呼ばれる4.6GHz帯が制度化予定であり、更なる活用シーンの拡大が見込まれています。5Gの特徴である「超高速・大容量、超低遅延、同時多接続」とローカルネットワークの特徴となる「高セキュリティ、柔軟な設計制御、ルーラルエリアでの展開」を併せ持った「ローカル5G」は今注目すべき技術といえるでしょう。
ローカル5Gの活用は、さまざまな分野での潜在的なニーズにおいて期待が寄せられています。
NTT東日本は、総務省の「ローカル5G無線局免許」を2019年12月24日に申請し、2020年4月に免許を取得。また速やかな事業導入に向けた検証への早期着手として、「5GTF」*1機器を用いた電波伝搬試験や映像伝送試験を実施し、ローカル5Gの電波特性や伝送速度、アプリケーションの連携などを確認しました。
さらにNTT東日本では、新たなビジネスやサービスの創出をめざして東京大学とNTT東日本にローカル5Gの試験環境を構築し、2020年2月に日本で初めて産学共同のローカル5Gを活用した検証環境である「ローカル5Gオープンラボ」を設立しました。今後、同ラボでは、オープンに参加企業を募り、AIやIoT技術の社会実装に向けた共同実証環境「スマートイノベーションラボ」とも連携することで、パートナー企業や大学などと社会課題の解決に向けた共創をめざすとともに、ユースケースの共創を通じて得た知見を元に、自由度の高いネットワークを実現し、社会実装の促進にチャレンジしていく計画だということです。
展示ブースでは、ローカル5Gの電波特性や伝送速度、アプリケーションの連携を実証した4K配信のデモ映像も放映され、ブレを極力抑えたその高精細な映像にも驚きました。
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※15GTF
5Gの正式仕様確定前の先行的な独自仕様でFWA(Fixed Wireless Access : 固定無線アクセス)用途に限定
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